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	<title>マイナンバーカード - Think都城</title>
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	<description>深く多面的に、考える。</description>
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	<title>マイナンバーカード - Think都城</title>
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		<title>人口減に窮する中山間地域　新・振興計画の存在意義</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 10 Aug 2023 05:55:22 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[里山に追い風]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>新テーマ「里山に追い風」では、都城市が振興計画のなかで「中山間地域等」と指定する8地区を「里山」と総称し、その現状と活性化について考えていきます。導入編となる初回は、都城市の里山の“今”に着目し、現状を把握します。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ 里山に追い風 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5894/" target="_blank">人口減に窮する中山間地域　<span>新・振興計画の存在意義</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6033/" target="_blank">「庄内ふれあい号」成功のワケ　<span>高齢者を救うコミュニティバス</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6263/" target="_blank">庄内そば「がまこう庵」盛況の裏側　<span>2代目・蒲生純氏の思いと3つの変革</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6541/" target="_blank">中山間地域の挑戦者①　<span>星の駅たかざき・大内康勢氏（高崎地区）</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6705/" target="_blank">中山間地域の挑戦者②　<span>ばぁばの知恵袋さくら・末永陽子氏（高城地区）</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10770/" target="_blank">「荘内メッセージ花火」を上げる理由 <span>地元有志で4000発、地域への思い</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/11436/" target="_blank">燃える「サウナ愛」と「地元愛」 <span>The earth sauna・田中佑樹さんの挑戦</span></a></li></ul></div></div>

<h2>若宮正子さんを招いて講演会</h2>
<p>2023（令和5）年5月、都城市の北部に位置する高城町の「高城生涯学習センター」。ここで、有名人が訪れるイベントが開催されるとあって、170人ほどの参加者で沸き立っていた。</p>

<div id="attachment_5954" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img fetchpriority="high" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5954" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_wkmy-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-5954" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_wkmy-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_wkmy-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_wkmy-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_wkmy.jpg 1480w" sizes="(max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-5954" class="wp-caption-text">若宮正子さんを迎えた都城市高城町でのシンポジウムの様子</p></div>

<p>「中山間振興×デジタル化推進シンポジウム　まずは、やってみよう」。そう題されたイベントの目玉は、ITエバンジェリストの若宮正子さん（88歳）による講演会。彼女は、81歳からアプリ開発を始め、世界最高齢のプログラマーとして知られている。</p>
<p>「デジタル技術を活用して中山間地域で暮らしていく！」というテーマで、中山間地域だからこそ、スマートフォン（スマホ）やマイナンバーカードといったデジタル関連機器・ツールが必要だと説き、自らを例に「高齢者でもできる、怖くない」ということなどを訴えかけた。</p>
<p>イベント終了後は、「都城市デジタル化推進協議会」によるスマホの操作、デジタル技術の紹介などの相談会も実施。市役所によると「想像以上のお客さんが残って参加してくれた」という。</p>
<p>開催された高城町は、2006（平成18）年の1市4町合併前は旧高城町として単独の自治体だった地域。高城町の中心部を少し離れると田園風景や山が広がるのどかな場所で、国が指定する「過疎地域」でもある。</p>
<p>廃れていた中心市街地の活性化も重要だが、真逆の「中山間地域」の活性化も行政にとっては重要なテーマ。山間部に近い地域に暮らす人々の生活を守るべく、新たな「振興計画」が始動している。</p>
<p>高城町でのイベントも、その振興計画に沿った取り組みの一つだ。</p>
<h2>「都城市中山間地域等振興計画」始動</h2>
<p>2023年4月、都城市は「都城市中山間地域等振興計画（以降、振興計画）」を策定し、2027（令和9）年度までの5カ年計画の展開を開始した。</p>

<div id="attachment_5986" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5986" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_Takashiro-cho-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-5986" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_Takashiro-cho-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_Takashiro-cho-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_Takashiro-cho-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_Takashiro-cho.jpg 1480w" sizes="(max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-5986" class="wp-caption-text">都城市に合併した旧高城町、高城地区に広がる田園風景</p></div>

<p>振興計画の対象地域は、冒頭のイベントが行われた「高城地区」のほかに、「山之口地区」「山田地区」「高崎地区」など8地区で、その面積は都城市全体の約89％にも及ぶ。</p>
<p>これらを対象とした振興計画は従前も実施されてきた。しかし、新・振興計画は毛色が異なる。計画の前文にはこうある。</p>
<blockquote>
<p>平成26年3月には、都城市中山間地域等振興計画を策定し、重点方針のもと、様々な課題に対応してきたところです。しかしながら、前回の計画策定から9年が経過した現在、中山間地域政策を展開してきたものの、担い手不足や日常生活環境の衰退など、これらの地域が抱える問題はより厳しさが増している状況となっています。</p>
</blockquote>
<p>計画策定を担当した地域振興部 地域振興課 地域振興担当の二見建次主幹は、こう補足する。</p>
<p>「ほかの多くの自治体と同じく、都城市でも中山間地域などでは人口減少と高齢化が極端に進んでいます。商店の閉店や移動手段の減少などで負のスパイラルが重なり、生活基盤が保てるのかという状況。でも、保てさせないといけない。なんとかしないといけない。移住促進に加えて、安心して暮らせる環境づくり、いまいる人が離れずに済む環境整備、なんでもやっていきたいと思っています」</p>
<p>これまで以上に、危機感がにじむ振興計画。いったい、どういう状況なのか。</p>
<h2>過疎対策、待ったなし</h2>
<p>中山間地域、山間部、里山……。地方のなかでも、人口が少ない自然豊かな地域を、私たちはさまざまな呼び方で表現している。全国津々浦々に共通する課題は、高齢化が進み、若年層が減る「人口減」だ。結果、過疎を引き起こす。</p>
<p>「過疎地域」とは、国の「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法（過疎法）」により指定された地域を指す。同法は、こう定義している。</p>
<p>「人口の著しい減少等に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域」</p>
<p>人口減少率や高齢化比率、若年者比率、地域の財政力などさまざまな要件を満たすと過疎地域として指定され、国による過疎対策や支援を受けられる。</p>
<p>その数は、年々増え続けており、2022（令和4）年4月1日、全国1718自治体の約51.5％にあたる885の市町村が過疎地域であることが判明した。市町村の半数以上が過疎となったのは、過疎対策法が最初に制定された1970年以来、初めてだ。</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2505/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/regional01_hero.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.01.18</span>
        <div class="cardlink_title">
            遅々として進まない地方創生　<span>地方の“リアル”と都城市の現在地</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>このテーマでは、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした「地方創生」のカギを、都城を中心に探していきます。第1回はさまざまな統計データを基に、地方の市町村の“現実”をマクロ...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>



<p>過疎市町村の人口は約1162万人（令和2年）。全国の人口の約9％に過ぎないが、その面積は日本国土の約6割を占めており、自然資源の確保や水資源のかん養、地球環境化防止など、多面的な機能を果たしていることは言うまでもない。</p>
<p>人が減れば自然環境は荒れ、作物の収穫量も減る。商店が消え、路線バスが廃止されれば、残された高齢者の日常生活も脅かされることになる。</p>
<p>過疎対策、待ったなし――。それは、都城市も例外ではない。</p>
<h2>「一部過疎」の都城市</h2>
<p>都城市も、過疎地域と見なされた全国885市町村の一つにカウントされている。といっても、市町村全体が過疎である「全部過疎」ではなく、市町村内の一部地域が過疎である「一部過疎」というカテゴリーだ。</p>
<p>過疎法は、基本的には市町村単位で過疎地域を指定しているが、過疎地域市町村の市町村合併があった地域は、合併前の旧市町村単位で過疎かどうかを判定し、該当する場合は一部過疎としてみなす“特例”がある。一部過疎の市町村は全国に158あり、都城市はその一つだ。</p>
<p>旧高崎町は1970（昭和45）年に、旧高城町は2021（令和3年）に、旧山之口町・山田町は2022（令和4）年に、それぞれ過疎地域として指定された。</p>
<p>ただし、過疎地域はあくまでも国の基準に照らした結果の呼称であり、基準から外れた地域であっても、人口減や高齢化に悩まされ、対策を必要とする地域は星の数ほど存在する。</p>
<p>それぞれの自治体が、独自の条例などで基準を設け、過疎地域に認定されていない地域も含めて、対策を講じていく必要があるわけだが、都城市ではそれが、先に紹介した振興計画ということになる。</p>
<p>同計画では、過疎地域に指定された「山之口地区」「高城地区」「山田地区」「高崎地区」のほかに、「宮崎県中山間地域振興条例」で中間・山間農業地域と規定された「西岳地区」「中郷地区」を対策の対象に加えた。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">「都城市中山間地域等振興計画」の対象8地区</div>

<div id="attachment_7013" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-7013" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/10/satoyama01_map_v2.png" alt="" width="600" height="652" class="wp-image-7013" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/10/satoyama01_map_v2.png 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/10/satoyama01_map_v2-768x835.png 768w" sizes="(max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-7013" class="wp-caption-text"><span>注：都城市役所の資料を基に作成</span></p></div>
</div>
<p>さらに、政府主導で行われた「平成の大合併」、都城市で言えば2006（平成18）年の1市4町合併以降も人口減が相対的に厳しい「志和池地区」「庄内地区」も加えた8地区が、振興計画の対象地域となっている（この<span>2</span>地区が中山間地域等の「等」に該当）。</p>
<p>同計画の前文には、こうも書かれている。</p>
<blockquote>
<p>高齢化や人口減少で各経済活動の維持、特に、各分野の担い手確保が課題となっています。また、地区によっては、生活環境やコミュニティ機能の維持も課題となっています。</p>
</blockquote>
<p>では、ここから具体的に「<span>8</span>地区」の<span>“</span>今<span>”</span>を見ていく。</p>
<h2>データで見る中山間地域の“今”</h2>
<p>市中心部や“まちなか”に比べて、都城市の中山間地域など<span>8</span>地区（以降、「中山間地域等」と表現）では人口減少と高齢化が極端に進んでいることを示すデータがある。</p>
<p>5年に一度ある国勢調査の直近調査（2020年10月）で、都城市の中山間地域等の人口は5万3494人だった。その2回前の2010年時点では6万1438人。10年間で12.9％の人口減ということになる。</p>
<p>同期間、日本全体では1.5%減。都城市全体では5.3%減で、中山間地域はその2倍以上のスピードで人口を減らしているということになる。その速度は加速傾向にある。</p>
<p>国立社会保障・人口問題研究所が過去の国勢調査をもとに人口動態を推計しているが、それによると、都城市の中山間地域等の人口は、2022年から2027年10月までの7年間で、13.7%減少すると予測されている。</p>
<p>人口が減れば、商業や公的施設の維持が難しくなる。8地区では、小売店、医療機関、学校と、あらゆる施設が減少傾向にある。これに窮しているのが、高齢者。取り残された高齢者の比率は増加する一方である。</p>
<p>都城市を、中山間地域等と、それ以外の市街地を含む地域に2分して、高齢化率（人口に占める65歳以上の比率）を比較したのが、以下のグラフだ。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">都城市の高齢化率（人口に占める65歳以上の比率）の推移</div>

<div id="attachment_6017" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6017" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphB_-300x200.png" alt="" width="600" height="400" class="wp-image-6017" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphB_-300x200.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphB_-1024x683.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphB_-768x512.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphB_.png 1200w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-6017" class="wp-caption-text"><span>注：数値は、各年4月1日時点での住民基本台帳による。「高齢化率」は、人口に占める65歳以上の比率</span></p></div>
</div>
<p>2013年と2023年の高齢化率の推移を見ると、明らかに中山間地域等のほうが伸び率が高い。それ以外との差は、2013年時点で10.4ポイントだったが、10年後の2023年では12.8ポイントまで開いている。</p>
<p>問題は、現在の高齢化率がすでに40％を超えてしまっていることだ。中山間地域等では、10人に4人が65歳以上であり、8地区のうちの一つ、西岳地区では「61.37%」、じつに10人に6人以上が高齢者という状況になっている。</p>
<p>今、まずは人口減を食い止めるための具体的な“事業”が求められている。どげんかせんといかん。実効性のある事業を増やそう――。 </p>
<p>そのために、2023年から新しい振興計画が動き出した。</p>
<h2>覚悟を示した「KPI」</h2>
<p>前回の計画と今回の新計画で、なにが違うのか。最も特徴的なのは、人口減少対策への覚悟を具体的な「KPI（評価指標）」で示したことだろう。</p>
<p>新計画では、8地区から成る中山間地域等の人口を2028年3月末時点で「4万8217人以上」にすることを目標値として掲げている。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">都城市の中山間地域等の人口推移と今後の見通し</div>

<div id="attachment_5964" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5964" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphA_-300x200.png" alt="" width="600" height="400" class="wp-image-5964" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphA_-300x200.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphA_-1024x682.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphA_-768x511.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama01_graphA_.png 1200w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-5964" class="wp-caption-text"><span>注：2010〜2020年までの数値は国勢調査。2022〜2027年までの数値は過去の国勢調査をもとに国立社会保障・人口問題研究所研究所が推計したもの</span></p></div>
</div>
<p>先述した国立社会保障・人口問題研究所は、都城市の中山間地域等の人口が、その前年、2027年10月時点で4万6150人になると推計している。目標は、この推計通りにならないよう、市の努力で人口減の下げ幅をなんとか緩やかにするんだ、少しでも人口減を食い止めるんだ、という覚悟を示したものと言える。</p>
<p>企業が、将来の売上高や利益、あるいは二酸化炭素排出量削減への数値目標をコミットメント（約束）するようなもの。自治体が人口減少対策に対して具体的な数値目標を宣言することは、それなりの覚悟が必要であり、本気度がうかがえる。</p>
<p>では、その目標達成のために、なにをやるのか。地域振興課の二見主幹は、「今回の計画策定にあたり、中山間地域等のためになる事業を新たに発案しなさい、という指示が市長からあった」と明かす。</p>
<p>効果ある具体的な事業。さっそく、2023年度から新たな人口減少対策が始まっている。</p>
<h2>日本トップレベルの移住給付金</h2>
<p>都城市は2023年4月から、「10年後に人口増加へ！」という目標を掲げ、これまで以上に力を入れて人口減少対策の各種施策を強化した。</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5732/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/07/mallmall05_hero047.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.07.10</span>
        <div class="cardlink_title">
            中心市街地の現在地と未来　<span>池田宜永・都城市長が語るビジョン</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>テーマ「甦る中心市街地」。最終回は、中心市街地活性化の立役者でもある都城市の池田宜永市長に、現状の評価や、今後の展望などを伺いました。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>



<p>その一つに、「日本トップレベル」と銘打って新設された「移住応援給付金」がある。全国どこから（三股町・曽於市・志布志市を除く）移住しても、1世帯あたり100～200万円の基礎給付金に加え、1子あたり100万円の子ども加算を支給するというもの。</p>
<p>これは、中山間地域等に限らず、都城市のどこに移住しても、支給される制度。だが、中山間地域等に移住した場合は、さらに100万円が上乗せされるというボーナスが加わるのだ。</p>
<p><a href="https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/site/iju/53882.html" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/07/mallmall05_poster-300x200.jpg" alt="" width="550" height="367" class="aligncenter wp-image-5779" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/07/mallmall05_poster-300x200.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/07/mallmall05_poster-768x512.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/07/mallmall05_poster.jpg 900w" sizes="auto, (max-width: 550px) 100vw, 550px" /></a></p>
<p>中山間地域等以外の基礎給付金は、単身世帯で100万円、2人以上の一般世帯で200万円。これが中山間地域等への移住となると、単身世帯で200万円、一般世帯で300万円になる。例えば、夫婦と子ども2人で中山間地域等に移住すれば、500万円の給付金が支給されることになる。</p>
<p>移住して、初期費用として100万円追加でもらえるなら、中山間地域等に住もうか、と考える人は少なからず増える。まさに実効性のある事業と言えよう。</p>
<p>新・振興計画にもとづく事業は、こうした人口流入策にとどまらない。いま暮らしている人、これから移住してくる人々が暮らしやすい環境を整える、つまり、流出を食い止めることも重要。</p>
<p>中山間地域等ならではの課題とも言える「鳥獣被害対策」も、2023年度から強化・拡充された。</p>
<h2>民間の協力なくして活性化はない</h2>
<p>都城市の中山間地域等は、西はシカが多く出没し、東はサル、全体的にアナグマがよく出る。そこで、「有害鳥獣捕獲対策事業」として、アナグマ等を捕えるための「箱罠」を各総合支所に5基ずつ、各市民センターに3基ずつ、計32基を購入し、配置した。</p>
<p>市民から箱罠設置の希望や依頼があった場合は、各支所・センターで対応し、さらに捕獲した個体の処理についても予算を確保し、委託している捕獲班のほうで対応することにした。</p>
<p>野生猿の対策についてはさらに手厚い。「野生猿用捕獲檻助成事業」では独自の捕獲檻を作成するための経費を助成することにした。また、「野生猿追払い対策事業」では、猟友会との連携により、住民が即時に花火で追い払うことができるよう環境を整備し、それでも効果が出ない場合は、有害鳥獣捕獲班員が即応し、猟銃で追い払う体制を整備するとしている。</p>

<div id="attachment_5982" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5982" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_sp-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-5982" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_sp-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_sp-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_sp-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama_1_sp.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-5982" class="wp-caption-text">都城市高城町の高城生涯学習センターで開催されたスマートフォン講習会</p></div>

<p>デジタルデバイド（格差）への配慮も忘れない。冒頭で紹介した若宮さんを招いたイベント開催も、その一つ。今後も目標達成に向け、中山間地域等の人口減少を食い止め、活性化するべく、あらゆる方面から盛り上げるための事業を立ち上げるとしている。</p>
<p>ただし、当然ながら、行政のチカラだけでは限界がある。そこに住む地域住民や民間組織の協力なくして、活性化は生まれない。</p>
<p>じつは、都城市の中山間地域等では、あらゆる民間人が活性化のために知恵を絞り、活躍を見せている。</p>
<p>自然という資産を多く持つ8地区はポテンシャルも高い。なにより都城市は畜産業が盛んで、2021（令和3）年の「市町村別農業産出額」で全国1位を誇っている。「関之尾滝」の再開発も進み、観光資源にも期待できる。</p>

<div id="attachment_5963" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5963" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/sekinootaki02-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-5963" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/sekinootaki02-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/sekinootaki02-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/sekinootaki02-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/sekinootaki02.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-5963" class="wp-caption-text">関之尾公園は2024年４月末リニューアルオープンを目指し工事中</p></div>

<p>テーマ「里山に追い風」。2回目以降、里山の“光”に焦点を当て、深掘りしていく。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6033/">次回</a>に続く）</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6033/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/08/satoyama02_hero_.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.08.29</span>
        <div class="cardlink_title">
            「庄内ふれあい号」成功のワケ　<span>高齢者を救うコミュニティバス</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>地域公共交通の成功例として知られる「庄内ふれあい号」は、いかにして発足し、成功したのか――。「移動困難者」の増加などの背景も含め、庄内地区を走るコミュニティバスを深掘りしていきます。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5894/">人口減に窮する中山間地域　<span>新・振興計画の存在意義</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>「デジタル田園都市」の具体像　交付金を後ろ盾に加速する都城市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 08 Mar 2023 00:00:43 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[地方から始まる変革]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
		<category><![CDATA[コロナ禍]]></category>
		<category><![CDATA[デジタル庁]]></category>
		<category><![CDATA[デジタル田園都市]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポータル]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバーカード]]></category>
		<category><![CDATA[一極集中]]></category>
		<category><![CDATA[佐藤泰格]]></category>
		<category><![CDATA[地方創生]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「デジタル田園都市国家構想」は、地方をどう変えるのか。都城市の最新のデジタル政策を通じて、新たな「地方創生」の具体像に迫ります。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ 地方から始まる変革 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3381/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［前編］ <span>「さつまいもリサイクル」の全貌</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3647/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［後編］　<span>他社も巻き込み「CO2実質ゼロ」へ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3655/" target="_blank">なぜ霧島酒造は脱炭素に本気なのか　<span>江夏拓三 代表取締役専務が語る真実</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3824/" target="_blank">地方に寄り添うシフトプラス　<span>巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/" target="_blank">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/13393/" target="_blank">霧島酒造×スターバックス「icoia」の挑戦 <span>地域と環境を動かす共創拠点</span></a></li></ul></div></div>

<h2>過去最多のデジタル関連予算</h2>
<p>2023（令和5）年2月28日、都城市議会で2023年度当初予算の説明会が行われた。</p>
<p>目を引くのはデジタル関連予算。2022年度は11億6000万円だったが、2023年度予算はさらに1億円上積みし、過去最高となる12億6000万円の予算となっている。わずか4年前、2019年度と比較すると約20倍に迫る。</p>
<p>2023年度予算のうち、デジタル関連は107事業、うち新規が34事業ある。この数字も過去最多。地方自治体のなかでは圧倒的な規模だ。</p>
<p>さらなる「デジタル武装」へ向け、地方自治体の最前線で突っ走る都城市。その大きな後ろ盾となっているのが、岸田文雄内閣が推進する「デジタル田園都市（デジ田）国家構想」である。</p>
<p>デジ田国家構想は、デジタルの力で地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図る政策であり、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すとしている。全国レベルでデジタル化を推進していくための構想であることに違いはないが、実態としては「新しい地方創生」と捉えたほうがわかりやすい。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-4284" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<h2>「変革は、地方から起こる」</h2>
<p>2014<span>（平成26）</span>年の第二次安倍改造内閣から「地方創生」が始まった。</p>
<p>地方創生担当大臣の新設や、地方創生戦略の法的根拠である「まち・ひと・しごと創生法」の施行など、矢継ぎ早に政策を打ち出した安倍元首相。「東京一極集中」を防ぎ、「地方の人口減少」に歯止めをかけ、地方に活力を取り戻すとした。</p>
<p>2020年4月から地方創生戦略の第2期、5年が始まり、24年度には東京圏への転入超過を解消するほか、「UIJターン」による地方での起業・就業者を6万人創出することを目指すとした。だが、現状は非常に厳しい。（別テーマ「<a href="https://think-miyakonojo.jp/regional/">地方創生・成長企業の本質</a>」の<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2505/">初回記事</a>を参照）。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="GJL4lu3Bqn"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2505/">遅々として進まない地方創生　地方の“リアル”と都城市の現在地</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;遅々として進まない地方創生　&lt;span&gt;地方の“リアル”と都城市の現在地&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2505/embed/#?secret=Ww8fH0xkpQ#?secret=GJL4lu3Bqn" data-secret="GJL4lu3Bqn" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>そこで、地方創生戦略の仕切り直しとして浮上したのが、デジ田国家構想だった。</p>
<p>「私が目指すのは、新しい資本主義の実現です」「この変革は、地方から起こります」「地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていきます」……。</p>
<p>2021年10月8日、岸田首相は初となる所信表明演説でこう語り、デジ田国家構想を「新しい資本主義」の柱として掲げた。最初から、明確に地方のための政策と謳っている。</p>
<p>その約1年後、2022年12月23日に閣議決定した「デジ田国家構想総合戦略」にもこう書かれている。</p>
<blockquote>
<p>第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を抜本的に改訂し、2023年度を初年度とする5か年のデジタル田園都市国家構想総合戦略（以下「総合戦略」という。）を新たに策定することとした。<br />
（中略）<br />
「デジ田国家構想」という新しい旗の下、地域の個性を生かしながらデジタルの力によって地方創生の取組を加速化・深化させていく必要がある。</p>
</blockquote>
<p>2023年4月、新しい地方創生がいよいよ本格的に始まる。先立って、2022年度「第2次補正予算」では、「地方創生推進交付金」「地方創生拠点整備交付金」などの地方創生関連予算を新たに創設した「デジ田国家構想交付金」へ統合。予算面でも、地方創生はデジ田国家構想へと引き継がれた。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">デジタル田園都市国家構想交付金の予算推移　</div>

<div id="attachment_4069" style="width: 610px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4069" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_graph.png" alt="" width="600" height="416" class="wp-image-4069" /><p id="caption-attachment-4069" class="wp-caption-text"><span>注：「地方創生関連交付金」は、地方創生整備推進交付金、地方創生拠点整備交付金、地方創生推進交付金の当初予算と補正予算の合算。2022年度補正予算から「デジタル田園都市国家構想交付金」に統合</span></p></div>
</div>
<p>2023年度のデジ田国家構想交付金の当初予算は1200億円。毎年、1000億円で推移していた地方創生関連の当初予算より200億円上積みされた。前年度並みの補正予算が加わるとして、2000億円以上が地方自治体のデジタル化に投資されることになる。</p>
<p>岸田首相肝いりの戦略と予算。とりわけ、デジタル化を進めたい地方自治体にとっては、強力な後押しとなる。最も活用しようとしている自治体の一つが都城市と言える。</p>
<h2>すべての施設をスマートロック化</h2>
<p>すでに、Think都城のテーマ「<a href="https://think-miyakonojo.jp/mynumber-card/">マイナンバーカードの真実</a>」で報じてきたように、池田宜永市長のもと、都城市は率先してマイナンバーカードの普及と行政のデジタル化に取り組んできた。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="rrghALJutk"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　出向いて寄り添う「都城方式」</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　&lt;span&gt;出向いて寄り添う「都城方式」&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/embed/#?secret=KtaE4o2QLe#?secret=rrghALJutk" data-secret="rrghALJutk" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>都城市のマイナンバーカード交付率は全国の市区で唯一90％を超えて首位（2023年1月末時点）。圧倒的な交付率を背景にオンライン申請の整備も推進してきた。</p>
<p>「マイナポータル」を活用したオンライン申請数は約280手続き（2023年3月時点）と、こちらも全国トップクラス。これも、デジ田国家構想のための一手。ここから、さらにデジ田国家構想が加速させていくことになる。</p>
<p>冒頭で触れた2023年度予算のデジタル関連事業。そのうち34ある新規事業の中から「目玉」となりそうな4事業をピックアップした。</p>
<p>1つ目が「公共施設等スマートロック予約システム」の導入。これまで、常時職員がいない体育施設や公民館などの施設を利用する際は、公民館長の家などに出向き、物理鍵をもらうという手間があった。これを、施設予約・解錠ともにオンラインで完結できるようにする。と言っても、すべての施設に“本物”のスマートロックを導入するわけではない。</p>
<p>まず、施設の玄関付近に、既存の物理鍵が入ったボックスを設置する。ボックスは4桁の暗証番号を入力すると解錠する。その暗証番号を、予約システムを通じて利用者に通知することで、人を介在せず、利用できるようにするのだ。</p>

<div id="attachment_4092" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4092" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock.jpg" alt="横市地区体育館" width="740" height="417" class="wp-image-4092" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-4092" class="wp-caption-text">実証実験で入り口横にキーボックスが設置された地区体育館（現在は撤去済み）</p></div>

<p>オンラインで鍵そのものを解錠できる“本物”のスマートロックをすべての施設に導入する自治体も存在する。だが、既存施設の玄関やドアに導入するとなると、大掛かりな工事や多額の費用が必要となる場合も多い。</p>
<p>対して、「擬似スマートロック」とも言えるこのアイデアは、“ローテク”ながらコストは低く、どんな施設でも改修することなく対応が可能。さらに「4桁の数字を押す」という行為は銀行ATMなどで使われているため、スマートフォン（スマホ）などの操作が苦手な高齢者も馴染みやすい。</p>
<p>都城市は2023年度内に、約200施設を対象とした予約システムを構築、鍵の貸し借りが必要な約80カ所の施設のほとんどに、この疑似スマートロックを導入する計画。この規模で施設の鍵を“スマート化”した自治体はほかにないという。</p>
<p>さらにこの話にはおまけがある。鍵の入ったボックスは遠隔で暗証番号を変更するためにオンライン化されている。市役所側で解錠することも可能。ということは、災害時に職員を派遣せずとも一斉に解錠し、最速で避難所を開くこともできる。一石で何鳥にもなるアイデアと言えよう。</p>
<h2>「書かない窓口」から「AIスポーツ診断」まで</h2>
<p>2つ目の事業は、北海道北見市を始め、すでに全国のいくつかの自治体で取り組みが進んでいる「書かない窓口」だ。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_window-300x189.png" alt="" width="350" height="220" class="alignright wp-image-4282" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_window-300x189.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_window.png 700w" sizes="auto, (max-width: 350px) 100vw, 350px" /></p>
<p>書かない窓口とは、各種証明書の請求や届出などの際、来庁者が申請書や届出書を書かなくても済む体制にする自治体の取り組み。職員は本人確認書類の提示を受け、来庁者を確認するとともに、必要な証明書や届出内容を聞き取り、申請書や届出書をシステム上で代行して作成。来庁者は書かずに済むため、記帳台などが取り払われることも多い。</p>
<p>この書かない窓口は、デジタル庁が最も注力する取り組みの一つ。同庁は、これから導入する自治体が独自にシステム構築をしなくても済むよう、あらゆる自治体が利用できるクラウドシステム「窓口DXSaaS」を先行事例を参考に構想している。早い自治体では、2024年頃から窓口DXSaasを活用した書かない窓口を稼働できる見込みである。</p>
<p>都城市はこの窓口DXSaaSの利用を想定。まずは2023年、「業務改善（BPR）」から着手し、2024年以降、書かない窓口のサービスを順次、提供していく計画だ。</p>
<p>3つ目の事業が、「リモート窓口」。中山間地域など、本庁舎から離れた地域に住む市民向けのサポートで、市内に計10カ所あるすべての各総合支所及び各市民センターに本庁舎とオンラインで結ばれたカメラブースを設置。利用者の手元も映せる「書画カメラ」の映像も確認しながら、本庁舎の職員が申請などに必要な書類作成や、マイナポータル経由でのオンライン申請などを支援するというアイデアだ。</p>
<p>主なターゲットとして高齢者や障がい者を含む中山間地域の市民を想定。これまで本庁舎に出向かなければ申請ができなかった約80手続きを一気にリモートで申請可能にする。</p>
<p>最後に紹介する事業は、「AI（人工知能）による適正スポーツの提案」という変わり種。センサーを活用して子どもの運動能力を測定し、AIが一人ひとりの長所に応じて、どのスポーツに向いているかを提案するサービスを、小学生およびその保護者向けに提供する。</p>
<p>都城市は、野球やサッカーなどプロスポーツ選手の春季キャンプ地に選ばれる土地柄。2027年には「国民スポーツ大会（国スポ）」と「全国障害者スポーツ大会」の宮崎開催も決まっている。コロナ禍で子どものスポーツ離れも指摘されるなか、国スポに向けて機運を高めていきたいという狙いもあるようだ。</p>

<div id="attachment_4211" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4211" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-300x169.jpg" alt="「歓迎 読売ジャイアンツ」ののぼり旗" width="740" height="417" class="wp-image-4211" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-4211" class="wp-caption-text">49年ぶりに都城市で読売ジャイアンツがキャンプを開催。市役所入口にものぼり旗が掲げられた</p></div>

<h2>課題が多い地方ほど恩恵</h2>
<p>これら4つのデジタル関連事業は、いずれもデジ田交付金の申請要件に合致しており、すでに申請済み。交付金が下りるかどうかは別にして、デジ田国家構想の具体的なイメージを掴むことはできただろう。</p>
<p>そう、意外とアナログ。最新技術を駆使して高度な処理をする、というよりは、現場の創意工夫にデジタルを活用し、生活を豊かにする、というイメージのほうが近い。</p>
<p>折しも2023年2月22日、都城市役所は3月定例議会に、「都城市スマートシティ推進条例」を提案したばかり。同条例は、「G20サミット（金融・世界経済に関する首脳会合）」の下部組織「G20グローバルスマートシティアライアンス」が提唱する「スマートシティにおける5つの原則」を参考にしたものだ。</p>
<p>「本条例は安心・安全にデジタルを進めていくための礎となるものであり、デジタル技術を使いたくない、あるいは使えない市民にデジタル活用を強いるものではありません。市民になるべくデジタルを使ってほしいとは思っていますし、デジタル活用を望む市民には最大限の支援をします。でも、どうしてもついていけない方にも恩恵を受けていただきたい。そんな思いも持って、条例を提案しています」</p>
<p>都城市役所でデジタル戦略を担当する総合政策部デジタル統括課の佐藤泰格副主幹は、こう説明する。デジ田国家構想が目指すところも同じだ。</p>
<p>都市部と地方の格差を埋め、地方に活力を与えることが狙いであり、やみくもに最新技術を使ってデジタル化しようという話ではない。言い換えれば「地方が抱える悩みや課題をデジタルで解決する」ことがデジ田の精神なのだ。</p>
<p>抱える課題が多い地方ほど、デジ田の恩恵を受けられるチャンスが広がっている。デジタル化の恩恵が自然なかたちで受けられる社会が、地方から実現していこうとしている。</p>
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		<title>地方に寄り添うシフトプラス　巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 07 Mar 2023 00:00:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[地方から始まる変革]]></category>
		<category><![CDATA[DX]]></category>
		<category><![CDATA[ふるさと納税]]></category>
		<category><![CDATA[シフトプラス]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポータル]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバーカード]]></category>
		<category><![CDATA[中尾裕也]]></category>
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		<category><![CDATA[地方創生]]></category>
		<category><![CDATA[大阪府泉佐野市]]></category>
		<category><![CDATA[対外的PR戦略]]></category>
		<category><![CDATA[肉と焼酎]]></category>
		<category><![CDATA[返礼品]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>地方から始まる変革。第2回は、地方に寄り添いながら自治体とともに成長を遂げる知られざるITベンチャー、シフトプラスを取り上げます。「ふるさと納税」という巨大市場の全国的な黒子は、次のフェーズへ向け本社を都城市に移設することを決めました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ 地方から始まる変革 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3381/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［前編］ <span>「さつまいもリサイクル」の全貌</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3647/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［後編］　<span>他社も巻き込み「CO2実質ゼロ」へ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3655/" target="_blank">なぜ霧島酒造は脱炭素に本気なのか　<span>江夏拓三 代表取締役専務が語る真実</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3824/" target="_blank">地方に寄り添うシフトプラス　<span>巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/" target="_blank">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/13393/" target="_blank">霧島酒造×スターバックス「icoia」の挑戦 <span>地域と環境を動かす共創拠点</span></a></li></ul></div></div>
<h2>ふるさと納税寄附額全体の約半分を管理</h2>
<p>地方自治体に絶大な知名度を誇るITベンチャーがある。その名はシフトプラス。</p>
<p>同社は巨大な「ふるさと納税」市場を裏側で支える“黒子”。ふるさと納税に特化した管理システムや業務受託サービスを自治体向けに提供しており、管理システムの契約自治体数は2022（令和4）年12月時点で全国430以上にのぼる。</p>
<p>その多くがふるさと納税の人気自治体。2021年度実績で寄附額トップ10のうち大阪府泉佐野市や都城市など8自治体が、トップ100では7割ほどの自治体がシフトプラスの顧客だ。</p>
<p>それら自治体の寄附額を合計すると、2021年度の実績で約4019億円に及ぶ。同年度の全国の寄附総額は約8302億円。つまり、シフトプラスはふるさと納税全体の「48％」もの寄附の管理にかかわったことになる。</p>
<p>ふるさと納税市場の拡大にともないシフトプラスの業績も急成長。2017（平成29）年度に20億円に満たなかった売上高は4年後の2021年度（2022年5月期）、286億円まで急伸した。従業員数は2022年12月時点で550人を超えている。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">シフトプラスの売上高推移</div>

<div id="attachment_4114" style="width: 610px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4114" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_graph_new.png" alt="シフトプラスの売上高推移" width="600" height="326" class="wp-image-4114" /><p id="caption-attachment-4114" class="wp-caption-text"><span>注：シフトプラスの資料を基に作成</span></p></div>
</div>
<p>「ふるさと納税市場の拡大にうまく乗ったITベンチャー」。そう見る向きもあるだろう。だがそれは、表層のいち側面でしかない。</p>
<h2>作業に追われる自治体からの叫び</h2>
<p>「『想像していた通りの成長ですよね』とよく言われるのですが、ぜんぜんそんなことはない。自治体の皆さんに言われるがままやってきたら、こうなっただけ」</p>

<div id="attachment_4020" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4020" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-4020" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-4020" class="wp-caption-text">シフトプラスの中尾裕也社長</p></div>

<p>シフトプラスを創業した中尾裕也社長は、こう言い放つ。「基本、メディアには出ないようにしている」と、名を売る気もないらしい。“ITベンチャー”特有の威勢の良さは感じられず、あらゆる面でユニーク。出自もまた、独特だ。</p>
<p>中尾社長は2004年、遺伝子解析などを手がける大阪のベンチャー企業にIT技術者として入社した。そのベンチャーは10億円規模の出資を受け入れるなどして成長し、入社時に5人ほどだった従業員数も30〜40人に増えた。</p>
<p>だが、ある日、会社から「もうシステム部門はいらない」と宣告される。技術陣のリーダー格だった中尾社長始め、10人ほどのメンバーは路頭に迷った。「おまえらで会社をやれ」。つき合いのあった顧客からの勧めもあり、2006年、シフトプラスを立ち上げた。</p>
<p>そこから8年ほど、システム構築の受託事業などで「儲けることもなく潰れることもなく、食いつないできた」（中尾社長）が、2014年に転機が訪れた。</p>
<p>折しも、ふるさと納税市場全体が急拡大し始めた時期。都城市も、「肉と焼酎」を看板に掲げた「対外的PR戦略」のもと、ふるさと納税を2014年10月に全面リニューアル。寄附額日本一へ向けた快進撃の只中にあった。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="42y6K5hfOc"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1590/">都城市ふるさと納税大躍進のなぜ［前編］　起点となった「対外的PR戦略」</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;都城市ふるさと納税大躍進のなぜ［前編］　&lt;span&gt;起点となった「対外的PR戦略」&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/1590/embed/#?secret=bqQ7V2GlLy#?secret=42y6K5hfOc" data-secret="42y6K5hfOc" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>寄附件数や送付する返礼品数が急激に伸びると、従来の方法では対処しきれなくなる。ふるさと納税業務に最適化され、安価に使えるクラウドサービスがあれば……。都城市を始めとする、そうした自治体の要望に応えて作ったのが、ふるさと納税管理システム「LedgHOME（レジホーム）」だった。</p>
<p>2017年には都城市から、「関連業務も手伝ってくれないか」との相談もあった。寄附を受け付け、返礼品を送付すれば済むわけではない。</p>
<p>ひっきりなしに来る電話やメールでの問い合わせ対応。返礼品の紹介テキストや画像の制作。「ふるさとチョイス」「さとふる」「ふるなび」「楽天ふるさと納税」といったポータルサイトの更新。返礼品を提供する民間事業者への連絡……。</p>
<p>寄附件数が増えるほど、こうした「関連業務」も雪だるまのように膨れていく。</p>
<p>都城市は急きょ臨時職員を採用し、連日、大わらわで対応していたが限界を迎えていた。「なんとか、業務委託したい」。その要望に応えるかたちで、シフトプラスは2017年10月、もともと市役所で働いていた臨時職員約20人をスタッフとして雇用し、都城市に営業所を設立。これが、シフトプラスの関連業務の受託サービスの始まりとなった。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="aligncenter wp-image-4093" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<p>管理システムの提供とは違い、こちらは対応にある程度まとまった人員を確保しなければならない。大きなビジネスへと発展したが、稼働率はすでに目一杯。2022年は年間で60自治体ほどの依頼を断ったという。</p>
<p>なぜシフトプラスは地方自治体から圧倒的な支持を得ているのか――。</p>
<h2>ノーと言わない対応力</h2>
<p>「本当に手探り。ふるさと納税や自治体のことを必死に覚えて、フットワークの軽さと対応力だけでやってきた。それが功を奏したのかもしれません」</p>
<p>中尾社長はそう話す。例えば、ひとくちに「ふるさと納税の管理システム」と言っても、自治体ごとに業務プロセスは異なり、細かい要望が出てくる。そのたびに数十人体制でシステムを改修していったが、ほぼ無償で対応してきた。</p>
<p>「基本的にうちは『ノー』と言わない（笑）。月額3〜5万円の利用料ですべてやる。改修にかかる追加予算のために議会を通していたら、ほしい機能が使えるまで何カ月もかかってしまう。それでは勝負できない」</p>
<p>関連業務の受託サービスに至っては、もっと“泥臭く”やってきた。前述のとおりコールセンター業務、データ管理、ポータルサイトへの画像作成・登録はもちろんのこと、それ以外のあらゆる困りごとにも手弁当で対応した。</p>
<p>例えば、返礼品の写真がうまく撮れないと言われれば、カメラマンやフードコーディネーターを雇い、キッチンスタジオを借り、シズル感あふれる魅力的な写真を撮影して加工、魅力的な文言を添えてサイトへの登録まで一気通貫で請け負った。そのすべてが“自前”だ。</p>
<p>「そこまでやる会社はない。うちは基本的に外注が嫌いで、泥臭いことが得意。内製化して一緒に努力して儲けたほうがいいと思って、全部、自社でやっている」</p>
<p>ノーと言わない対応力に加えて武器となったのが、物理的な拠点である。</p>
<h2>“流れ”で増えた拠点網が強みに</h2>
<p>「IT」という商材は、リモート対応と相性がいい。全国規模でIT支援やコールセンター支援を手がける企業は都市部の事業所からの出張対応、もしくは、特定の地方に設けた大規模コールセンターで一括して受電・メール対応するというのが常だった。</p>
<p>ところが、大阪市に本店を構えていたシフトプラスは、2017年設立の都城営業所を皮切りに、わずか7年で本店に加えて全国19カ所に営業拠点を設置してきた。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">シフトプラスの拠点</div>

<div id="attachment_4274" style="width: 610px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4274" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p.png" alt="シフトプラスの拠点" width="600" height="550" class="wp-image-4274" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p.png 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p-300x275.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p-1024x939.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p-768x704.png 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-4274" class="wp-caption-text"><span>注：シフトプラスの資料を基に作成</span></p></div>
</div>
<p>「僕らが新しかったのは、自治体さんの横に営業所を置いて一緒に取り組んだこと。僕らみたいにバカみたいに全国に営業所作って、という会社はほかにないですね。競合他社は、4〜5年経って2拠点目を作るくらいですから」</p>
<p>例えば、「大分の実家に帰りたいので、大分に事業所を作ってもいいですか？」とスタッフに相談された中尾社長は二つ返事で「作りな！」と快諾。2022年11月に大分営業所がオープンした。</p>
<p>“流れ”で増えていった地方拠点だが、結果としてシフトプラスの強みとなる。</p>
<p>まず、話が早い。電話やメールではなく、すぐに自治体の担当者と会える距離。自治体からの要望に柔軟且つ即座に応えられる。加えて、分散された地方拠点によって各地域に雇用が生まれることは、その近隣自治体にとって好ましく、自治体からの信頼が増していった。</p>
<p>地方自治体に寄り添い、一体となって新たな価値を“共創”しているシフトプラス。ふるさと納税市場が続く限り、その成長は止まりそうにもない。</p>
<p>だが、仮に、ふるさと納税の制度自体が終わってしまったら、どうなるのだろうか。</p>
<p>「そうなったら、いったんは解散かなと思っています。みんなに言っているのは、ふるさと納税が終わったら、とりあえずみんなでハワイに行って、ホノルル空港で解散式やって、ちゃんちゃんで終わらせようって。一回、リセットに近いかたちで会社を辞めてもらって、残ったサービスと人だけで、どこまでいけるか、という感じでしょうか」</p>
<p>確かに、寄附額の総額が1兆円規模になろうとしているふるさと納税市場が終われば、現体制を維持するのは難しい。だが一方で中尾社長は、新たな共創の種まきもしている。</p>
<h2>公的個人認証アプリで1位「IAM」</h2>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam-139x300.jpg" alt="" width="300" height="649" class="alignright wp-image-4255" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam-139x300.jpg 139w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam-473x1024.jpg 473w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>ふるさと納税での面倒なワンストップ特例申請がスマートフォン（スマホ）で完結する「IAM＜アイアム＞」アプリの累計ダウンロード数が公的個人認証アプリでNo1となりました――。</p>
<p>2023（令和5）年2月9日、シフトプラスからこんなプレスリリースが発信された。このアプリは主に、ふるさと納税における「ワンストップ特例申請」のために利用されている。</p>
<p>2022年8月にリリースされ、同年12月末には100万ダウンロードを突破。翌2023年3月時点で161万以上まで増え、マイナンバーカードに付随する「公的個人認証サービス」を活用した民間のアプリとしては、国内最大のダウンロード数を誇る。</p>
<p>きっかけは、またしても都城市だった。</p>
<p>ワンストップ特例申請が始まったのは、2015年4月1日。それまで、ふるさと納税の寄附者は寄附額の分を税金から控除するため、煩雑な確定申告をしなければいけなかったが、ワンストップ特例申請がこれを不要にした。</p>
<p>寄附先の自治体数が5団体以内であれば確定申告が不要になる制度。特例の適用に関する申請書を寄附先の自治体に提出するだけで控除されるとあって、ほとんどの寄附者がワンストップ特例申請を選択した。だが、これはこれで面倒だ。</p>
<p>寄附者は申請用紙に記入し、押印。本人確認書類のコピーを添付したうえで、郵送しなければならない。受け取った自治体も、開封して内容確認したうえで、不備がなければデータをパソコンで入力。不備があれば再度寄附者に連絡しなければならない。都城市だけで2021年度は30万件以上も処理しなければならなかった。</p>
<p>アナログだった申請や手続きをなんとかデジタル化できないか――。ふるさと納税に関する関連業務の一貫として、このワンストップ特例申請の事務処理もシフトプラスに委託していた都城市は、課題解決に向けて同社と検討を始めた。</p>

<div id="attachment_4231" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://iam-jpki.jp/" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4231" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-300x169.png" alt="公的個人認証アプリIAM＜アイアム＞" width="600" height="338" class="wp-image-4231" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-300x169.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-1024x576.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-768x432.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam.png 1200w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></a><p id="caption-attachment-4231" class="wp-caption-text">国内最大のダウンロード数を誇る<a href="https://iam-jpki.jp/" rel="noopener" target="_blank">公的個人認証アプリIAM＜アイアム＞</a></p></div>

<h2>独自アプリの開発で課題解決</h2>
<p>最初に俎上にのったのが、国が運用する「マイナポータル」の活用。本人確認はマイナンバーカードの公的個人認証サービスを利用すればよい。（公的個人認証サービスについては以下の記事で詳説）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="arFUnBOuop"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/">マイナンバーカードが導く未来　コンサートから“手ぶら観光”まで</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;マイナンバーカードが導く未来　&lt;span&gt;コンサートから“手ぶら観光”まで&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/embed/#?secret=I2TyP11aPv#?secret=arFUnBOuop" data-secret="arFUnBOuop" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>ところが、申請者と寄附情報の紐付けが課題となった。都城市役所でデジタル戦略を担う総合政策部デジタル統括課の佐藤泰格副主幹はこう説明する。</p>
<p>「マイナポータルを使う場合は、寄附者に寄附情報と紐づく固有のコード（数字）を払い出し、そのコードを申請時に入力して頂く必要があります。このコードの入力が曲者で、人が入力する仕組みにすると、打ち間違えが多く、事務効率が大きく落ちてしまいます。マイナポータルでは、この点を打破できなかったことから、シフトプラスが大手電気通信事業者と連携し、アプリの独自構築に動きだすことになりました」</p>
<p>そうして完成したアプリがIAMだった。2022年8月、都城市が先行利用するかたちでアプリがリリースされた。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409-300x292.png" alt="" width="300" height="292" class="alignright wp-image-4109 size-medium" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409-300x292.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409-768x748.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409.png 800w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>IAMもマイナポータル同様、公的個人認証サービスを利用。アプリを起動してマイナンバーカードをスマホにかざし、英数字混在の「署名用電子証明書用暗証番号」を入力すれば本人確認が済む。「打ち間違いの課題」については、都城市から送付する書類に「QR」を印刷、それを寄附者がアプリで読み込むことで固有のコードが申請画面に自動入力される仕組みを実装することで解決した。</p>
<p>効果たるや絶大だ。これまで申請書を入力したり、コピーをとったりして投函していた作業が、わずか1〜2分ほどで済むとあって、好評の声が続々と都城市役所へ届いた。</p>
<p>都城市における2022年９〜10月の利用実績では、ワンストップ特例申請の約４割がIAMからの申請。佐藤副主幹は「2022年9月末時点でのカード交付率の全国平均が５割であることを考えると、驚異的な数値だと考えています」と評価する。</p>
<p>このIAMというアプリが、全国に広まっている。</p>
<h2>最も普及する個人認証アプリの可能性</h2>
<p>都城市起点で開発されたIAMだが、都城市は独占する気はない。同じ課題を持つ全国の地方自治体も、この仕組みを活用できる。</p>
<p>2022年9月以降、IAMを活用してワンストップ特例申請を受け付ける自治体が急増し、同年11月時点で150以上の自治体へ広がった。2023年4月時点では210自治体まで増える予定だ。</p>
<p>各種の締切が重なる年末年始の“特需”を受け、利用者側のダウンロード数も急増。前述したように160万件以上となった。民間企業が提供する公的個人認証アプリとしては1位。中尾社長は、「強い自治体がIAMを使っている。だからIAMも強い」と語る。</p>
<p>管理システムや関連業務の受託サービスで実績を積み、自治体との関係性を強固に築いたシフトプラス。その資産を今度は、IAMというアプリの普及に生かしているというわけだ。</p>
<p>IAMには可能性が広がっている。ふるさと納税のワンストップ特例申請にも活用できるが、それだけに用途を閉じてはいない。中尾社長は、公的個人認証サービスを利用したあらゆる仕組みに、IAMを使ってほしいと考えている。</p>
<p>国が運用するマイナポータルのアプリも公的個人認証サービスを利用しており、こちらは5000万件以上のダウンロードを誇る。だが、マイナポータルは行政の手続きや申請用途に特化しており、民間企業は使えない。また、前述したワンストップ特例申請のように自治体からすれば使い勝手が悪い、あるいは開発が難しいサービスも出てくる。</p>
<p>IAMは、そうしたマイナポータルの補完として存在価値を発揮できると中尾社長は踏んでいる。例に挙げたのは「市民投票」。選挙への活用は法改正が必要のため、現状では不可能。だが、自治体が独自に行うアンケート調査などには活用可能だ。実際に、とある自治体とIAMを使った市民投票システムの開発の話を進めていると中尾社長は明かす。</p>
<p>IAMの可能性は自治体関連に限らない。民間企業・組織もIAMの仕組みを使うことができる。例えば、学生割引やコンサートチケットなど、今後、公的個人認証サービスを利用する仕組みを導入する際、IAMが選択肢として上がってくるかもしれない。その可能性は高まっていると中尾社長は見ている。</p>
<p>「ふるさと納税で強い自治体さんに導入してもらったおかげで、今、IAMが日本で一番使われている民間の公的個人認証アプリになりました。すでに皆さんのスマホに最も入っているアプリ。今後、公的個人認証サービスに対応した申請やサービスがたくさん出てきたとき、IAMは有力な候補となる」</p>
<h2>「本店が都会にあるのはおかしい」</h2>
<p>地方自治体を味方にビジネスを拡大するシフトプラス。地方に寄り添う、という根本的な姿勢があったからこそ、成し得た。</p>
<p>隣で中尾社長を見てきた都城市役所の佐藤副主幹は、「自治体に寄り添ってくれているからこそ、悩みがわかってともに課題解決できる。新しい官民の共創のモデルを見せてくれている」と話す。</p>
<p>地理的に近い場所で悩みをともに解決。ふるさと納税の寄附金という現実的な果実を自治体にもたらし、デジタルトランスフォーメーション（DX）を加速させ、地方のIT武装にも一役買っている。「企業版ふるさと納税」の寄附をしたり、宮崎県都農町に本拠を構えるサッカーチーム「ヴェロスクロノス都農」のメインスポンサーをしたりするなどして、収益の還元もしている。</p>
<p>そして、中尾社長は寄り添う姿勢を象徴するような決断をした。</p>

<div id="attachment_4322" style="width: 1490px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4322" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-300x158.jpg" alt="" width="1480" height="777" class="wp-image-4322" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-768x403.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-1536x807.jpg 1536w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new.jpg 1700w" sizes="auto, (max-width: 1480px) 100vw, 1480px" /><p id="caption-attachment-4322" class="wp-caption-text">2023年3月に完成したばかりのシフトプラス都城営業所の新社屋。2023年中に本店を大阪から移す</p></div>

<p>2023年3月、全国の拠点で最も大きな規模となるシフトプラス都城営業所の新社屋が完成。大阪に本社機能を置きつつ、ここへ、2023年中に本店を移転する考えだ。</p>
<p>「ずっと前から、地方創生を語っている会社の本店が都会にあるのはおかしいと思っていました。ポータルサイトを含めてふるさと納税にかかわる大企業のほとんどが東京。地方のためと言って、結局、お金は都市部に循環している。だったら、うちは本店を地方に持ってたれ！と思いまして。会社の将来を見据えたとき、マイナンバーカード普及率1位の都城市が最適だった」</p>
<p>自治体に寄り添い、ともに成長してきたシフトプラスは、地方が束になれば強くなれることを証明しつつある。そして、新たなフェーズを見据え、都城市へやってくる。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02.jpg" alt="" width="740" height="417" class="aligncenter wp-image-4235" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<p>「基本は、面白いことをやっているだけ。でも、地方で頑張ることで日本を幸せにできるよね、というのを見せていきたい」</p>
<p>地方から始まった官民の共創は、まだ終わりそうにもない。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="8O1XBIDoO1"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/">「デジタル田園都市」の具体像　交付金を後ろ盾に加速する都城市</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「デジタル田園都市」の具体像　&lt;span&gt;交付金を後ろ盾に加速する都城市&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/embed/#?secret=B1lwla5G5G#?secret=8O1XBIDoO1" data-secret="8O1XBIDoO1" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3824/">地方に寄り添うシフトプラス　<span>巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>マイナンバーカードが導く未来　コンサートから“手ぶら観光”まで</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/3223/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=05-%25e3%2583%259e%25e3%2582%25a4%25e3%2583%258a%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2590%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25ab%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2589%25e3%2581%258c%25e5%25b0%258e%25e3%2581%258f%25e6%259c%25aa%25e6%259d%25a5%25e3%2580%2580%25e3%2582%25b3%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b5%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2588%25e3%2581%258b</link>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 24 Jan 2023 11:09:42 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[マイナンバーカードの真実]]></category>
		<category><![CDATA[デジタル庁]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバーカード]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバー制度]]></category>
		<category><![CDATA[公的個人認証サービス]]></category>
		<category><![CDATA[池田宜永]]></category>
		<category><![CDATA[河野太郎]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>連載テーマ「マイナンバーカードの真実」の最終回は、民間での公的個人認証サービスの利活用にフォーカスして、深掘りしていきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ マイナンバーカードの真実 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/" target="_blank">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/" target="_blank">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" target="_blank">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a></li></ul></div></div>
<h2>トップランナーがタッグ</h2>
<p>「マイナンバーカード普及のトップランナー、兵庫県養父市と宮崎県都城市が連携してカード利活用の検討を進めます！」――。</p>
<p>2022年12月、宮崎県都城市は兵庫県養父市と共同で、こう題したプレスリリースを出した。2022年12月末時点におけるマイナンバーカードの交付率は、都城市が88.7％、養父市が87.3％。市区別で1位と2位を誇る“2トップ”の自治体がタッグを組み、共同で利活用を検討していく、というものだ。<br />
<span style="color: #ff0000;"><strong></strong></span></p>
<p>ただし、ここで想定している利活用は、行政の手続きや申請のオンライン化、つまり行政・公共サービスに閉じた話ではない。</p>
<p>「カード普及促進に尽力されている養父市の広瀬市長とお話をさせて頂く機会があり、2市の前向きな連携が実現することとなりました。全国に横展開できるような事例の創出に向けて、民間事業者の皆様のご提案もお待ちしております」</p>
<p>都城市の池田宜永市長はそうコメントを寄せ、民間からのアイデアも募っている。</p>
<p>「マイナンバーカードは、マイナンバーを利用した行政サービスだけに活用されるものではないの？」</p>
<p>そう思う方もいるだろうが、然に非ず。今はオンラインでの手続き・申請など行政サービスへの利活用を中心とした“普及フェーズ”。だが、今後の利活用フェーズでは、民間でのさまざまな利活用が想定されていることは、あまり知られていない。</p>

<div id="attachment_3288" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-3288" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho2-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-3288" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho2-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho2-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho2-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho2.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-3288" class="wp-caption-text">デジタル庁が入居する東京・赤坂の紀尾井町ガーデンテラス（中央）。ヤフー本社などのIT企業も数多く入居している<span>（写真：Ryuji / PIXTA）</span></p></div>

<p>マイナンバーカードが民間でどう利活用されていくのか。どんな未来が待っているのか。そのヒントが、デジタル庁の資料にあった。</p>
<h2>コンサート会場でスマートに入場</h2>
<p>2022年11月30日に開催された「第10回デジタル田園都市（デジ田）国家構想実現会議」。その場でデジタル庁の河野太郎大臣が示した「<a href="https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai10/shiryou2.pdf" target="_blank" rel="noopener"><span>デジタル基盤を活用した生活サービスの展開に向けて</span></a>」という資料がある。</p>

<div id="attachment_3294" style="width: 560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-3294" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho_siryo-300x207.jpg" alt="" width="550" height="380" class="wp-image-3294" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho_siryo-300x207.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho_siryo-1024x707.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho_siryo-768x531.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_digitalcho_siryo.jpg 1100w" sizes="auto, (max-width: 550px) 100vw, 550px" /><p id="caption-attachment-3294" class="wp-caption-text">「デジタル基盤を活用した生活サービスの展開に向けて」というデジタル庁の資料より</p></div>

<p>目を引くのが、「コンサートチケット等への活用」という文言だ。デジタル庁でマイナンバーカードを担当する統括官付参事官付の今井康治参事官補佐は、こう説明する。</p>
<p>「基本的には、コンサートやライブの興行主催者やチケット会社などが活用することを想定したもの。転売目的などの不正をなくすためにマイナンバーカードの個人認証機能は有効。そう思っているからこそ、デジタル庁としても民間に働きかけています」</p>
<p>これまでの記事で触れてきたように、マイナンバーカードのICチップには、本人であることを証明する「電子証明書」が含まれている。この電子証明書は、マイナンバー制度における「マイナンバー（個人番号）」とは別のもので、本人確認などの「公的個人認証サービス」に用いられる。公的個人認証サービスは、オンライン申請などの行政サービスはもちろん、民間企業も利用できるのが特徴だ。</p>
<p>この公的個人認証サービスはすでに、銀行・証券口座開設や住宅ローンの契約手続など民間企業による本人確認の場面で活用が進んでいる。活用している企業は、三菱UFJ銀行、野村證券、マネックス証券、三井住友海上火災保険、日本郵便、NTTドコモ、メルペイなど、2023年1月時点で156事業者に及ぶ。</p>
<p>長らく本人確認は、対面による身分証確認や、郵送による身分証コピーの送付に頼っていた。スマートフォンが普及してからアプリ経由の本人確認も増えたが、それでも免許証を別角度から数回撮影し、自分の顔も撮影して送信し、審査を待つといった手間と時間がかかっていた。</p>
<p>マイナンバーカードによる公的個人認証サービスを活用すれば、ICチップの読み込みと暗証番号の入力だけで済む。そのスマートさが、本人確認や個人認証を必要とするあらゆる民間分野に広がろうとしているのだ。</p>
<p>チケットの例に戻ろう。例えば、電子チケットのアプリがマイナンバーカードの電子証明書に対応すれば、事前に購入者本人であることをアプリ内で確認することができる。コンサート会場の入場口で免許証などを提示しなくとも、スマートに入場でき、かつ、確実に不正もなくせるというわけだ。</p>
<h2>大学の施設入館や出欠確認にも</h2>
<p>デジタル庁の資料には、「大学における学生証利用等」という文言もある。「学生利用PCのログイン、学内施設の入退館管理等にマイナンバーカードを利用」「リモートも含めた講義の出席確認、デジタル学生証による学割定期券などの利用も視野」と続く。</p>

<div id="attachment_3240" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-3240" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_university-1024x710.jpg" alt="大学における学生証利用等" width="740" height="513" class="noTrim wp-image-3240 size-large" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_university-1024x710.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_university-300x208.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_university-768x532.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_university.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-3240" class="wp-caption-text">大学における学生証利用等について<span>（デジタル庁「デジタル基盤を活用した生活サービスの展開に向けて」より）</span></p></div>

<p>どういうことか。厳密に言えば、既存のマイナンバーカード内には大学名など学生であることを示す情報は入っていない。大学側が仕組みや設備を整え、ICチップにアプリを搭載すれば、マイナンバーカードを学生証の代わりとして使えるようにもなる、という話だ。</p>
<p>例えば、大学のメディアセンターなどの入場口で、ゲートにマイナンバーカードのICチップをかざす。ゲートがICチップを読み取り、大学内のサーバーでその個人が学生であることを確認できれば入場可能に、といった仕組みが考えられる。同様の仕組みを授業の出欠確認や、オンラインでの授業予約などにも使える。</p>
<p>また、別途、マイナンバーカードと連携した「デジタル学生証アプリ」があれば、アプリ自体が学生証となり、物理的な学生証を持ち歩く必要がなくなるかもしれない。駅などで定期券を購入する際も、デジタル学生証の提示だけで済むようになるだろう。</p>
<p>そのほか、コンビニやスーパーなどにおける年齢確認への活用も想定されている。コンビニやスーパーで導入が進むセルフレジにおいて、マイナンバーカードを読み取ることで年齢確認ができれば、お酒とたばこの販売を認める。2022年11月のデジタル臨時行政調査会の作業部会で、そういった方針が了承された。</p>
<p>人手不足や効率化の観点から、無人のセルフレジ導入が加速度的に進んでいる。一方で、有人レジであれば、店員が目視で客の人相を確認し、必要であれば免許証などの提示を求めることができるが、セルフレジではそうはいかない。その課題を、マイナンバーカードの公的個人認証サービスが解決するというわけだ。</p>
<h2>交付金で「手ぶら観光」推進</h2>
<p>意外に思えるかもしれないが、観光や地域振興策へのマイナンバーカードの活用も想定されている。「<a href="https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/pdf/20221223_honbun.pdf" target="_blank" rel="noopener"><span>デジ田</span><span>国家構想総合戦略</span></a>」が閣議決定された2022年12月23日、河野デジタル相は記者会見で、こう語った。</p>
<div class="iframe_wrap"><iframe loading="lazy" width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/heFU4WY2_xk" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" allowfullscreen="allowfullscreen"><span data-mce-type="bookmark" style="display: inline-block; width: 0px; overflow: hidden; line-height: 0;" class="mce_SELRES_start">﻿</span></iframe></div>
<p>「マイナンバーカードを利用した具体例として、例えば、マイナンバーカードとクレジットカードなどを連携して、マイナンバーカード一枚でさまざまな場所で決済が可能になる『手ぶら観光』がございます。決済ができるだけでなく、地域の提携をしている店舗などでポイントが付いたり割引を受けられたりするというメリットが利用者側にはあります」</p>
<p>「宿泊事業者などの地域のサービス事業者については、こうした観光客の行動データを匿名化して、地域の観光市場開発にそういう匿名化したデータを活用したり、あるいは観光客を戦略的に割引やポイント、その他のサービスで地域に誘導したりすることができるというようなメリットがあります」</p>
<p>「こういうさまざまな取り組みを通じて、行政だけでなく、民間のビジネスシーンにおいても、誰でも使えるオンラインの本人確認機能としてのマイナンバーカードの利用を広げていきたいと思っております」</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynacard05_image.jpg" alt="" width="1440" height="833" class="aligncenter wp-image-3307" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynacard05_image.jpg 1440w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynacard05_image-300x174.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynacard05_image-1024x592.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynacard05_image-768x444.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 1440px) 100vw, 1440px" /></p>
<p>決済と紐付いたマイナンバーカード1枚で手ぶら観光。利用者だけではなく、事業者側にもメリットがあるかたちで設計すれば、Win-Winの施策となる。こうしたマイナンバーカード利活用の横展開事例を創出する取り組みをカード申請率7割超の自治体が行う際は、「デジ田交付金」の交付対象となり、事業が採択された場合、2023（令和5）年に限り予算の10割が補助される。</p>
<p>「自治体の皆様におかれては、このデジ田交付金を、ぜひ、積極的に活用しながら、さまざまな事業者と連携して、マイナンバーカードの利用を積極的に推奨していただきたいと思っております」</p>
<p>そう、河野デジタル相も後押しを忘れない。観光を主軸とした地域活性、地方創生の武器としても、マイナンバーカードの公的個人認証サービスは期待できる。</p>
<p>ここまで紹介した事例は、あくまで構想段階。コンサートも学生証も手ぶら観光も、まだ実現した事例はない。だが、まったくの夢物語というわけではない。デジタル庁の今井補佐は、「どことは言えないが、いずれも民間の事業者や自治体などがプロジェクトとして動いているものを言える範囲で紹介している」とする。</p>
<h2>スマホに電子証明書を搭載</h2>
<p>冒頭で紹介した、都城市と養父市の共同プロジェクト。都城市は「現時点で言えることはない」と言明を避けるが、いくつかのプロジェクトの一つとして、手ぶら観光などの新しいモデルを見せようとしている可能性もある。</p>
<p>いずれにせよ、デジタル庁が公式な資料や大臣会見で紹介している以上、これらの構想は絵に描いた餅で終わることはないだろう。そう遠くない未来に現実のものになると考えてよい。</p>
<p>民間での利活用と同時に、公的個人認証サービスの仕組みも進化していく。その一つが、マイナンバーカードの公的個人認証サービスの電子証明書機能をスマートフォン（スマホ）内部に搭載する試みだ。</p>
<p>2023年5月、まずはAndroid OSのスマホに電子証明書機能を搭載できるようにする。iOSのiPhoneにも早期に搭載できるよう、政府が準備を進めている。</p>
<p>現状では、公的個人認証サービスを利用したなにかの手続きや本人確認をするたびに、マイナンバーカードをスマホにかざす必要がある。だが、スマホに電子証明書機能が搭載されれば、マイナンバーカードが手元になくとも本人確認などが可能になる。</p>
<p>つまり、初期設定を済ましたスマホさえあれば、カードいらずで、指紋認証や顔認証などの生体認証だけで公的個人認証サービスを利用したサービスを受けられるようになる。これまで、マイナンバーカードを都度、財布などから出していた利用者の手間は大幅に省かれることになる。民間での利活用が進み、公的個人認証サービスの利用頻度が増えるほど、その恩恵を感じるに違いない。</p>
<p>確かに、マイナンバーカードに関しては再発行に1カ月近くかかるなど、いくつかの課題はあるが、政府は解決するとコミットメントをしている。スマホひとつで官民問わずあらゆる認証が完結し、あらゆる本人確認を必要とするサービスを享受できる。そして、なりすましなどの不正が激減する。そんなデジタルの未来が、すぐそこに待っている。</p>
<p>&nbsp;</p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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		<item>
		<title>マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　出向いて寄り添う「都城方式」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 06 Jan 2023 10:36:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[マイナンバーカードの真実]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポイント]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバーカード]]></category>
		<category><![CDATA[マイナ保険証]]></category>
		<category><![CDATA[佐藤泰格]]></category>
		<category><![CDATA[河野太郎]]></category>
		<category><![CDATA[都城方式]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2712</guid>

					<description><![CDATA[<p>マイナンバーカード交付率日本一を続ける都城市。その戦略にマイナンバーカード普及のカギを学んでいきます。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ マイナンバーカードの真実 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/" target="_blank">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/" target="_blank">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" target="_blank">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a></li></ul></div></div>

<h2>イオンモールでマイナカード申請</h2>
<p>2022（令和4）年も師走を迎えた12月16日。平日の午前中、イオンモール都城駅前は朝から大勢の客で賑わっていた。広大な建物内の一等地、1階スーパー前にある広場の一角に、マイナンバーカードの申請を受け付ける都城市役所の特設ブースがある。</p>

<div id="attachment_2793" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2793" class="size-medium wp-image-2793" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-1_aeon01.jpg" alt="イオンモール都城駅前の特設ブース" width="740" height="auto" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-1_aeon01.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-1_aeon01-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-1_aeon01-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-1_aeon01-768x432.jpg 768w" sizes="(max-width: 1480px) 100vw, 1480px" /><p id="caption-attachment-2793" class="wp-caption-text">イオンモール都城駅前の特設ブース</p></div>

<p>この日も3人の職員が待機しており、さっそく2人連れがマイナポイントの説明を受けていた。</p>
<p>イオンモールに特設ブースが設置されたのは2020年8月。それから年末年始を除く毎日、午前10時から午後4時まで、マイナンバーカードの気軽な相談から申請まで、数え切れないほどの市民を応対した。希望者にはタブレット端末で写真撮影を行い、正式な申請までの工程をすべて無償で手伝っている。</p>
<p>イオンモールの出張特設ブースは、都城市のマイナンバーカード交付枚数率（交付率）を日本一に導いた「武器」の一つ。多い日はここだけで1日200人以上もの申請をさばいてきた。</p>
<h2>マイナカード、都城の現在地</h2>
<p>2022年10月、河野太郎デジタル大臣が2024年秋の「保険証廃止」を宣言し、「マイナ保険証」への一本化が取り沙汰されると、世間は揺れた。自治体への問い合わせや申請も増え、各自治体の職員は対応に追われた。</p>
<p>しかし、その時点ですでに84.7%という高い交付率だった都城市は、ほぼ無風だった。なにをいまさら騒いでいるのか、と。</p>
<p>テーマ「マイナンバーカードの真実」1回目と2回目では、全国的にマイナンバーカードの普及が思うように進んでいない現状とその要因について多面的に考察してきた。だが、都城市は様相が違う。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="c4VXIve7W2"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/">普及しないマイナンバーカード　まん延する不安や不信感、まつわる誤解</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;普及しないマイナンバーカード　&lt;span&gt;まん延する不安や不信感、まつわる誤解&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/embed/#?secret=hdY4sP26H7#?secret=c4VXIve7W2" data-secret="c4VXIve7W2" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="XeIsbdYhx7"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/">マイナンバー制度の意義と課題　公平を担保する知られざる効用</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;マイナンバー制度の意義と課題　&lt;span&gt;公平を担保する知られざる効用&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/embed/#?secret=3A9aAbuL05#?secret=XeIsbdYhx7" data-secret="XeIsbdYhx7" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>都城市の交付率は、2016年1月のマイナンバーカード交付開始直後から全国平均を大きく上回り、2016年8月には全国の市区別ランキングで1位となった。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">マイナンバーカードの普及率の推移（都城市）</div>

<div id="attachment_2711" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2711" class="wp-image-2711" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/myna03_graph.png" alt="マイナンバーカードの普及率の推移（都城市）" width="600" height="639" /><p id="caption-attachment-2711" class="wp-caption-text"><span>出所：総務省</span></p></div>
</div>
<p>首位を堅持しながら着実に交付数を上乗せし、2022年11月末時点での都城市のマイナンバーカード交付枚数率（交付率）は87.5％にのぼる。同時期の全国の交付率は53.9％。都城市はこれを大きく凌いでいる。</p>
<p>交付を前提とした申請済みの「有効受付数」では人口比で95％に迫っている都城市。「2023年3月末までにほぼすべての住民が保有する」という目標に最も近い自治体と言える。</p>
<p>市区別、町村別の交付率ランキングで注目すべきは、各自治体の人口。市区と町村のトップ10で、人口が10万人を超えているのは都城市のみだ。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">マイナンバーカードの交付率ランキング</div>
<div class="flex_wrap"><!-- 市区 -->
<table class="furusato-data2 myna-data">
<tbody>
<tr>
<th>順位</th>
<th>市区</th>
<th>人口</th>
<th>交付率</th>
</tr>
<tr>
<th class="rank">1位</th>
<td class="mj">宮崎県都城市</td>
<td class="mj">16万2572人</td>
<td class="mj">87.5%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">2位</th>
<td>兵庫県養父市</td>
<td>2万2389人</td>
<td>86.5%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">3位</th>
<td>石川県加賀市</td>
<td>6万4276人</td>
<td>78.6%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">4位</th>
<td>高知県宿毛市</td>
<td>1万9539人</td>
<td>77.4%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">5位</th>
<td>兵庫県小野市</td>
<td>4万7833人</td>
<td>73.6%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">6位</th>
<td>鹿児島県西之表市</td>
<td>1万4725人</td>
<td>72.1%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">7位</th>
<td>石川県珠洲市</td>
<td>1万3334人</td>
<td>70.8%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">8位</th>
<td>宮崎県串間市</td>
<td>1万7394人</td>
<td>70.3%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">9位</th>
<td>愛媛県大洲市</td>
<td>4万1300人</td>
<td>70%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">10位</th>
<td>和歌山県紀の川市</td>
<td>6万559人</td>
<td>69.6%</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p><!-- 町村 --></p>
<table class="furusato-data2 myna-data">
<tbody>
<tr>
<th>順位</th>
<th>町村</th>
<th>人口</th>
<th>交付率</th>
</tr>
<tr>
<th class="rank">1位</th>
<td>大分県姫島村</td>
<td>1878人</td>
<td>93.4%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">2位</th>
<td>新潟県粟島浦村</td>
<td>338人</td>
<td>89.9%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">3位</th>
<td>鹿児島県十島村</td>
<td>681人</td>
<td>80.9%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">4位</th>
<td>長野県南牧村</td>
<td>3065人</td>
<td>79.2%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">5位</th>
<td>鹿児島県中種子町</td>
<td>7629人</td>
<td>79.1%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">6位</th>
<td>福井県池田町</td>
<td>2397人</td>
<td>78.9%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">7位</th>
<td>群馬県長野原町</td>
<td>5383人</td>
<td>78.5%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">8位</th>
<td>長崎県小値賀町</td>
<td>2284人</td>
<td>78.1%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">9位</th>
<td>静岡県西伊豆町</td>
<td>7290人</td>
<td>78%</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">10位</th>
<td>北海道壮瞥町</td>
<td>2392人</td>
<td>77.5%</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：総務省。人口は2022年1月時点、交付率は2022年12月18日時点</span></div>
</div>
<p>例えば、1000人の自治体の90％は900人。10万人の自治体の90％は9万人。同じ交付率90％でも、労力や作業量は2桁も違う。人口を考慮すると14万2289枚を交付済みの都城市の強さは、さらに際立つ。</p>
<h2>「スタートに尽きる」</h2>
<p>なぜ都城市はここまで高い交付率を誇るのか。</p>
<p>「スタートに尽きる、と思います」</p>
<p>その問いに、都城市役所のマイナンバーカード普及の戦略を握る、総合政策部デジタル統括課の佐藤泰格副主幹はこう語った。</p>
<p>マイナンバーカードの交付開始は2016年1月。当時、多くの自治体は手探りの状態だった。「住基カードの二の舞になるのでは……」という不安があったからだ。</p>
<p>住民基本台帳カード（住基カード）は、氏名・住所・生年月日・性別・住民票コード等が記録されているICカードで、2003（平成15）年8月に制度が始まった。だが、2014年3月末の累計交付枚数はわずか833万5115枚と振るわず、2015年末で発行を終了。役割はマイナンバーカードへと引き継がれた。</p>
<p>そうした状況下でスタートダッシュをかけた都城市。その理由を、総務省の地域情報化アドバイザーの委嘱も受ける佐藤副主幹はこう話す。</p>
<p>「マイナンバーカードは住基カードとは違い、利活用が民間にも開かれている。住基カードで学んだ反省点を生かして制度設計もしっかりしていた。住基カードとは違い、最終的には全国民に普及して官民で活用される未来を、最初から都城市は信じていました」</p>
<p>どうせ普及するのであれば、あとから慌ててやるのではなく、最初から着実に交付枚数を積み上げよう、という策。その中核となったのが「申請環境の整備」である。</p>
<h2>「都城方式」で2000回以上の出張補助</h2>
<p><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/">前回</a>の記事で、じつは「リスクを恐れてマイナンバーカードを作らない人」はさほど多くない、というファクトを紹介した。デジタル庁がマイナンバーカードの未取得者に<a href="https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/4fcf576b-fc90-4dfb-b02d-88cc1e8a41ac/83d42865/20220324_meeting_my_number_survey_04.pdf" target="_blank" rel="noopener">未取得の理由を聞いた結果</a>が以下だ。</p>
<div class="chart" style="width: 450px;">
<div class="chart_title">マイナンバーカードの未取得理由</div>

<div id="attachment_2823" style="width: 460px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2823" class="wp-image-2823" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/myna0203_graph.png" alt="マイナンバーカードの未取得理由1-2月" width="450" height="422" /><p id="caption-attachment-2823" class="wp-caption-text"><span>出所：デジタル庁。調査は2022年1〜2月に実施</span></p></div>
</div>
<p>「申請方法がわからないから」「申請方法が面倒だから」「特にない」という選択肢を選ぶ人が多い。都城市はまず、この“消極派”に寄り添いにいった。</p>
<p>マイナンバー制度やマイナンバーカード自体がなんだかわからない人もいる。申請の方法がわからない人も、わかっていても面倒に思う人もいる。自分で申請するには決められたフォーマットの写真が必要だが、都市部のように証明写真機がそこらにあるわけではない。その料金を嫌う人もいる。</p>
<p>そうした人々に、少しのきっかけを提供すれば、きっと申請してくれるはず――。</p>
<p>都城市は、特設ブースに職員を配置する申請補助の取り組みを2015（平成27）年10月の制度開始と同時に始めた。取得希望者には、その場でタブレット端末を使って写真撮影をし、オンライン申請の完了までサポートした。すべて無料。この申請補助の施策は後に「都城方式」と呼ばれ、日本各地の自治体も後に続いた。</p>
<p>都城市はその草分け。規模もすごい。</p>
<p>市役所内や市の支所等で対応したのはもちろんのこと、民間施設などにも拡大。冒頭で紹介したイオンモールのほか、「かかしの里ゆぽっぽ」という温泉施設や大学、図書館など、人の集まる場所を選び、申請補助の“出張”を重ねた。時には「バルーンアート」を飾り、人を呼んだ。</p>
<p>さらに、職場にまで出張する取り組みも開始。社会人はなかなか市役所などに足を運びづらい。そこで、5人以上の申請を条件に、職員を市内の各企業に派遣し、ショッピングモールなどと同様の申請補助を重ねた結果、出張申請補助は累計で2000回以上となっている。</p>
<p>この申請補助、単に申請までの工程を手伝うだけではない。</p>
<p>先のアンケートにあったように、情報流出などに不安を感じている人もいる。通常、市役所などの申請窓口は、申請したい人に対して機械的に応じるだけ。マイナンバーカードに不安を感じている人はそこに出向かない。</p>
<p>しかし都城方式の特設ブースは違う。対面で職員が懇切丁寧にセキュリティ面の不安にも答え、解消する努力も続けた。第1回の記事で紹介したように、世の中には意外とマイナンバーカードについて誤解を抱いている人が多い。そうした誤解も丁寧に解いていった。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="c4VXIve7W2"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/">普及しないマイナンバーカード　まん延する不安や不信感、まつわる誤解</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;普及しないマイナンバーカード　&lt;span&gt;まん延する不安や不信感、まつわる誤解&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/embed/#?secret=hdY4sP26H7#?secret=c4VXIve7W2" data-secret="c4VXIve7W2" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>「デジタル化こそアナログで」――。池田宜永市長が掲げる「デジタル化推進」の大原則である。これに則り、交付を担当する「市民課」が中心となって、時には課を超えた市役所全体の連携で、足を使い、汗をかいて申請窓口を支えた。</p>
<p>申請窓口というよりは「相談窓口」というスタンス。この都城方式によって、都城市はスタートダッシュに成功した。だが、策はこれに終わらない。</p>
<h2>ダメ押しの「マイナちゃんカー」</h2>
<p>「マイナンバーカードの申請補助に市職員が自宅に伺います」「市役所に出向くことやインターネットでの申請が難しい人に対して、マイナンバーカードの申請をサポートします」――。</p>
<p>2021年8月、全国の平均交付率が36％のところ、都城市の交付率は62％に及んでいた。だが、これに満足しない都城市は、申し込みがあれば1人からでも特注の自動車「マイナちゃんカー」で出向き、申請補助をする取り組みを開始した。</p>

<div id="attachment_3014" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-3014" class="wp-image-3014" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber_3-1_mainachancar02-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber_3-1_mainachancar02-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber_3-1_mainachancar02-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber_3-1_mainachancar02-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber_3-1_mainachancar02.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-3014" class="wp-caption-text">都城市役所による出張申請補助車の「マイナちゃんカー」</p></div>

<p>マイナちゃんカーのバックドアを開けると、簡易撮影スタジオに。トランクルームに腰掛けてもらい、職員がタブレット端末で写真撮影。そのまま、申請まで手伝った。2022年３月末時点で530件の予約があり、計1593人がマイナちゃんカーを利用している。</p>
<p>イオンモールなどの出張特設ブースなどに比べれば、コストパフォーマンスは著しく悪い。しかし、2019年4月に「都城デジタル化推進宣言」を掲げ、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を宣言した都城市は、「あえて、普及率100％へ向けたダメ押しで、このマイナちゃんカー施策を始めた」（佐藤副主幹）。</p>
<p>市民を待つのではなく自ら出向く。市役所のイメージを覆すこうした努力が、日本一の交付率を支えてきた。</p>
<p>「都城市は、膨大なふるさと納税の寄附金があるから手厚いサポートができる」と見る向きもあるだろう。だが、出張申請補助しかり、マイナちゃんカーしかり、国の補助金を最大限に活用しており、市の“持ち出し”はほとんどないという。現場職員による創意工夫の賜物なのだ。</p>
<p>ただし、ここまで見てきた“都城方式”は、都城市の策の一面に過ぎない。</p>
<p>都城市役所は、市民にマイナンバーカードを持ちたいと思ってもらえる策、「利便性」の準備も忘れてはいなかった。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/">後編</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="WxzkvCsiiL"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　利便性の整備と挑戦の風土</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　&lt;span&gt;利便性の整備と挑戦の風土&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/embed/#?secret=16zPecdFih#?secret=WxzkvCsiiL" data-secret="WxzkvCsiiL" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/2712/feed/</wfw:commentRss>
			<slash:comments>0</slash:comments>
		
		
			</item>
		<item>
		<title>マイナンバー制度の意義と課題　公平を担保する知られざる効用</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2701/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=02-%25e3%2583%259e%25e3%2582%25a4%25e3%2583%258a%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2590%25e3%2583%25bc%25e5%2588%25b6%25e5%25ba%25a6%25e3%2581%25ae%25e6%2584%258f%25e7%25be%25a9%25e3%2581%25a8%25e8%25aa%25b2%25e9%25a1%258c%25e3%2580%2580%25e5%2585%25ac%25e5%25b9%25b3%25e3%2582%2592%25e6%258b%2585%25e4%25bf%259d%25e3%2581%2599</link>
					<comments>https://think-miyakonojo.jp/article/2701/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 29 Dec 2022 04:49:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[マイナンバーカードの真実]]></category>
		<category><![CDATA[X（Twitter）]]></category>
		<category><![CDATA[デジタル庁]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバーカード]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバー制度]]></category>
		<category><![CDATA[マイナ保険証]]></category>
		<category><![CDATA[河野太郎]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2701</guid>

					<description><![CDATA[<p>今回は、マイナンバー（個人番号）制度のそもそもの意義やメリットに着目しながら、より多面的に現状を考察していきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ マイナンバーカードの真実 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/" target="_blank">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/" target="_blank">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" target="_blank">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a></li></ul></div></div>

<h2>じつは怖がっている人はそんなに多くない</h2>
<p>2022年10月、河野太郎デジタル大臣による「保険証廃止」の記者会見が世論を分けたこと。そして、懸念に誤解が含まれることは前回の記事で説明した。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="RWM2kuf4PX"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/">普及しないマイナンバーカード　まん延する不安や不信感、まつわる誤解</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;普及しないマイナンバーカード　&lt;span&gt;まん延する不安や不信感、まつわる誤解&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/embed/#?secret=0YjMdorVL0#?secret=RWM2kuf4PX" data-secret="RWM2kuf4PX" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>マスメディアは取得しない人の意見として、「紛失時など個人情報漏洩のリスクがある」といったコメントを中心に拾っていた。保険証廃止宣言をした時点でのマイナンバーカードの取得率は49％。国民の半数が「怖がっている」と思いがちだが、現実はそうではない。</p>
<p>マイナンバーカードを未取得の人はどんな理由で取得しないのか。2022年8〜9月にデジタル庁が実施したインターネットモニター2万人を対象とする大規模な<a href="https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/40dc0aa8-e266-4adf-84e8-f58e4faadbf5/a4bc1d5c/20220929_meeting_my_number_outline_01.pdf" target="_blank" rel="noopener">調査結果</a>を見ると、その概ねの理由がわかる。</p>
<div class="chart l-flo" style="width: 300px!important;">
<div class="chart_title">マイナンバーカードの未取得理由 8-9月</div>

<div id="attachment_2821" style="width: 310px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2821" class="wp-image-2821" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/myna02_graph.png" alt="マイナンバーカードの未取得理由8-9月" width="300" height="280" /><p id="caption-attachment-2821" class="wp-caption-text"><span>注：出所はデジタル庁。複数回答</span></p></div>
</div>
<p>複数回答のうち、「情報流出が怖いから」を選択した人は32.9％。最も多いのは「メリットを感じないから」で36.9％。「申請方法がわからないから」「面倒だから」「特にない」という“消極派”も大勢を占めている。</p>
<p>ちなみに、2022年1〜2月に実施した同様の調査では、「情報流出が怖いから」を選択した人は35.2％。約半年で、“リスク派”は2.3ポイント少なくなっているが大差はない。</p>
<div class="chart r-flo" style="width: 300px!important;">
<div class="chart_title">マイナンバーカードの未取得理由 1-2月</div>

<div id="attachment_2823" style="width: 310px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2823" class="wp-image-2823" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/myna0203_graph.png" alt="マイナンバーカードの未取得理由1-2月" width="300" height="281" /><p id="caption-attachment-2823" class="wp-caption-text"><span>注：出所はデジタル庁。複数回答</span></p></div>
</div>
<p>注意すべきは、この数字は全体の意見における割合ではなく、アンケート回答者のうち、マイナンバーカード未取得者のなかでの割合だということ。回答者全体における比率に換算すると、「情報流出が怖いから」マイナンバーカードを作っていない人は1〜2月調査で全体の約14.5％、8〜9月調査で11.7％ということになる。</p>
<p>未取得の人たちのほとんどは、リスクが怖いからではなく、なくても困らないから、面倒だから作らない、ということになる。</p>
<p>なんのために面倒な申請をし、わざわざ役所に行ってまでマイナンバーカードを作らなければいけないのか――。言い換えれば、カードを作る「意義」が理解されていない、ということが普及の最大の壁だと考えるべきだろう。</p>
<h2>「国民の利便性の向上」と「行政の効率化」</h2>
<p>そもそも、マイナンバーカードとは、マイナンバー（個人番号）制度を推進するうえで欠くことのできない道具。カードのICチップには、個人番号や氏名、住所などの個人情報に加えて、本人であることを証明する「電子証明書」が含まれている。</p>
<p>行政の手続きでは個人番号と電子証明書がセットで使われ、民間での利活用では電子証明書のみが使われる。</p>
<p>では、マイナンバー制度自体の意義とはなにか。政府は当初からこれまで、同制度を導入・推進する目的を大きく3つに集約して<a href="https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/01.html">説明</a>してきた。</p>

<div id="attachment_2748" style="width: 640px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2748" class="size-medium wp-image-2748" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/myna02_soumu.jpg" alt="マイナンバー制度" width="630" height="auto" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/myna02_soumu.jpg 630w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/myna02_soumu-300x208.jpg 300w" sizes="(max-width: 630px) 100vw, 630px" /><p id="caption-attachment-2748" class="wp-caption-text">マイナンバー制度の導入のポイント<span>（「総務省」ウェブサイトより）</span></p></div>

<p>まずは「国民の利便性の向上」。簡単に言えば、行政手続きがオンラインで済んだり、簡略化されたりすることを指す。具体的には、マイナンバーカードがあれば、コンビニの交付機で住民票などの写しを発行できたり、社会保障・税関系の申請時に課税証明書などの添付書類が削減できたりする。</p>
<p>新型コロナワクチン接種証明書の電子交付も利便性向上の一つ。スマートフォンのアプリを開いて見せるだけで接種証明が可能となる。あるいは、健康保険証と一体となった「マイナ保険証」を持てば、持ち歩くカードが1枚減ることを便利に思う人もいるだろう。</p>
<p>また、マイナンバー制度とは関係がないが、民間でのマイナンバー“カード”の利活用も進んでいる。例えば口座を開設する際、スマートフォンでマイナンバーカード内の電子証明書を読み込むことで本人確認が完了できる銀行も増えている。</p>
<p>一方、コンビニで住民票などの写しを発行する必要のない人も多い。社会保障や税の申請もしかり。ワクチンの接種証明書は物理的な紙でも代用可能だ。銀行口座の開設もマイナンバーカードがなくとも可能。民間での利活用はあまり認知が進んでおらず、これといった“キラー”アプリやサービスがないのが現状だ。</p>
<p>ここまで全国的に普及率が低いということは、そういった利便性だけでは訴求力が弱いということだろう。</p>
<p>次の柱、「行政の効率化」については、もっと国民に伝わりにくい。</p>
<p>総務省は「国や地方公共団体の間で情報連携が始まると、これまで相当な時間がかかっていた情報の照合、転記等に要する時間・労力が大幅に削減され、手続が正確でスムーズになります」としている。</p>
<p>デジタル化と情報連携により、人手が少なくなる。窓口で住民票の写しや所得証明書などの発行にかかわっていた職員は、より住民サービスを充実させるほかの作業に従事することが可能になり、税金の効率的な使い方にもつながる。</p>
<p>その理屈はわかる。だが、いつ、どういったかたちで、何人の労力が削減され、具体的にそれがどう住民のメリットや税金の効率的な使い方につながるのか。明快に住民に説明できている自治体は少ない。</p>
<h2>使い回しが可能だった紙の保険証</h2>
<p>3つ目の目的、「公平・公正な社会の実現」はどうか。総務省の資料には、「国民の所得状況等が把握しやすくなり、税や社会保障の負担を不当に免れることや不正受給の防止、さらに本当に困っている方へのきめ細かな支援が可能になります」と書かれている。</p>
<p>これを、メリットに思わず、「監視社会へ向かう薄気味悪さや気持ち悪さ」といったネガティブな方向に受け取る人が少なからず存在する。</p>
<p>だが、そう思う人も立ち止まってみよう。</p>
<p>「健康保険証との一体化によるマイナ保険証は、正確な医療の提供といった利便性が強調されているが、じつは公平・公正な社会の実現への寄与も大きい」と話すのは、ある政府関係者。Think都城の取材に、次のように語った。</p>
<p>「紙やプラスチック製の健康保険証は顔写真がないため、友人や家族間での“使い回し”が一定程度あるようだ。対してマイナ保険証は、カード内に記録された写真データと、来院したその場の姿を画像認識で正確に照合するため、使い回しはほぼできなくなると考えていい」</p>

<div id="attachment_2987" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2987" class="wp-image-2987" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-2987" class="wp-caption-text">「マイナ保険証」の端末は、目の前の患者をカメラで認識し、カード内の本人写真と照合する</p></div>

<p>外国人による国民健康保険（国保）の不正利用がたまに取り沙汰される。顔写真のない紙やプラスチック製の保険証が「偽造」されたという報告もある。だが、日本人含め、社会保険全体でいったい不正利用がどれだけあるのか、誰も把握できていない。</p>
<p>だからだろうか、あるいは、監視社会へ向かうという誤解を助長したくないからか、政府もこうした不正が正される効用を声高には語っておらず、3つ目の目的も理解が進んでいないのが現状だ。</p>
<p>しかし、真面目に健康保険料を支払っている人からすれば、不正は迷惑千万。マイナンバー制度は税や社会保険などの不正の監視や抑止に役立つわけで、「正直者がバカを見る社会には住みたくはない」「そのためにも制度を推進すべきだ」というのが真っ当な考えだろう。</p>
<p>監視社会への疑念については、「マイナンバーで預貯金額や医療等のあらゆる個人情報を国が監視するのか？」という質問の答えとして、自民党が<a href="https://www.jimin.jp/news/information/204436.html" target="_blank" rel="noopener">ウェブページ</a>でこう説明している。</p>
<blockquote>
<p>監視はしていませんし、できません。マイナンバー制度は個人情報を一ヵ所に集めて管理する仕組みではありません。また、法律に定められた行政事務を行う行政職員だけが、必要な情報に限ってアクセスすることとされています。</p>
</blockquote>
<h2>再発行まで1カ月、短縮を検討</h2>
<p>ここまで、マイナンバー制度の3大目的が、なかなか理解されにくい実情を見てきた。一方で、普及に向けて、いくつかの課題があることも事実。最たるものが、再発行までの期間だろう。</p>
<p>「マイナンバーカードは紛失すると再発行に1ヵ月かかります。役所に受け取りに行く必要もあります。保険証と免許証がマイナカードに吸収されれば、カード紛失で1ヵ月医療を受けられず車にも乗れなくなるのでしょうか。その間の身分証明もできなくなります」</p>
<p>
<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">前にもつぶやきましたが、マイナンバーカードは紛失すると再発行に1ヵ月かかります。役所に受け取りに行く必要もあります。保険証と免許証がマイナカードに吸収されれば、カード紛失で1ヵ月医療を受けられず車にも乗れなくなるのでしょうか。その間の身分証明もできなくなります</p>&mdash; ひなせ&#x1f319;まなみ (@Himananamami) <a href="https://twitter.com/Himananamami/status/1579115015981785089?ref_src=twsrc%5Etfw">October 9, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>
</p>
<p>「保険証廃止、24年秋にも」といち早く報じた朝日新聞に対するリアクションとして、Twitterで7万件のいいねと2.4万件のリツイートを集めたツイートである。</p>
<p>既存の健康保険証の再発行までの期間は通例、1週間〜10日程度。免許証に至っては即日、再発行できる。</p>
<p>しかし、マイナンバーカードは現状、再発行まで「1〜2カ月程度」の時間がかかる。マイナ保険証もマイナ免許証も一体化されたものを紛失し、再発行まで1カ月も待たされたら困るというのは、もっともな意見だ。ただし、政府は改善すると約束している。</p>
<p>寺田総務大臣は2022年10月の会見で、既存の保険証を廃止する2024年秋までに、再発行の期間を10日程度に短縮する意向を示した。また、岸田文雄首相はマイナンバーカード紛失時でも「保険診療を受けられるのは当然だ」と明言しており、紛失時に医療が受けられない事態にはならない見込みだ。</p>
<p>運転免許証については、現状は廃止しない方針を政府が示しているため、マイナ免許証が導入され、紛失したとしても、既存免許証があれば運転は可能である。</p>
<h2>都城市に学ぶ普及のカギとは</h2>
<p>長期間、外出が困難な病人や高齢者などへの対応も課題の一つ。</p>
<p>マイナカードの交付は申請者が自治体の役所を訪れ、職員が本人確認をすることが原則だが、病院や療養施設の責任者や、各自宅で世話をするケアマネジャーなどが本人確認を代行する案や、自治体職員が出向く案などが検討されている。</p>
<p>新生児の扱いも検討課題だ。5年更新のマイナンバーカードに掲載する顔写真について、顔立ちの変化が激しい新生児はあまり意味をもたない。そのため、新生児は顔写真不要とする案も出ている。</p>
<p>新制度には何事も課題がつきまとう。100％の普及率へ向け、解決の策が出ているこうした課題は、さほど問題にはならないのかもしれない。</p>
<p>むしろ、普及への壁となって大きく立ちはだかると認識すべきは、先に述べた意義の部分。とりわけ、「国民の利便性の向上」が理解されない限りは、無理やり押し付けたところで不信感を招くだけだ。</p>
<p>「便利だね」「持ちたい」と思ってもらえる存在になるための努力や説明を尽くす――。結局は、それが普及への最も近い道である。そして、都城市はそれを証明した。</p>
<p>次回は、「マイナンバーカード普及率日本一」を誇る都城市の歩みを通じて、マイナンバーカードの利便性を深く追っていく。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="YWurzv6Txd"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　出向いて寄り添う「都城方式」</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　&lt;span&gt;出向いて寄り添う「都城方式」&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/embed/#?secret=cwbQoVmehk#?secret=YWurzv6Txd" data-secret="YWurzv6Txd" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>普及しないマイナンバーカード　まん延する不安や不信感、まつわる誤解</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2561/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=01-%25e6%2599%25ae%25e5%258f%258a%25e3%2581%2597%25e3%2581%25aa%25e3%2581%2584%25e3%2583%259e%25e3%2582%25a4%25e3%2583%258a%25e3%2583%25b3%25e3%2583%2590%25e3%2583%25bc%25e3%2582%25ab%25e3%2583%25bc%25e3%2583%2589%25e3%2580%2580%25e3%2581%25be%25e3%2582%2593%25e5%25bb%25b6%25e3%2581%2599%25e3%2582%258b%25e4%25b8%258d</link>
					<comments>https://think-miyakonojo.jp/article/2561/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 27 Dec 2022 15:00:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[マイナンバーカードの真実]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[X（Twitter）]]></category>
		<category><![CDATA[デジタル庁]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポイント]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバーカード]]></category>
		<category><![CDATA[マイナ保険証]]></category>
		<category><![CDATA[河野太郎]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2561</guid>

					<description><![CDATA[<p>全国的にはなかなか普及が進まないマイナンバーカード。テーマ「マイナンバーカードの真実」では、普及率日本一の都城市の取り組みなどを通じて、普及しない要因やメリットなどの「本質」に目を向け、深掘りしていきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ マイナンバーカードの真実 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/" target="_blank">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/" target="_blank">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" target="_blank">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a></li></ul></div></div>
<h2>「保険証廃止」で賛否両論が噴出</h2>
<p>「2024（令和6）年度秋に、現在の健康保険証の廃止を目指す」――。</p>
<div class="iframe_wrap"><iframe title="YouTube video player" src="https://www.youtube.com/embed/FJUSGCQzrV4?controls=0" frameborder="0" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></div>
<p>2022（令和4）年10月、河野太郎デジタル大臣は記者会見でこう語り、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替える方針を示した。2024年度末としてきた運転免許証との一体化「マイナ免許証」について、「前倒しできないか、検討を警察庁と一緒に進める」とも語った。保険証とは違い、免許証は廃止しない方針だ。</p>
<p>「保険証廃止」のニュースはまたたく間に駆け巡り、世間がざわついた。マスメディアはこぞって街の声を広い、賛否両論を際立たせた。</p>
<p>「分けるよりは一体化したほうが国民的にはやりやすいのかな」「いろいろ持たなくてすむので、いいと思います」といった賛成派の声。対して、「紛失したときにどうすればいいのかなという不安があります」「落としてほかの人に使われてしまうと嫌だな」などといった反対派の声を拾うメディアも多かった。</p>
<p>この方針が出た直近、2022年9月末時点のマイナンバーカード交付率は49%。効果があったのか、11月末時点の交付率は53.9％と、約2カ月で4ポイントほど増加している。だが、「2023年3月末までにほとんどの住民が保有」という政府の当初目標には遠い。</p>
<h2>「マイナポイント」で普及率押し上げ</h2>
<p>マイナンバーカードは、日本に住民票があるすべての人に付番される12桁の「マイナンバー（個人番号）」が記載されたICチップ付きのプラスチック製のカード。「デジタル社会のパスポート」という位置づけで、ほぼすべての住民が保有することを目標に2016年1月から交付が始まった。</p>
<p>顔写真がついたカード自体に免許証と同等の本人確認の機能があるほか、ICチップに含まれる「電子証明書」を使い、デジタル機器やネットワークを通じて本人確認ができる機能も備える。例えばコンビニなどのキオスク端末でマイナンバーカードをかざせば、住民票などの写しを全国どこでも発行することができる。</p>
<p>しかし、普及の速度は鈍かった。そこで政府は2020年9月から、取得者に5000円相当の電子ポイントを付与する「マイナポイント」事業を開始。第1弾の終了後に伸びが鈍化したため、2022年からは第2弾を開始し、合計2万ポイントとした。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">マイナンバーカードの普及率の推移（全国）</div>

<div id="attachment_2560" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2560" class="wp-image-2560 size-medium" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/myna01_graph.png" alt="マイナンバーカードの普及率の推移" width="600" height="859" /><p id="caption-attachment-2560" class="wp-caption-text"><span>注：総務省の資料を基に作成</span></p></div>
</div>
<p>締め切りは2022年12月末から2023年2月末に延期された。2023年3月末の国民全員普及へ向けたラストスパート。だが、目標達成は厳しい。背景には、政府やマイナンバーカードへの漠然とした不安や不信感がある。</p>
<h2>ニュースを受け吹き出した不信感</h2>
<p>「マイナンバーカードで生活をより良くするはずなのに、たった4人で決めた紙の保険証廃止を決定事項のようにTVで吹聴して『早く切り替えないと保険診療うけられませんよ』って国民を脅して、来年4月までにマイナ保険証のシステム整えないと医療機関として認めないと病院や診療所を脅し強制するのはなぜ？」</p>
<p><blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true"><p lang="ja" dir="ltr">マイナンバーカードで生活をより良くするはずなのに、たった4人で決めた紙の保険証廃止を決定事項のようにTVで吹聴して「早く切り替えないと保険診療うけられませんよ」って国民を脅して、来年4月までにマイナ保険証のシステム整えないと医療機関として認めないと病院や診療所を脅し強制するのはなぜ？</p>&mdash; chocolat viennois ☕ (@la_neige_fleur) <a href="https://twitter.com/la_neige_fleur/status/1600470053618876418?ref_src=twsrc%5Etfw">December 7, 2022</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>「いいね！」が7000件以上ついた上記のツイートのように、既存保険証の廃止は共有サイト（SNS）上で“突然の方針転換”と捉えられ、不信感が噴出した。</p>
<p>「普及率から言って大した需要も利便性も無いのに、ポイントだなんだとここまでシャカリキになってるという事は絶対何か裏があるよなあ」「便利になれば多くの国民は自主的に切り替えていくだろうに、こんな強要しなければならないなんて、よっぽど不便で危険な存在なんだな、マイナカード」</p>
<p>こちらは、保険証廃止をいち早く報じた朝日新聞の記事や、河野デジタル相の発表を受けての日経新聞記事に対してのリアクションだ。同時に、紛失時などの「リスク」に対する不安の声も多かった。</p>
<p>「所有だけならしまっておけばいいが、紛失時のリスクが高いマイナンバーカードを保険証の代わりに持ち歩けと政府に強制されるなんてごめんだ」「保険証とか各種本人認証とか，提示する機会が増えるということは紛失の機会も増えるわけで，なおさら1枚のカードへの集約はためらわれる」「マイナンバーが書かれていないマイナンバーレスカードが必要では？ 見られてはいけない番号の書かれたカードは持ち歩けない」……。</p>
<p>これらは、NHKや東京新聞、日本経済新聞などの保険証との一体化の報に対するネット上のリアクション。いずれも支持を集めていたコメントだ。</p>
<p>しかし、冷静に事実を見つめると、そうした懸念には「誤解」も多いことがわかる。</p>
<h2>「突然の方針転換」ではない</h2>
<p>まず、既存の保険証廃止、および、マイナンバーカードとの一体化によるマイナ保険証について、「方針転換」という見方は正確ではない。</p>
<p>当初から政府は、マイナンバーカードと保険証を「一元化」すると明言していた。</p>

<div id="attachment_2759" style="width: 560px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2759" class="wp-image-2759" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber1_evidence-300x200.jpg" alt="" width="550" height="367" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber1_evidence-300x200.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber1_evidence-1024x684.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber1_evidence-768x513.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber1_evidence.jpg 1100w" sizes="auto, (max-width: 550px) 100vw, 550px" /><p id="caption-attachment-2759" class="wp-caption-text">高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部が示した「世界最先端IT国家創造宣言工程表」の一部</p></div>

<p>2013（平成25）年6月に政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部が示した「世界最先端IT国家創造宣言工程表」。その76ページに「暮らしに係る公的サービス及び国家資格等の資格の証明に係るカード類（健康保険証、各種国家資格等資格証明書、国家公務員身分証明書等）について、個人番号カードへの一元化に向けた検討を行い、2016 年1月の交付開始以降、順次、一元化を行う」と書かれている。</p>
<p>「廃止」という文言はないものの、一元化は通例であれば、旧式の廃止を意味する。マイナ保険証はすでに2021年3月から始まっている。今回は、完全な一元化、つまり旧式の廃止の具体的な時期が示されたに過ぎない。</p>
<p>「マイナンバーカードは持ち歩いていいものなの？　当初の建付変わってない？」というコメントもあったが、建付けはなにも変わってはいない。</p>
<p>「<a href="https://smart-flash.jp/sociopolitics/205230" target="_blank" rel="noopener">マイナカード一体化に大量の反対署名…導入前の説明は「持ち歩き禁止」だったのに『紛失したらどうする？』の声</a>」と題した「SmartFLASH」の記事がYahoo！ニュースに転載されると一気に拡散し、1400件近いコメントがついた。だが、タイトルにあるような「当初は持ち歩き禁止だった」という見方は正確ではない。</p>
<p>確かに、マイナンバー（個人番号）に関しては「他人に見られないようにする」という注意喚起があったが、カード自体は身分証としての側面もあり、当初から免許証のように持ち歩くことを想定していた。</p>
<p>また、マイナ保険証の導入が「他人に裏面のマイナンバー（個人番号）を見られる」機会を増やすわけでもない。</p>
<p>「<a href="https://www.tokyo-np.co.jp/article/219500" target="_blank" rel="noopener">マイナ保険証、受診時に『毎回提示』　厚労省見解　初診時や月1回の確認だけでよかったのに…</a>」といった記事が多いためか、マイナ保険証を病院窓口の人間に提示したり、個人番号を見られたりする機会が増えるかのようなコメントが散見される。</p>
<p>「マイナンバーは人に見せたり教えたりしてはいけないけど、マイナンバーカードは毎回見せてください！ってなんでカードにマイナンバー載せたの？あのカードは個人証明カードみたいな感じで出してほしかった」</p>
<p>「マイナンバーって最初は『家族にも教えるな！』ってルールだったはずだけど最近はそれも言われなくなってきてついに保険証といっしょになるってことは病院の待ち時間と診察時間終わるまで返してもらえないんだよね？」</p>
<p><blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true"><p lang="ja" dir="ltr">マイナンバーって最初は『家族にも教えるな！』ってルールだったはずだけど最近はそれも言われなくなってきてついに保険証といっしょになるってことは病院の待ち時間と診察時間終わるまで返してもらえないんだよね？ / “保険証廃止、２４年秋にも　厚労省調整、マイナカー…” <a href="https://t.co/cU9wMabev8">https://t.co/cU9wMabev8</a></p>&mdash; A1理論『お笑い大阪万博⑤⑥』執筆中！ (@A1riron) <a href="https://twitter.com/A1riron/status/1579102766261506049?ref_src=twsrc%5Etfw">October 9, 2022</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>しかし、マイナ保険証の提示とは、受付で専用端末に自らの動作でかざし、認証・資格確認する行為を指す。つまり、機械には一瞬見せるが人には見せない。預けることもない。</p>

<div id="attachment_2987" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2987" class="wp-image-2987" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber2_hospital.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-2987" class="wp-caption-text">病院の受付窓口に設置された「マイナ保険証」の読み取り装置。患者が自ら操作する</p></div>

<p>ちなみに、厚労省は患者サイドのメリットを、<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/000577618.pdf" target="_blank" rel="noopener">資料</a>でこう説明している。</p>
<blockquote>
<p>◉顔認証で自動化された受付</p>
<ul style="list-style-type: square; margin-bottom: 0;">
	<li>顔認証で、本人確認と保険資格の確認が一度に実施可能</li>
	<li>自動受付だから、人との接触も最小限</li>
	<li>マスク・メガネ・帽子をしていても、車椅子に乗ったままでも顔認証が可能</li>
</ul>
<hr />
<p>◉診療・薬剤処方窓口での限度額以上の医療費の一時支払いが不要</p>
<hr />
<p>◉正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられる</p>
<ul style="list-style-type: square; margin-bottom: 0;">
	<li>過去の薬や特定健診等のデータが自動で連携されるため、口頭で説明する必要がない</li>
	<li>自分の体についてのデータを見たうえで診察・薬の処方をしてもらえることで、より良い医療が受けられる</li>
	<li>旅行先や災害時でも、薬の情報等が連携される</li>
</ul>
<hr />
<p>◉特定健診や薬の情報をマイナポータルで閲覧できる</p>
<ul style="list-style-type: square; margin-bottom: 0;">
	<li>マイナポータルで処方された薬の情報をいつでも見られる</li>
	<li>特定健診等情報の自分の体にかかわる知っておくべき情報を、いつでもどこでも確認できる</li>
</ul>
</blockquote>
<p>「廃止・一体化」ばかりが喧伝されるが、こうした患者の“ため”になるメリットは、あまり伝わっていない。</p>
<h2>個人番号を見られても問題はない</h2>
<p>では、紛失などして、裏面に記載されている個人番号を他人に見られてしまったらどうなるのか。</p>
<blockquote>
<p>マイナンバーだけ、あるいは名前とマイナンバーだけでは情報を引き出したり、悪用したりすることはできません。マイナンバーを使う手続きでは、顔写真で本人確認することが義務化されています。 オンラインで利用する時にも、ICチップに入っている電子証明書を利用するので、マイナンバーは使われません。</p>
</blockquote>
<p>デジタル庁は「<a href="https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/faq-insurance-card/" target="_blank" rel="noopener">健康保険証との一体化に関する質問について</a>」というQA集で、こう説明している。</p>
<p>まず、他人が個人番号だけを使って、なにかの行政手続きが成立する機会は存在しない。オンラインで資格確認をする際は、番号を入力するのではなく、カードのICチップ内の電子証明書を読み取る。</p>
<p>また、窓口などでの提示も専用のカードリーダーにかざして同様に読み取る。この仕組み以外で本人確認をする際は、カードに登録された表面にある顔写真と、カードを提示した人間の顔が一致しているか否かなどの確認がなされるため、番号だけ知っていても意味はないというわけだ。</p>
<p>「じゃあ、なんでカード裏面の番号を他人に見られてはいけないのか」「そもそも、カードに番号を記載するする必要ないじゃないか」と思う方もいるだろう。ごもっともな指摘だが、これについては、少々、説明が必要だ。</p>
<h2>不安を過剰に煽った政府、ちぐはぐな対応</h2>
<p>カード裏面に記載されている個人番号は、個人情報として極めて慎重な扱いがなされている。</p>
<p>マイナンバーカードを身分証明書として店頭などで提示した場合、店舗側は、表面を免許証のようにコピーすることは可能。だが、免許証のように、裏面をコピーしたり個人番号を書き写したりすることは「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律（マイナンバー法）」により禁止されている。</p>
<p>また、同法は「何人も、法律が認める場合を除き、特定個人情報の提供をしてはならない」と定めている。法律が定める必要なとき以外、所有者自身が個人番号を他人に教えたり、カード裏面の写真をSNSにアップしたりする行為は禁止されている。</p>
<p>ただし、前述したように、たとえ他人に見られたとしても、たとえ悪意のある第三者がカードを拾得し、個人“番号”を知ったとしても、事実上、問題はない。</p>
<p>法律が第三者によるコピーや書き写しや、本人による掲示を禁じている理由は、個人“情報”は守られるべき、という原則を徹底しているためであり、個人番号を見られたり知られたりしたら危険が迫る、というわけではない。</p>
<p>だが政府は、非常にセンシティブな対応をとり、マイナンバーカード交付時に、裏面の個人番号が隠れる「透明ケース」をわざわざ配布している。そうした運用が、見られることや知られることへの恐怖心を煽る結果となった。ある政府関係者は、こう話す。</p>
<p>「個人番号についてセンシティブな扱いをしすぎたあまり、逆に不安を煽るような結果となっていることは認める。透明ケースの配布は誤った認識を与えかねないため、廃止を検討している」</p>
<p>個人番号を他人に見られることを懸念する声に応えるべく、ケースを配った政府。それが不安を煽ったため、今度は見られても問題ない、とケース配布をやめようとしている。この対応について、「ちぐはぐだ」との誹りは免れない。</p>
<p>いずれにせよ、「番号を見られたら危険」というのも、はびこる誤解の一つである。</p>
<h2>カードの悪用は困難</h2>
<p>では、番号ではなく、カードそのものを悪用されるリスクはどのくらいあるのか。「<a href="https://www.jimin.jp/news/information/204436.html" target="_blank" rel="noopener">健康保険証とマイナンバーカードが一体化へ　正しい情報を知ってください</a>」という政府与党・自由民主党のウェブページに、こういった説明がある。</p>
<blockquote>
<p>マイナンバーカード自体にプライバシー性の高い情報は入っておらず、悪用も困難です。カードのⅠCチップには、健診情報や薬剤情報、税や年金等の情報も記録されていません。もし不正に情報を読みだそうとするとICチップが壊れる仕組みです。また、カードの利用には暗証番号による認証が必要なので、悪用は困難です。もしランダムに暗証番号を入力しようとしても、一定回数間違えるとカードがロックされる仕組みです。万が一、カードを紛失した場合は、一時利用停止が可能で、24時間365日対応しています。</p>
</blockquote>
<p>マイナンバーカードのICチップに、あらゆる情報が集約されている、と思う方もいるだろう。しかし実際には、税や年金、医療などに関する情報は記録されておらず、券面に記載されている氏名・住所・生年月日・性別の4情報と顔写真、マイナンバー、それに、電子証明書と住民票コードのみである。</p>
<p>税や年金、医療などに関する個人情報は、マイナンバーと紐付いたかたちで別の場所に保管されており、法律で認められた行政職員や医療関係者のみが、それぞれの手続きに関係する情報のみ、マイナンバーカードから読み取った個人番号を鍵として、閲覧できる。</p>
<p>仮にカードを拾った第三者がその中身を引き出すのは至難の業であることに加えて、ましてや、紐付いた税や年金、医療などに関する個人情報を得ることはほぼ不可能である。</p>
<p>第三者が他人のマイナンバーカードを個人認証のための「電子証明書カード」として使える可能性もほぼない。オンラインやリアルの端末による認証時には暗証番号が必要だ。暗証番号は3回間違えればロックがかかる。</p>
<p>身分証明書としても使えない。レンタルショップなどで本人確認のために使う際は、免許証のようにカード券面の顔写真がその場の人間の顔と一致している必要がある。</p>
<p>つまり、落としたマイナンバーカードを取得した人が、そのカードを悪用できるシーンはないと考えていい。使いようがない無用の長物となるだけだ。</p>
<p>では、マイナンバーカードを落としたときのリスクがまったくないのかというと、そうではない。名前や住所を顔写真つきで知られてしまうといったリスクはあるため、なるべく落とさないようにすべき。ただし、それは免許証などほかの身分証明書でも同じことだ。</p>
<p>加えて、クレジットカードやキャッシュカードなど、金銭と紐付いているカードのほうが落とした際のリスクはよほど高い。マイナンバーカードで商品を購入したり、金銭を引き出したりすることはできない。</p>
<p>マイナンバーカードだからといって、ことさら怖がることはないのだ。</p>
<p>次回は、そもそものマイナンバーカードの意義やメリット、課題など、より多面的に普及への考察を進めていく。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="RgsLNIzXz8"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/">マイナンバー制度の意義と課題　公平を担保する知られざる効用</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;マイナンバー制度の意義と課題　&lt;span&gt;公平を担保する知られざる効用&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/embed/#?secret=UNGLFY0sOz#?secret=RgsLNIzXz8" data-secret="RgsLNIzXz8" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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