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	<title>マイナポータル - Think都城</title>
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	<description>深く多面的に、考える。</description>
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	<title>マイナポータル - Think都城</title>
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		<title>「デジタル田園都市」の具体像　交付金を後ろ盾に加速する都城市</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 08 Mar 2023 00:00:43 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[地方から始まる変革]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「デジタル田園都市国家構想」は、地方をどう変えるのか。都城市の最新のデジタル政策を通じて、新たな「地方創生」の具体像に迫ります。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ 地方から始まる変革 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3381/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［前編］ <span>「さつまいもリサイクル」の全貌</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3647/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［後編］　<span>他社も巻き込み「CO2実質ゼロ」へ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3655/" target="_blank">なぜ霧島酒造は脱炭素に本気なのか　<span>江夏拓三 代表取締役専務が語る真実</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3824/" target="_blank">地方に寄り添うシフトプラス　<span>巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/" target="_blank">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/13393/" target="_blank">霧島酒造×スターバックス「icoia」の挑戦 <span>地域と環境を動かす共創拠点</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/14054/" target="_blank">スターバックスと霧島酒造が組んだ理由 <span>「icoia」を育んだ8年越しの共創</span></a></li></ul></div></div>

<h2>過去最多のデジタル関連予算</h2>
<p>2023（令和5）年2月28日、都城市議会で2023年度当初予算の説明会が行われた。</p>
<p>目を引くのはデジタル関連予算。2022年度は11億6000万円だったが、2023年度予算はさらに1億円上積みし、過去最高となる12億6000万円の予算となっている。わずか4年前、2019年度と比較すると約20倍に迫る。</p>
<p>2023年度予算のうち、デジタル関連は107事業、うち新規が34事業ある。この数字も過去最多。地方自治体のなかでは圧倒的な規模だ。</p>
<p>さらなる「デジタル武装」へ向け、地方自治体の最前線で突っ走る都城市。その大きな後ろ盾となっているのが、岸田文雄内閣が推進する「デジタル田園都市（デジ田）国家構想」である。</p>
<p>デジ田国家構想は、デジタルの力で地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図る政策であり、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指すとしている。全国レベルでデジタル化を推進していくための構想であることに違いはないが、実態としては「新しい地方創生」と捉えたほうがわかりやすい。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-4284" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_denen.jpg 1480w" sizes="(max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<h2>「変革は、地方から起こる」</h2>
<p>2014<span>（平成26）</span>年の第二次安倍改造内閣から「地方創生」が始まった。</p>
<p>地方創生担当大臣の新設や、地方創生戦略の法的根拠である「まち・ひと・しごと創生法」の施行など、矢継ぎ早に政策を打ち出した安倍元首相。「東京一極集中」を防ぎ、「地方の人口減少」に歯止めをかけ、地方に活力を取り戻すとした。</p>
<p>2020年4月から地方創生戦略の第2期、5年が始まり、24年度には東京圏への転入超過を解消するほか、「UIJターン」による地方での起業・就業者を6万人創出することを目指すとした。だが、現状は非常に厳しい。（別テーマ「<a href="https://think-miyakonojo.jp/regional/">地方創生・成長企業の本質</a>」の<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2505/">初回記事</a>を参照）。</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2505/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/regional01_hero-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.01.18</span>
        <div class="cardlink_title">
            遅々として進まない地方創生　<span>地方の“リアル”と都城市の現在地</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>このテーマでは、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした「地方創生」のカギを、都城を中心に探していきます。第1回はさまざまな統計データを基に、地方の市町村の“現実”をマクロ的に示します。
...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>

<p>そこで、地方創生戦略の仕切り直しとして浮上したのが、デジ田国家構想だった。</p>
<p>「私が目指すのは、新しい資本主義の実現です」「この変革は、地方から起こります」「地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていきます」……。</p>
<p>2021年10月8日、岸田首相は初となる所信表明演説でこう語り、デジ田国家構想を「新しい資本主義」の柱として掲げた。最初から、明確に地方のための政策と謳っている。</p>
<p>その約1年後、2022年12月23日に閣議決定した「デジ田国家構想総合戦略」にもこう書かれている。</p>
<blockquote>
<p>第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を抜本的に改訂し、2023年度を初年度とする5か年のデジタル田園都市国家構想総合戦略（以下「総合戦略」という。）を新たに策定することとした。<br />
（中略）<br />
「デジ田国家構想」という新しい旗の下、地域の個性を生かしながらデジタルの力によって地方創生の取組を加速化・深化させていく必要がある。</p>
</blockquote>
<p>2023年4月、新しい地方創生がいよいよ本格的に始まる。先立って、2022年度「第2次補正予算」では、「地方創生推進交付金」「地方創生拠点整備交付金」などの地方創生関連予算を新たに創設した「デジ田国家構想交付金」へ統合。予算面でも、地方創生はデジ田国家構想へと引き継がれた。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">デジタル田園都市国家構想交付金の予算推移　</div>

<div id="attachment_4069" style="width: 600px" class="wp-caption alignnone"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4069" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_graph.png" alt="" width="600" height="416" class="wp-image-4069" /><p id="caption-attachment-4069" class="wp-caption-text"><span>注：「地方創生関連交付金」は、地方創生整備推進交付金、地方創生拠点整備交付金、地方創生推進交付金の当初予算と補正予算の合算。2022年度補正予算から「デジタル田園都市国家構想交付金」に統合</span></p></div>
</div>
<p>2023年度のデジ田国家構想交付金の当初予算は1200億円。毎年、1000億円で推移していた地方創生関連の当初予算より200億円上積みされた。前年度並みの補正予算が加わるとして、2000億円以上が地方自治体のデジタル化に投資されることになる。</p>
<p>岸田首相肝いりの戦略と予算。とりわけ、デジタル化を進めたい地方自治体にとっては、強力な後押しとなる。最も活用しようとしている自治体の一つが都城市と言える。</p>
<h2>すべての施設をスマートロック化</h2>
<p>すでに、Think都城のテーマ「<a href="https://think-miyakonojo.jp/mynumber-card/">マイナンバーカードの真実</a>」で報じてきたように、池田宜永市長のもと、都城市は率先してマイナンバーカードの普及と行政のデジタル化に取り組んできた。</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-1_mainachancar-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.01.06</span>
        <div class="cardlink_title">
            マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>マイナンバーカード交付率日本一を続ける都城市。その戦略にマイナンバーカード普及のカギを学んでいきます。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>

<p>都城市のマイナンバーカード交付率は全国の市区で唯一90％を超えて首位（2023年1月末時点）。圧倒的な交付率を背景にオンライン申請の整備も推進してきた。</p>
<p>「マイナポータル」を活用したオンライン申請数は約280手続き（2023年3月時点）と、こちらも全国トップクラス。これも、デジ田国家構想のための一手。ここから、さらにデジ田国家構想が加速させていくことになる。</p>
<p>冒頭で触れた2023年度予算のデジタル関連事業。そのうち34ある新規事業の中から「目玉」となりそうな4事業をピックアップした。</p>
<p>1つ目が「公共施設等スマートロック予約システム」の導入。これまで、常時職員がいない体育施設や公民館などの施設を利用する際は、公民館長の家などに出向き、物理鍵をもらうという手間があった。これを、施設予約・解錠ともにオンラインで完結できるようにする。と言っても、すべての施設に“本物”のスマートロックを導入するわけではない。</p>
<p>まず、施設の玄関付近に、既存の物理鍵が入ったボックスを設置する。ボックスは4桁の暗証番号を入力すると解錠する。その暗証番号を、予約システムを通じて利用者に通知することで、人を介在せず、利用できるようにするのだ。</p>

<div id="attachment_4092" style="width: 740px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4092" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock.jpg" alt="横市地区体育館" width="740" height="417" class="wp-image-4092" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_lock-768x432.jpg 768w" sizes="(max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-4092" class="wp-caption-text">実証実験で入り口横にキーボックスが設置された地区体育館（現在は撤去済み）</p></div>

<p>オンラインで鍵そのものを解錠できる“本物”のスマートロックをすべての施設に導入する自治体も存在する。だが、既存施設の玄関やドアに導入するとなると、大掛かりな工事や多額の費用が必要となる場合も多い。</p>
<p>対して、「擬似スマートロック」とも言えるこのアイデアは、“ローテク”ながらコストは低く、どんな施設でも改修することなく対応が可能。さらに「4桁の数字を押す」という行為は銀行ATMなどで使われているため、スマートフォン（スマホ）などの操作が苦手な高齢者も馴染みやすい。</p>
<p>都城市は2023年度内に、約200施設を対象とした予約システムを構築、鍵の貸し借りが必要な約80カ所の施設のほとんどに、この疑似スマートロックを導入する計画。この規模で施設の鍵を“スマート化”した自治体はほかにないという。</p>
<p>さらにこの話にはおまけがある。鍵の入ったボックスは遠隔で暗証番号を変更するためにオンライン化されている。市役所側で解錠することも可能。ということは、災害時に職員を派遣せずとも一斉に解錠し、最速で避難所を開くこともできる。一石で何鳥にもなるアイデアと言えよう。</p>
<h2>「書かない窓口」から「AIスポーツ診断」まで</h2>
<p>2つ目の事業は、北海道北見市を始め、すでに全国のいくつかの自治体で取り組みが進んでいる「書かない窓口」だ。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_window-300x189.png" alt="" width="350" height="220" class="alignright wp-image-4282" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_window-300x189.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_window.png 700w" sizes="auto, (max-width: 350px) 100vw, 350px" /></p>
<p>書かない窓口とは、各種証明書の請求や届出などの際、来庁者が申請書や届出書を書かなくても済む体制にする自治体の取り組み。職員は本人確認書類の提示を受け、来庁者を確認するとともに、必要な証明書や届出内容を聞き取り、申請書や届出書をシステム上で代行して作成。来庁者は書かずに済むため、記帳台などが取り払われることも多い。</p>
<p>この書かない窓口は、デジタル庁が最も注力する取り組みの一つ。同庁は、これから導入する自治体が独自にシステム構築をしなくても済むよう、あらゆる自治体が利用できるクラウドシステム「窓口DXSaaS」を先行事例を参考に構想している。早い自治体では、2024年頃から窓口DXSaasを活用した書かない窓口を稼働できる見込みである。</p>
<p>都城市はこの窓口DXSaaSの利用を想定。まずは2023年、「業務改善（BPR）」から着手し、2024年以降、書かない窓口のサービスを順次、提供していく計画だ。</p>
<p>3つ目の事業が、「リモート窓口」。中山間地域など、本庁舎から離れた地域に住む市民向けのサポートで、市内に計10カ所あるすべての各総合支所及び各市民センターに本庁舎とオンラインで結ばれたカメラブースを設置。利用者の手元も映せる「書画カメラ」の映像も確認しながら、本庁舎の職員が申請などに必要な書類作成や、マイナポータル経由でのオンライン申請などを支援するというアイデアだ。</p>
<p>主なターゲットとして高齢者や障がい者を含む中山間地域の市民を想定。これまで本庁舎に出向かなければ申請ができなかった約80手続きを一気にリモートで申請可能にする。</p>
<p>最後に紹介する事業は、「AI（人工知能）による適正スポーツの提案」という変わり種。センサーを活用して子どもの運動能力を測定し、AIが一人ひとりの長所に応じて、どのスポーツに向いているかを提案するサービスを、小学生およびその保護者向けに提供する。</p>
<p>都城市は、野球やサッカーなどプロスポーツ選手の春季キャンプ地に選ばれる土地柄。2027年には「国民スポーツ大会（国スポ）」と「全国障害者スポーツ大会」の宮崎開催も決まっている。コロナ禍で子どものスポーツ離れも指摘されるなか、国スポに向けて機運を高めていきたいという狙いもあるようだ。</p>

<div id="attachment_4211" style="width: 740px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4211" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-300x169.jpg" alt="「歓迎 読売ジャイアンツ」ののぼり旗" width="740" height="417" class="wp-image-4211" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_camp.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-4211" class="wp-caption-text">49年ぶりに都城市で読売ジャイアンツがキャンプを開催。市役所入口にものぼり旗が掲げられた</p></div>

<h2>課題が多い地方ほど恩恵</h2>
<p>これら4つのデジタル関連事業は、いずれもデジ田交付金の申請要件に合致しており、すでに申請済み。交付金が下りるかどうかは別にして、デジ田国家構想の具体的なイメージを掴むことはできただろう。</p>
<p>そう、意外とアナログ。最新技術を駆使して高度な処理をする、というよりは、現場の創意工夫にデジタルを活用し、生活を豊かにする、というイメージのほうが近い。</p>
<p>折しも2023年2月22日、都城市役所は3月定例議会に、「都城市スマートシティ推進条例」を提案したばかり。同条例は、「G20サミット（金融・世界経済に関する首脳会合）」の下部組織「G20グローバルスマートシティアライアンス」が提唱する「スマートシティにおける5つの原則」を参考にしたものだ。</p>
<p>「本条例は安心・安全にデジタルを進めていくための礎となるものであり、デジタル技術を使いたくない、あるいは使えない市民にデジタル活用を強いるものではありません。市民になるべくデジタルを使ってほしいとは思っていますし、デジタル活用を望む市民には最大限の支援をします。でも、どうしてもついていけない方にも恩恵を受けていただきたい。そんな思いも持って、条例を提案しています」</p>
<p>都城市役所でデジタル戦略を担当する総合政策部デジタル統括課の佐藤泰格副主幹は、こう説明する。デジ田国家構想が目指すところも同じだ。</p>
<p>都市部と地方の格差を埋め、地方に活力を与えることが狙いであり、やみくもに最新技術を使ってデジタル化しようという話ではない。言い換えれば「地方が抱える悩みや課題をデジタルで解決する」ことがデジ田の精神なのだ。</p>
<p>抱える課題が多い地方ほど、デジ田の恩恵を受けられるチャンスが広がっている。デジタル化の恩恵が自然なかたちで受けられる社会が、地方から実現していこうとしている。</p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>地方に寄り添うシフトプラス　巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 07 Mar 2023 00:00:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[地方から始まる変革]]></category>
		<category><![CDATA[DX]]></category>
		<category><![CDATA[ふるさと納税]]></category>
		<category><![CDATA[シフトプラス]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポータル]]></category>
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		<category><![CDATA[中尾裕也]]></category>
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		<category><![CDATA[肉と焼酎]]></category>
		<category><![CDATA[返礼品]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>地方から始まる変革。第2回は、地方に寄り添いながら自治体とともに成長を遂げる知られざるITベンチャー、シフトプラスを取り上げます。「ふるさと納税」という巨大市場の全国的な黒子は、次のフェーズへ向け本社を都城市に移設することを決めました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ 地方から始まる変革 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3381/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［前編］ <span>「さつまいもリサイクル」の全貌</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3647/" target="_blank">脱炭素にかける霧島酒造の凄み［後編］　<span>他社も巻き込み「CO2実質ゼロ」へ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3655/" target="_blank">なぜ霧島酒造は脱炭素に本気なのか　<span>江夏拓三 代表取締役専務が語る真実</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3824/" target="_blank">地方に寄り添うシフトプラス　<span>巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/" target="_blank">「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/13393/" target="_blank">霧島酒造×スターバックス「icoia」の挑戦 <span>地域と環境を動かす共創拠点</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/14054/" target="_blank">スターバックスと霧島酒造が組んだ理由 <span>「icoia」を育んだ8年越しの共創</span></a></li></ul></div></div>
<h2>ふるさと納税寄附額全体の約半分を管理</h2>
<p>地方自治体に絶大な知名度を誇るITベンチャーがある。その名はシフトプラス。</p>
<p>同社は巨大な「ふるさと納税」市場を裏側で支える“黒子”。ふるさと納税に特化した管理システムや業務受託サービスを自治体向けに提供しており、管理システムの契約自治体数は2022（令和4）年12月時点で全国430以上にのぼる。</p>
<p>その多くがふるさと納税の人気自治体。2021年度実績で寄附額トップ10のうち大阪府泉佐野市や都城市など8自治体が、トップ100では7割ほどの自治体がシフトプラスの顧客だ。</p>
<p>それら自治体の寄附額を合計すると、2021年度の実績で約4019億円に及ぶ。同年度の全国の寄附総額は約8302億円。つまり、シフトプラスはふるさと納税全体の「48％」もの寄附の管理にかかわったことになる。</p>
<p>ふるさと納税市場の拡大にともないシフトプラスの業績も急成長。2017（平成29）年度に20億円に満たなかった売上高は4年後の2021年度（2022年5月期）、286億円まで急伸した。従業員数は2022年12月時点で550人を超えている。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">シフトプラスの売上高推移</div>

<div id="attachment_4114" style="width: 600px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4114" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_graph_new.png" alt="シフトプラスの売上高推移" width="600" height="326" class="wp-image-4114" /><p id="caption-attachment-4114" class="wp-caption-text"><span>注：シフトプラスの資料を基に作成</span></p></div>
</div>
<p>「ふるさと納税市場の拡大にうまく乗ったITベンチャー」。そう見る向きもあるだろう。だがそれは、表層のいち側面でしかない。</p>
<h2>作業に追われる自治体からの叫び</h2>
<p>「『想像していた通りの成長ですよね』とよく言われるのですが、ぜんぜんそんなことはない。自治体の皆さんに言われるがままやってきたら、こうなっただけ」</p>

<div id="attachment_4020" style="width: 740px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4020" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-4020" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_01.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-4020" class="wp-caption-text">シフトプラスの中尾裕也社長</p></div>

<p>シフトプラスを創業した中尾裕也社長は、こう言い放つ。「基本、メディアには出ないようにしている」と、名を売る気もないらしい。“ITベンチャー”特有の威勢の良さは感じられず、あらゆる面でユニーク。出自もまた、独特だ。</p>
<p>中尾社長は2004年、遺伝子解析などを手がける大阪のベンチャー企業にIT技術者として入社した。そのベンチャーは10億円規模の出資を受け入れるなどして成長し、入社時に5人ほどだった従業員数も30〜40人に増えた。</p>
<p>だが、ある日、会社から「もうシステム部門はいらない」と宣告される。技術陣のリーダー格だった中尾社長始め、10人ほどのメンバーは路頭に迷った。「おまえらで会社をやれ」。つき合いのあった顧客からの勧めもあり、2006年、シフトプラスを立ち上げた。</p>
<p>そこから8年ほど、システム構築の受託事業などで「儲けることもなく潰れることもなく、食いつないできた」（中尾社長）が、2014年に転機が訪れた。</p>
<p>折しも、ふるさと納税市場全体が急拡大し始めた時期。都城市も、「肉と焼酎」を看板に掲げた「対外的PR戦略」のもと、ふるさと納税を2014年10月に全面リニューアル。寄附額日本一へ向けた快進撃の只中にあった。</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1590/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/85339-37-db885a947720f3298cf7a3415177c6c3-1200x630-1-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2022.10.28</span>
        <div class="cardlink_title">
            起点となった「対外的PR戦略」 <span>都城市ふるさと納税大躍進のなぜ［前編］</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>Think都城が取り組む最初のテーマ「ふるさと納税日本一の舞台裏」。2回目は、都城市を大躍進へと導いた知られざるストーリーをお届けします。
...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>


<p>寄附件数や送付する返礼品数が急激に伸びると、従来の方法では対処しきれなくなる。ふるさと納税業務に最適化され、安価に使えるクラウドサービスがあれば……。都城市を始めとする、そうした自治体の要望に応えて作ったのが、ふるさと納税管理システム「LedgHOME（レジホーム）」だった。</p>
<p>2017年には都城市から、「関連業務も手伝ってくれないか」との相談もあった。寄附を受け付け、返礼品を送付すれば済むわけではない。</p>
<p>ひっきりなしに来る電話やメールでの問い合わせ対応。返礼品の紹介テキストや画像の制作。「ふるさとチョイス」「さとふる」「ふるなび」「楽天ふるさと納税」といったポータルサイトの更新。返礼品を提供する民間事業者への連絡……。</p>
<p>寄附件数が増えるほど、こうした「関連業務」も雪だるまのように膨れていく。</p>
<p>都城市は急きょ臨時職員を採用し、連日、大わらわで対応していたが限界を迎えていた。「なんとか、業務委託したい」。その要望に応えるかたちで、シフトプラスは2017年10月、もともと市役所で働いていた臨時職員約20人をスタッフとして雇用し、都城市に営業所を設立。これが、シフトプラスの関連業務の受託サービスの始まりとなった。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="aligncenter wp-image-4093" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change04_05.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<p>管理システムの提供とは違い、こちらは対応にある程度まとまった人員を確保しなければならない。大きなビジネスへと発展したが、稼働率はすでに目一杯。2022年は年間で60自治体ほどの依頼を断ったという。</p>
<p>なぜシフトプラスは地方自治体から圧倒的な支持を得ているのか――。</p>
<h2>ノーと言わない対応力</h2>
<p>「本当に手探り。ふるさと納税や自治体のことを必死に覚えて、フットワークの軽さと対応力だけでやってきた。それが功を奏したのかもしれません」</p>
<p>中尾社長はそう話す。例えば、ひとくちに「ふるさと納税の管理システム」と言っても、自治体ごとに業務プロセスは異なり、細かい要望が出てくる。そのたびに数十人体制でシステムを改修していったが、ほぼ無償で対応してきた。</p>
<p>「基本的にうちは『ノー』と言わない（笑）。月額3〜5万円の利用料ですべてやる。改修にかかる追加予算のために議会を通していたら、ほしい機能が使えるまで何カ月もかかってしまう。それでは勝負できない」</p>
<p>関連業務の受託サービスに至っては、もっと“泥臭く”やってきた。前述のとおりコールセンター業務、データ管理、ポータルサイトへの画像作成・登録はもちろんのこと、それ以外のあらゆる困りごとにも手弁当で対応した。</p>
<p>例えば、返礼品の写真がうまく撮れないと言われれば、カメラマンやフードコーディネーターを雇い、キッチンスタジオを借り、シズル感あふれる魅力的な写真を撮影して加工、魅力的な文言を添えてサイトへの登録まで一気通貫で請け負った。そのすべてが“自前”だ。</p>
<p>「そこまでやる会社はない。うちは基本的に外注が嫌いで、泥臭いことが得意。内製化して一緒に努力して儲けたほうがいいと思って、全部、自社でやっている」</p>
<p>ノーと言わない対応力に加えて武器となったのが、物理的な拠点である。</p>
<h2>“流れ”で増えた拠点網が強みに</h2>
<p>「IT」という商材は、リモート対応と相性がいい。全国規模でIT支援やコールセンター支援を手がける企業は都市部の事業所からの出張対応、もしくは、特定の地方に設けた大規模コールセンターで一括して受電・メール対応するというのが常だった。</p>
<p>ところが、大阪市に本店を構えていたシフトプラスは、2017年設立の都城営業所を皮切りに、わずか7年で本店に加えて全国19カ所に営業拠点を設置してきた。</p>
<div class="chart w600">
<div class="chart_title">シフトプラスの拠点</div>

<div id="attachment_4274" style="width: 600px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4274" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p.png" alt="シフトプラスの拠点" width="600" height="550" class="wp-image-4274" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p.png 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p-300x275.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p-1024x939.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_map_19p-768x704.png 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-4274" class="wp-caption-text"><span>注：シフトプラスの資料を基に作成</span></p></div>
</div>
<p>「僕らが新しかったのは、自治体さんの横に営業所を置いて一緒に取り組んだこと。僕らみたいにバカみたいに全国に営業所作って、という会社はほかにないですね。競合他社は、4〜5年経って2拠点目を作るくらいですから」</p>
<p>例えば、「大分の実家に帰りたいので、大分に事業所を作ってもいいですか？」とスタッフに相談された中尾社長は二つ返事で「作りな！」と快諾。2022年11月に大分営業所がオープンした。</p>
<p>“流れ”で増えていった地方拠点だが、結果としてシフトプラスの強みとなる。</p>
<p>まず、話が早い。電話やメールではなく、すぐに自治体の担当者と会える距離。自治体からの要望に柔軟且つ即座に応えられる。加えて、分散された地方拠点によって各地域に雇用が生まれることは、その近隣自治体にとって好ましく、自治体からの信頼が増していった。</p>
<p>地方自治体に寄り添い、一体となって新たな価値を“共創”しているシフトプラス。ふるさと納税市場が続く限り、その成長は止まりそうにもない。</p>
<p>だが、仮に、ふるさと納税の制度自体が終わってしまったら、どうなるのだろうか。</p>
<p>「そうなったら、いったんは解散かなと思っています。みんなに言っているのは、ふるさと納税が終わったら、とりあえずみんなでハワイに行って、ホノルル空港で解散式やって、ちゃんちゃんで終わらせようって。一回、リセットに近いかたちで会社を辞めてもらって、残ったサービスと人だけで、どこまでいけるか、という感じでしょうか」</p>
<p>確かに、寄附額の総額が1兆円規模になろうとしているふるさと納税市場が終われば、現体制を維持するのは難しい。だが一方で中尾社長は、新たな共創の種まきもしている。</p>
<h2>公的個人認証アプリで1位「IAM」</h2>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam-139x300.jpg" alt="" width="300" height="649" class="alignright wp-image-4255" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam-139x300.jpg 139w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam-473x1024.jpg 473w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/henkaku4_iam.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>ふるさと納税での面倒なワンストップ特例申請がスマートフォン（スマホ）で完結する「IAM＜アイアム＞」アプリの累計ダウンロード数が公的個人認証アプリでNo1となりました――。</p>
<p>2023（令和5）年2月9日、シフトプラスからこんなプレスリリースが発信された。このアプリは主に、ふるさと納税における「ワンストップ特例申請」のために利用されている。</p>
<p>2022年8月にリリースされ、同年12月末には100万ダウンロードを突破。翌2023年3月時点で161万以上まで増え、マイナンバーカードに付随する「公的個人認証サービス」を活用した民間のアプリとしては、国内最大のダウンロード数を誇る。</p>
<p>きっかけは、またしても都城市だった。</p>
<p>ワンストップ特例申請が始まったのは、2015年4月1日。それまで、ふるさと納税の寄附者は寄附額の分を税金から控除するため、煩雑な確定申告をしなければいけなかったが、ワンストップ特例申請がこれを不要にした。</p>
<p>寄附先の自治体数が5団体以内であれば確定申告が不要になる制度。特例の適用に関する申請書を寄附先の自治体に提出するだけで控除されるとあって、ほとんどの寄附者がワンストップ特例申請を選択した。だが、これはこれで面倒だ。</p>
<p>寄附者は申請用紙に記入し、押印。本人確認書類のコピーを添付したうえで、郵送しなければならない。受け取った自治体も、開封して内容確認したうえで、不備がなければデータをパソコンで入力。不備があれば再度寄附者に連絡しなければならない。都城市だけで2021年度は30万件以上も処理しなければならなかった。</p>
<p>アナログだった申請や手続きをなんとかデジタル化できないか――。ふるさと納税に関する関連業務の一貫として、このワンストップ特例申請の事務処理もシフトプラスに委託していた都城市は、課題解決に向けて同社と検討を始めた。</p>

<div id="attachment_4231" style="width: 600px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://iam-jpki.jp/" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4231" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-300x169.png" alt="公的個人認証アプリIAM＜アイアム＞" width="600" height="338" class="wp-image-4231" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-300x169.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-1024x576.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam-768x432.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change05_iam.png 1200w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></a><p id="caption-attachment-4231" class="wp-caption-text">国内最大のダウンロード数を誇る<a href="https://iam-jpki.jp/" rel="noopener" target="_blank">公的個人認証アプリIAM＜アイアム＞</a></p></div>

<h2>独自アプリの開発で課題解決</h2>
<p>最初に俎上にのったのが、国が運用する「マイナポータル」の活用。本人確認はマイナンバーカードの公的個人認証サービスを利用すればよい。（公的個人認証サービスについては以下の記事で詳説）</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_hiro-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.01.24</span>
        <div class="cardlink_title">
            マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>連載テーマ「マイナンバーカードの真実」の最終回は、民間での公的個人認証サービスの利活用にフォーカスして、深掘りしていきます。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>


<p>ところが、申請者と寄附情報の紐付けが課題となった。都城市役所でデジタル戦略を担う総合政策部デジタル統括課の佐藤泰格副主幹はこう説明する。</p>
<p>「マイナポータルを使う場合は、寄附者に寄附情報と紐づく固有のコード（数字）を払い出し、そのコードを申請時に入力して頂く必要があります。このコードの入力が曲者で、人が入力する仕組みにすると、打ち間違えが多く、事務効率が大きく落ちてしまいます。マイナポータルでは、この点を打破できなかったことから、シフトプラスが大手電気通信事業者と連携し、アプリの独自構築に動きだすことになりました」</p>
<p>そうして完成したアプリがIAMだった。2022年8月、都城市が先行利用するかたちでアプリがリリースされた。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409-300x292.png" alt="" width="300" height="292" class="alignright wp-image-4109 size-medium" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409-300x292.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409-768x748.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/mynacard-e1677500368409.png 800w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></p>
<p>IAMもマイナポータル同様、公的個人認証サービスを利用。アプリを起動してマイナンバーカードをスマホにかざし、英数字混在の「署名用電子証明書用暗証番号」を入力すれば本人確認が済む。「打ち間違いの課題」については、都城市から送付する書類に「QR」を印刷、それを寄附者がアプリで読み込むことで固有のコードが申請画面に自動入力される仕組みを実装することで解決した。</p>
<p>効果たるや絶大だ。これまで申請書を入力したり、コピーをとったりして投函していた作業が、わずか1〜2分ほどで済むとあって、好評の声が続々と都城市役所へ届いた。</p>
<p>都城市における2022年９〜10月の利用実績では、ワンストップ特例申請の約４割がIAMからの申請。佐藤副主幹は「2022年9月末時点でのカード交付率の全国平均が５割であることを考えると、驚異的な数値だと考えています」と評価する。</p>
<p>このIAMというアプリが、全国に広まっている。</p>
<h2>最も普及する個人認証アプリの可能性</h2>
<p>都城市起点で開発されたIAMだが、都城市は独占する気はない。同じ課題を持つ全国の地方自治体も、この仕組みを活用できる。</p>
<p>2022年9月以降、IAMを活用してワンストップ特例申請を受け付ける自治体が急増し、同年11月時点で150以上の自治体へ広がった。2023年4月時点では210自治体まで増える予定だ。</p>
<p>各種の締切が重なる年末年始の“特需”を受け、利用者側のダウンロード数も急増。前述したように160万件以上となった。民間企業が提供する公的個人認証アプリとしては1位。中尾社長は、「強い自治体がIAMを使っている。だからIAMも強い」と語る。</p>
<p>管理システムや関連業務の受託サービスで実績を積み、自治体との関係性を強固に築いたシフトプラス。その資産を今度は、IAMというアプリの普及に生かしているというわけだ。</p>
<p>IAMには可能性が広がっている。ふるさと納税のワンストップ特例申請にも活用できるが、それだけに用途を閉じてはいない。中尾社長は、公的個人認証サービスを利用したあらゆる仕組みに、IAMを使ってほしいと考えている。</p>
<p>国が運用するマイナポータルのアプリも公的個人認証サービスを利用しており、こちらは5000万件以上のダウンロードを誇る。だが、マイナポータルは行政の手続きや申請用途に特化しており、民間企業は使えない。また、前述したワンストップ特例申請のように自治体からすれば使い勝手が悪い、あるいは開発が難しいサービスも出てくる。</p>
<p>IAMは、そうしたマイナポータルの補完として存在価値を発揮できると中尾社長は踏んでいる。例に挙げたのは「市民投票」。選挙への活用は法改正が必要のため、現状では不可能。だが、自治体が独自に行うアンケート調査などには活用可能だ。実際に、とある自治体とIAMを使った市民投票システムの開発の話を進めていると中尾社長は明かす。</p>
<p>IAMの可能性は自治体関連に限らない。民間企業・組織もIAMの仕組みを使うことができる。例えば、学生割引やコンサートチケットなど、今後、公的個人認証サービスを利用する仕組みを導入する際、IAMが選択肢として上がってくるかもしれない。その可能性は高まっていると中尾社長は見ている。</p>
<p>「ふるさと納税で強い自治体さんに導入してもらったおかげで、今、IAMが日本で一番使われている民間の公的個人認証アプリになりました。すでに皆さんのスマホに最も入っているアプリ。今後、公的個人認証サービスに対応した申請やサービスがたくさん出てきたとき、IAMは有力な候補となる」</p>
<h2>「本店が都会にあるのはおかしい」</h2>
<p>地方自治体を味方にビジネスを拡大するシフトプラス。地方に寄り添う、という根本的な姿勢があったからこそ、成し得た。</p>
<p>隣で中尾社長を見てきた都城市役所の佐藤副主幹は、「自治体に寄り添ってくれているからこそ、悩みがわかってともに課題解決できる。新しい官民の共創のモデルを見せてくれている」と話す。</p>
<p>地理的に近い場所で悩みをともに解決。ふるさと納税の寄附金という現実的な果実を自治体にもたらし、デジタルトランスフォーメーション（DX）を加速させ、地方のIT武装にも一役買っている。「企業版ふるさと納税」の寄附をしたり、宮崎県都農町に本拠を構えるサッカーチーム「ヴェロスクロノス都農」のメインスポンサーをしたりするなどして、収益の還元もしている。</p>
<p>そして、中尾社長は寄り添う姿勢を象徴するような決断をした。</p>

<div id="attachment_4322" style="width: 1480px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-4322" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-300x158.jpg" alt="" width="1480" height="777" class="wp-image-4322" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-768x403.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new-1536x807.jpg 1536w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_hero_new.jpg 1700w" sizes="auto, (max-width: 1480px) 100vw, 1480px" /><p id="caption-attachment-4322" class="wp-caption-text">2023年3月に完成したばかりのシフトプラス都城営業所の新社屋。2023年中に本店を大阪から移す</p></div>

<p>2023年3月、全国の拠点で最も大きな規模となるシフトプラス都城営業所の新社屋が完成。大阪に本社機能を置きつつ、ここへ、2023年中に本店を移転する考えだ。</p>
<p>「ずっと前から、地方創生を語っている会社の本店が都会にあるのはおかしいと思っていました。ポータルサイトを含めてふるさと納税にかかわる大企業のほとんどが東京。地方のためと言って、結局、お金は都市部に循環している。だったら、うちは本店を地方に持ってたれ！と思いまして。会社の将来を見据えたとき、マイナンバーカード普及率1位の都城市が最適だった」</p>
<p>自治体に寄り添い、ともに成長してきたシフトプラスは、地方が束になれば強くなれることを証明しつつある。そして、新たなフェーズを見据え、都城市へやってくる。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02.jpg" alt="" width="740" height="417" class="aligncenter wp-image-4235" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/03/change04_02-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<p>「基本は、面白いことをやっているだけ。でも、地方で頑張ることで日本を幸せにできるよね、というのを見せていきたい」</p>
<p>地方から始まった官民の共創は、まだ終わりそうにもない。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/">次回</a>に続く）</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/4060/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/02/change05_hero-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.03.08</span>
        <div class="cardlink_title">
            「デジタル田園都市」の具体像　<span>交付金を後ろ盾に加速する都城市</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>「デジタル田園都市国家構想」は、地方をどう変えるのか。都城市の最新のデジタル政策を通じて、新たな「地方創生」の具体像に迫ります。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3824/">地方に寄り添うシフトプラス　<span>巨大市場の黒子が狙う次の官民“共創”</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/3824/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　利便性の整備と挑戦の風土</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 10 Jan 2023 07:49:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[マイナンバーカードの真実]]></category>
		<category><![CDATA[Mallmall]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポイント]]></category>
		<category><![CDATA[マイナポータル]]></category>
		<category><![CDATA[マイナンバー制度]]></category>
		<category><![CDATA[佐藤泰格]]></category>
		<category><![CDATA[子育て]]></category>
		<category><![CDATA[池田宜永]]></category>
		<category><![CDATA[都城市立図書館]]></category>
		<category><![CDATA[都城方式]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" rel="noopener">前編</a>からの続きです。後編では申請環境と両輪で準備を進めた「利便性」の整備について深掘りしていきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ マイナンバーカードの真実 ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2561/" target="_blank">普及しないマイナンバーカード　<span>まん延する不安や不信感、まつわる誤解</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2701/" target="_blank">マイナンバー制度の意義と課題　<span>公平を担保する知られざる効用</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2712/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［前編］　<span>出向いて寄り添う「都城方式」</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/" target="_blank">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" target="_blank">マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span></a></li></ul></div></div>
<h2>都城市立図書館にコンビニ端末</h2>
<p>都城市の中心市街地、中町に、ひときわ目を引く豪奢な市立図書館がある。</p>
<div style="width: 1920px;" class="wp-video"><video class="wp-video-shortcode" id="video-2790-1" width="1920" height="1080" preload="metadata" controls="controls"><source type="video/mp4" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/movie_library01.mp4?_=1" /><a href="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/movie_library01.mp4">https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/movie_library01.mp4</a></video></div>
<p>旧「都城大丸」の跡地を利用した大規模再開発によって2018（平成30）年に誕生した中心市街地中核施設「Mallmall（まるまる）」。市立図書館はその一つとして同年4月、カフェなども併設し、リニューアルオープンした。</p>
<p>市民の新しい知的活動拠点として生まれ変わった人口15万8670人の市の図書館は、オープンからわずか半年で50万人もの来館者を集めた。2022年6月には開館から4年2カ月で来館者数が600万人を突破。今や都城市を代表するランドマーク的な存在だ。</p>
<p>その入口をくぐった左手に、コンビニでおなじみの「マルチコピー機」が設置されている。</p>

<div id="attachment_2787" style="width: 740px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2787" class="wp-image-2787" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-2_library-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-2_library-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-2_library-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-2_library-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber3-2_library.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-2787" class="wp-caption-text">都城市立図書館に設置された証明書の自動交付機。コンビニと同じマルチコピー機が使われている</p></div>

<p>コンビニ同様、マイナンバーカードがあれば、住民票の写しや印鑑登録証明書、印鑑登録証明書、戸籍証明書などの証明書を発行できる。市民で賑わう場所だけに、人気の“出張所”として市民に定着している。</p>
<h2>利便性という“贈り物”も準備</h2>
<p>「都城方式」で待つのではなく、出向いて申請補助を重ね、日本一のマイナンバーカード交付率を築き上げてきた都城市。だが、策はそれだけではない。</p>
<p>前回の記事で、マイナンバーカード未取得者の理由に触れ、こう綴った。</p>
<blockquote>
<p>未取得の人たちのほとんどは、リスクが怖いからではなく、メリットや作る必要性を感じないから、なくても困らないから、面倒だから作らないということになる。</p>
<p>なんのために面倒な書類申請をし、わざわざ役所に取りに行ってまでマイナンバーカードを作らなければいけないのか――。言い換えれば、カードを作る「意義」が理解されていない、ということが普及の最大の壁だと考えるべきだろう。</p>
</blockquote>
<p>「マイナンバー（個人番号）制度」の意義とは、「国民の利便性の向上」「行政の効率化」「公平・公正な社会の実現」の３つ。</p>
<p>このうち、最も市民に理解されやすい国民の利便性の向上について、都城市は具体的な“贈り物”を用意することを忘れなかった。</p>
<p>「どこに出張しようが出向こうが、結局は市民の皆さんに、“ほしい”と思っていただかなければ、マイナンバーカードの申請はしてもらえない。もはや、出張してマイナンバーカードの申請補助をする取り組みは、ほとんどの自治体がやっている。申請環境の整備だけではダメだと考えています」</p>
<p>都城市役所のマイナンバーカード普及の戦略を担う総合政策部デジタル統括課の佐藤泰格副主幹は、こう語る。</p>
<p>申請補助の規模もそうだが、都城市が準備した利便性のバリエーションやオリジナリティもすごい。</p>
<h2>コンビニ交付手数料を半額に</h2>
<p>住民票の写しなど各種証明書の「コンビニ交付」は、コンビニエンスストア（コンビニ）のマルチコピー機にマイナンバーカードをかざすことで証明書を取得できるサービス。1700以上の自治体のうち992の市区町村がコンビニ交付のサービスを提供している（2022年12月22日時点）。</p>
<p>マイナンバー制度やマイナンバーカードがもたらす利便性の代表格と言えるが、都城市はこれに付加価値をつけた。その一つが、冒頭で紹介した例だ。</p>
<p>2017年4月と早い段階からコンビニ交付サービスに対応していた都城市は、2019年10月、市立図書館にもコンビニ同様のマルチコピー機を設置した。加えて2021年10月には、市庁舎内にもコンビニ同様のマルチコピー機を導入した。この時点で、コンビニ交付サービスに対応したマルチコピー機を自治体が庁舎外に設置したのは初である。</p>
<p>自治体によっては独自開発の自動交付機を市庁舎などに設置することもあるが、都城市はコンビニと同じマルチコピー機を調達。場所によって使い勝手が変わらないよう、配慮した。</p>
<p>さらに2021年7月には、コンビニ交付サービスの手数料を宮崎県内で初めて<a href="https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/soshiki/24/33781.html" target="_blank" rel="noopener">引き下げた</a>。証明書発行の手数料は、窓口では300円ないし、450円かかる。コンビニ交付も同様の手数料が必要だったが、これを一律150円とした。当然、コンビニエンスストア以外の市庁舎や出張所、図書館に設置してある自動交付機（マルチコピー機）も対象だ。</p>

<div id="attachment_2814" style="width: 500px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2814" class="size-medium wp-image-2814" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber03_table.jpg" alt="コンビニ等で取得できる証明書と手数料" width="500" height="auto" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber03_table.jpg 726w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/mynumber03_table-300x210.jpg 300w" sizes="(max-width: 726px) 100vw, 726px" /><p id="caption-attachment-2814" class="wp-caption-text">コンビニ等で取得できる証明書と手数料</p></div>

<p>結果、市庁舎等の窓口での証明書発行は激減。現在、全証明書発行の約半数がマイナンバーカードを利用したコンビニ交付サービスによるものだという。市民がその利便性の享受を最も感じているサービスと言える。</p>
<h2>ばらつきあるマイナポータルからの申請</h2>
<p>マイナンバーカードの利便性が語られる際、コンビニ交付サービスに次いで認知されているのが「マイナポータル」を通じた各種手続きや申請だろう。</p>
<p>マイナポータルとは、行政手続のオンライン窓口。各種申請のほか、行政機関等が保有する自身の情報の確認や、行政からのお知らせ通知などのサービスを提供している。</p>
<p>手続きや申請は、マイナンバーカードがあれば入力が簡単になる。本人確認のためにマイナンバーカードが必須なものもある。だが、窓口での手続きや申請のすべてがマイナポータルでできるわけではない。電子申請への対応は各自治体任せで、ばらつきがある。</p>
<p>2023年1月初旬、市区町村への手続きや申請を検索できる「ぴったりサービス」で、筆者が住む、とある自治体（東京23区）を選択してみた。すべてのカテゴリーを選ぶと、「入院助産」「出産育児一時金／直接支払」など54件が出てきた。</p>
<p>しかし、54件のほとんどは電子申請に関係のない情報。単に、窓口等での手続きを紹介するウェブサイトへのリンクが貼ってあるだけだ。マイナンバーカードを利用可能なオンラインでの手続きや申請は、54件中「ゼロ」件だった。</p>
<p>次に「宮崎県都城市」を選択してみた。すると、該当件数は全カテゴリーで184件も出てきた。</p>

<div id="attachment_3041" style="width: 550px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-3041" class="wp-image-3041" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_mainaportal-300x245.jpg" alt="" width="550" height="450" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_mainaportal-300x245.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_mainaportal-1024x838.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_mainaportal-768x628.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_mainaportal.jpg 1100w" sizes="auto, (max-width: 550px) 100vw, 550px" /><p id="caption-attachment-3041" class="wp-caption-text">マイナポータル「ぴったりサービス」で都城市の電子申請を検索すると184件が表示された</p></div>

<p>うち、マイナンバーカードを利用可能なオンラインでの手続きや申請は、「妊娠の届出」や「公共下水道使用開始等届出」から「露店等の開設届出」まで175件もあった。</p>
<p>マイナンバーカード必須の手続きや申請は、「児童扶養手当の認定請求」「犬の死亡届」など39件を確認できた。これはあくまで2023年1月時点の件数。都城市役所によると、現在も毎週のように手続きが増えているという。</p>
<h2>国内トップクラスのマイナポータル申請</h2>
<p>オンライン申請への対応は、ゼロ対175。都城市の圧勝である。そのはず、都城市はマイナポータル開始直後からオンライン申請の対象を“爆速”で増やしていったのだ。</p>
<p>「マイナポータルを使ったオンライン申請の数は国内トップクラスと自負しています」と佐藤副主幹。正確な調査はないが、おそらく1位だという。市民が市庁舎の窓口で行える手続き数は3000件程度。このうち、特にニーズが高そうなものから順次、マイナポータル経由のオンライン申請に対応させていった。</p>
<p>新型コロナウイルス感染症のまん延に伴う各種支援施策にも活用された。</p>
<p>1人あたり10万円の「特別定額給付金」が支給された際は、マイナポータルを含めて申請開始日の午後から給付を開始。申請から1週間以内で給付を終えたという。「ワクチン接種証明書」の申請や「都城市プレミアム付スマイル商品券」の購入申込にもマイナポータルが活用されている。</p>
<p>最近では「不在者投票の投票用紙等請求」のインパクトも大きかった。これまでは必要事項を記入ののち郵送による請求だったが、2022年7月の参院選からマイナポータル経由の請求も開始。結果、全請求の約4割がオンラインでの請求となった。</p>
<p>都城市は今後も、この国が用意したマイナポータルぴったりサービスの仕組みを存分に活用する方針。2023年度には、オンラインで可能な手続きや申請の数を、一気に300件近くまで増やしていく考えだ。</p>
<h2>「電子母子手帳」から「おくやみ窓口」まで</h2>
<p>都城市は、行政手続きや申請といったマイナポータルの枠外でも、マイナンバーカードを用いたあらゆる利便性やメリットを用意しているから抜かりがない。その代表的な一つが「<a href="https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/soshiki/35/4637.html" target="_blank" rel="noopener">電子母子手帳</a>」だ。</p>

<div id="attachment_3045" style="width: 550px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-3045" class="wp-image-3045" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_oyako-300x245.jpg" alt="" width="550" height="450" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_oyako-300x245.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_oyako-1024x838.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_oyako-768x628.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber3-2_oyako.jpg 1100w" sizes="auto, (max-width: 550px) 100vw, 550px" /><p id="caption-attachment-3045" class="wp-caption-text">都城市が採用した電子母子手帳アプリ「OYACO plus」（都城市役所のリーフレットより）</p></div>

<p>2017年9月、都城市はスマートフォンのアプリを利用した電子母子手帳サービスを開始した。検診や予防接種などの情報を管理できるほか、日記をつけたり、家族で子どもの成長記録を共有したりする機能を備える。出産や子育てに関する情報や、妊娠週数・乳幼児の月齢に合わせた役立つ情報なども市から届く。</p>
<p>サービスの利用には、マイナンバーカードが必須。アプリ内の指示に従い、IC読み取り機能があるスマートフォンでマイナンバーカードを認証・連携すると利用可能になる。</p>
<p>なかでも利用者に好評というのが、電子母子手帳限定のクーポン。「お子様ランチ無料」「お子様にデザート」「撮影料金の10％割引」など、市内16店舗でサービスが受けられる。対象は小学生までと幅広い。</p>
<p>そのほか、マイナンバーカードを活用した独自施策は枚挙にいとまがない。</p>
<p>2019年11月に、大切な人をなくした遺族をサポートする「おくやみ窓口」を市庁舎1階市民課に開設。故人や届出人のマイナンバーカードを読み取り、申請書類にマイナンバーカードの情報を転記して効率化を図る機能を実装した。マイナンバーカードを活用したおくやみ窓口の設置は日本初だ。</p>
<p>同窓口は悲しみに暮れる遺族の相談機能も有している。滞在時間増につながるはずだが、マイナンバーカードを活用した効率化などで、むしろ同窓口設置後の遺族の庁内滞在時間は30％削減されたという。</p>
<p>2021年6月から配信した地域通貨アプリ「にくPAY」では、「マイナポイントアプリ（マイキープラットフォーム）」で自治体マイナポイントの給付申請を行うと、アプリに7000円分の地域通貨が付与される仕組み。1人7000円分の地域通貨を6万3000人に配布した。</p>
<p>その他、救急現場で傷病者が保有するマイナンバーカードを活用して、救急救命士が救急業務に資する医療機関名、既往歴、薬剤等の情報を正確かつ早期に把握することで、傷病者および家族の負担を軽減するとともに、医療機関と連携してより迅速・円滑な救急活動が実現するかを検証する消防庁の実証事業にも参加している。</p>
<h2>デジタルへの理解、空振りが許される風土</h2>
<p>ゆりかごから墓場まで。あらゆる年代、あらゆる層に向けた手続きや申請のオンライン化、アプリやサービスの提供によって、マイナンバー制度やカードの利便性を総合的に高めてきた。だからこそ、特設ブースなどでの申請補助の場面が生きてくる。</p>
<p>不安を解消すると同時に、マイナンバーカードの利便性をいくつも用意して訴求できる。子ども連れのお母さんには電子母子手帳を、高齢者にはおくやみ窓口を、引越しを考えている人には関連するオンライン手続きを紹介できる。</p>
<p>申請環境と利便性を両輪で整備したからこそ、あらゆる属性やターゲットに応じた利活用の説明ができる――。その強みが、約16万人という人口を抱えながら9割近い普及率までもってくることができた大きな要因と言える。</p>
<p>なぜ都城市は、ほかの自治体に先駆けて矢継ぎ早に策を打ち出せるのか。その問いに、佐藤副主幹は「市長はじめ、トップのデジタルへの理解があり、かつチャレンジさせてくれるという環境が大きい」と答えた。</p>
<p>池田宜永市長の口癖は「見逃すな、空振れ」。チャレンジの結果であれば、たとえ空振りでも許される空気を自ら庁内に吹き込んだ。その池田市長を支える吉永利広副市長は、2014年4月に池田市長の号令で新設された企画部門「総合政策課」の初代課長。デジタル関連施策を統括する「デジタル統括課」の前身であり、チャレンジ精神旺盛な同課の風土を築いた立役者だ。</p>
<p>こうしたトップがけん引する風土があるからこそ、都城市は申請環境と利便性の整備で先んじることができた。</p>
<p>その意味では、失敗を恐れず多角的に策をめぐらせ、いち早く攻めることを「都城方式」と呼んだほうがいいのかもしれない。</p>
<p>「マイナンバーカードにキラーコンテンツはない。今後も、ただただ、利活用のシーンを増やしていくのみ」。佐藤副主幹は今も<a href="https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/soshiki/99/51398.html" target="_blank" rel="noopener">策</a>をめぐらせている。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/">次回</a>に続く）</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/3223/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/01/mynumber5_hiro-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.01.24</span>
        <div class="cardlink_title">
            マイナンバーカードが導く未来　<span>コンサートから“手ぶら観光”まで</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>連載テーマ「マイナンバーカードの真実」の最終回は、民間での公的個人認証サービスの利活用にフォーカスして、深掘りしていきます。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2790/">マイナカード交付率1位、都城の策［後編］　<span>利便性の整備と挑戦の風土</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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