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	<title>マスメディア - Think都城</title>
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	<description>深く多面的に、考える。</description>
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	<title>マスメディア - Think都城</title>
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		<title>複雑化する「ステマ」広告 ステマ規制開始でも安心できない消費者</title>
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		<dc:creator><![CDATA[岩本 有平（いわもと・ゆうへい）]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 27 Dec 2023 08:00:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[アフィリエイター]]></category>
		<category><![CDATA[インフルエンサー]]></category>
		<category><![CDATA[コンプガチャ]]></category>
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		<category><![CDATA[ユーチューバー]]></category>
		<category><![CDATA[景品表示法]]></category>
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					<description><![CDATA[<ul>
<li>2023年10月、<b>法改正</b>でステルスマーケティングの規制が始まった。</li>
<li>芸能人からメディアまで、倫理観を揺るがす<b>ステマの裏側</b>を探る。</li>
<li>規制で罰則あれども、消費者が決して<b>安心できない理由</b>とは。</li>
</ul>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>
<h2>2023年10月から始まった「ステマ規制」</h2>

<div id="attachment_8280" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/" target="_blank" rel="noopener"><img fetchpriority="high" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8280" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_cpCAA.png" alt="" width="600" height="417" class="wp-image-8280" /></a><p id="caption-attachment-8280" class="wp-caption-text">「ステマ規制」の開始を周知する消費者庁のウェブサイト</p></div>

<p>「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります――」。</p>
<p>検索サイトで「ステマ」と検索すると、一番上にこんなタイトルのページが表示される。ステマとは、「ステルスマーケティング」の略。広告であるにもかかわらず、広告であることを隠すことを指す。</p>
<p>発信元は消費者庁。2023（令和5）年10月以降、ステマが「不当景品類及び不当表示防止法（景品表示法＝景表法）」違反になることを周知するページだ。いわゆる「ステマ規制」の実施である。ステマを巡る諸問題は、新しいフェーズに入った。</p>

<div id="attachment_8277" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8277" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_cpNHK.jpg" alt="" width="600" height="508" class="wp-image-8277" /><p id="caption-attachment-8277" class="wp-caption-text"><a href="https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231001/k10014211891000.html" target="_blank" rel="noopener">「ステルスマーケティング」は「不当表示」 きょうから規制</a><span>（NHK NEWS WEBより）</span></p></div>

<p>先日寄稿した「<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank" rel="noopener">デマを“現実”にするSNS時代 昭和と令和の『取り付け騒ぎ』に学ぶ</a>」では、たとえデマと分かっていても、リテラシーの高さゆえに「デマや不安の拡⼤が引き起こす結果」を予期し過ぎて、結果的にデマが引き起こすのと同じ結果を招いてしまう、という新たな課題について紹介した。</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/MediaLiteracy07_hero_04-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.09.29</span>
        <div class="cardlink_title">
            デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>米銀行取り付け騒ぎと、コロナ禍のトイレットペーパー騒動。リテラシーが高い人々の行動によって、デマ拡大と同じ結果に。変質する“不安拡大”のメカニズムに向き合うべき時期が来た。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>

<p>今回は、同じくインターネットやSNSが生んだ課題のステマについて深掘りをしていく。ステマ規制の実施を機に、日々ネットに触れる私たちとステマとの関係を再考したい。</p>
<h2>広告主が明示されない広告</h2>
<p>まずは、ステマとはどんな行為を指すのか。そして景表法がどんな法律なのかということに改めて触れていく。</p>
<p>10月の景表法改正に先立って消費者庁が3月に告示した言葉をそのまま用いれば、ステマとはすなわち「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」を指している。</p>
<p>わかりやすい例としては、宣伝したい企業などの事業者が、芸能人やSNSなどで多数のフォロワーを抱える「インフルエンサー」などに金銭などを渡していながらも、その関係性を明示させずに商品やサービスを好意的に紹介してもらうことなどが挙げられる。</p>
<p>ネットの口コミマーケティングに関する業界団体である一般社団法人「<a href="https://womj.jp/" target="_blank" rel="noopener">クチコミマーケティング協会（WOMJ）</a>」では、消費者庁よりも踏み込んだかたちでステマを定義しているので、こちらも紹介しておこう。</p>

<div id="attachment_8275" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8275" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_kuchikomiGL.png" alt="" width="600" height="423" class="wp-image-8275" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_kuchikomiGL.png 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_kuchikomiGL-768x541.png 768w" sizes="(max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-8275" class="wp-caption-text">「<a href="https://womj.jp/" target="_blank" rel="noopener">クチコミマーケティング協会（WOMJ）</a>」はステマについてより詳細な定義をしている</p></div>

<blockquote>
<p>2023年3月に消費者庁が公開した景表法の指定告示と運用基準によれば、ステルスマーケティングは「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」とされています。しかしながら景表法は商品やサービスの取引に関わる表示が対象の法律で、世の中には景表法の対象範囲外での「ステルスマーケティング」も存在すると考えられます。<br />
<br />
一般的には「広告主がいるにもかかわらず、広告主が明示されない広告」、「広告という形態をとらずに行われるマーケティング活動で、主体が明らかにされないもの」、「本来の広告主とは異なる名称の主体によって行われる、広告・マーケティング活動のこと」などといわれています。<br />
<br />
共通するのは「『広告・宣伝・マーケティング』であるとわからない」かつ「主体が明らかにされない」ことです。マーケティングであるという事実、あるいはマーケティングの主体が消費者から隠れている（ステルス）マーケティング活動であり、そのようなものが総称してステルスマーケティングと呼ばれています。</p>
</blockquote>
<h2>宣伝を依頼する事業者側の行為</h2>
<p>ちなみにステマという言葉を聞くと、芸能人やインフルエンサーなどの行動が取り上げられがちだが、あくまでもステマの主体は、商品やサービスの宣伝を求める事業者（広告主）側であると定義されていることに注意してほしい。後述する罰則も、インフルエンサーなどではなく、事業者側に科せられるものだ。</p>
<p>今回、ステマを規制する法律となった景表法は、事業者が過度な広告を展開したり、過度な景品を“エサ”に消費者を惑わし、不利益を与えたりすることを防ぐための法律。</p>
<p>ちなみに、過去には「ソーシャルゲーム（ソシャゲ）」と呼ばれるネットゲームにおいて、「コンプガチャ」と呼ばれる、くじ引きのような仕組みが規制された。その根拠となったのも、この景表法である。</p>
<div class="su-spoiler su-spoiler-style-default su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>コンプガチャとは</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim">「コンプリートガチャ」の略で、一定額の課金により、特定の確率でさまざまなアイテムを獲得できる課金システム「ガチャ」の一種。ガチャにおいて、複数のアイテムなどを完全にそろえる（コンプリートする）ことで、さらなる報酬が得られる仕組みのこと。</div></div>
<p>今回の規制により、ステマは景表法における「不当表示（商品やサービスが、実際よりも著しく優良だと誤認される表示）」として扱われることとなった。</p>
<p>ステマを行った事業者は、消費者庁が再発防止を命じる措置命令の対象となり、企業名も公表される。これに従わなければ、「2年以下の懲役または300万円以下の罰金」などといった罰則が科される。</p>
<p>今回ステマが規制対象となった背景には、これまで大小問わず数多くのステマが横行してきた背景がある。現代では、メディアを読み解く能力「メディアリテラシー」において、ステマを見抜く能力も求められることは言うまでもない。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageLAW.jpg" alt="" width="740" height="417" class="noTrim aligncenter wp-image-8310" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageLAW.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageLAW-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<h2>芸能人が加担した「ペニオク」事件</h2>
<p>IT業界を担当する記者として、筆者もその実態を目の当たりにすることもあったが、中でも記憶に残っているのは、11年前の「ペニーオークション（ペニオク）」にまつわるステマ。事件化して逮捕者も出た結果、複数の芸能人がステマに関与したことが明らかになったというものだ。</p>
<p>2012年12月、ペニオクサイトを運営していたある企業の役員と社員が、詐欺容疑で逮捕され、最終的に執行猶予付きの有罪判決を受けることになった。</p>

<div id="attachment_8295" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.nikkei.com/article/DGXNASHC0702Y_X01C12A2AC8000/" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8295" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_nikkei.jpg" alt="" width="600" height="385" class="wp-image-8295" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_nikkei.jpg 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_nikkei-768x493.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></a><p id="caption-attachment-8295" class="wp-caption-text">ペニオク詐欺事件を伝える当時の報道<span>（日本経済新聞電子版より）</span></p></div>

<p>ペニオクとは、当時流行した、入札時に固定の手数料が必要なインターネットオークションのこと。開始価格が安価であり、入札手数料は固定である。あくまで理屈として言えば、「競争相手が居なければ安価に商品を落札できる」というものだ。だが落札できなくとも入札手数料自体はかかるほか、たとえ落札しても入札手数料と落札価格を合計すると、最終的な取得価格は高くなるというもの。</p>
<p>今となればその構造自体にも疑問が浮かぶが、当時はサイバーエージェント子会社のCAモバイルやDMM.comといったメガベンチャーから、別業界からやってきた事業者など、10を越える企業がペニオク事業に参入していた。逮捕者が出た企業も、そんなペニオクサイトを運営する1社だった。</p>
<p>同社のペニオクサイトが問題になったのは、「参加者が入札しても落札できない仕組み」を作っていたからだ。このサイトでは、架空の会員名義を持った複数のボット（ネットで稼働するロボット）が落札価格を競うように見せてつり上げ、利用者がどれだけ入札しようとも落札できないようになっていたのだ。</p>
<p>結局、詐欺事件として立件されたわけだが、結果として顕在化したのが、ペニオクを紹介していた芸能人らによるステマだった。</p>
<p>「Twitter」や「Instagram」に今ほどの波及力がなかった当時、日本のネットユーザーを動かす一つの要素として注目を集めていたのは「芸能人ブログ」だった。芸能人ブログの中に、「ペニオクで安く商品が買えた」として商品を所持した写真を掲載したり、サービスを勧めたりする内容が複数見つかったのだ。</p>
<p>「詐欺で落札できないはずのペニオク」で、芸能人らはどうして安価に商品を入手できたのだろうか――。 もちろんそれは実際に落札したのではなく、対価を得てサービスを紹介したステマに加担したからに他ならない。</p>
<p>最終的にはステマに関与したとして8人の芸能人の名前がメディアやネットで取り沙汰されるに至った。詐欺への加担を疑われた芸能人の中には謝罪や釈明に追われた人物、警察の事情聴取を受けた人物、ブログを削除し当面の活動自粛を余儀なくされた人物も出るなど、大きな騒動となった。</p>
<h2>四者が絡むステマ疑惑</h2>
<p>当時こそ「ステマは悪」という風評がネットを駆け巡り、ステマは沈静化したように見えた。だが実際は、多くの人々に影響を与えられる芸能人やインフルエンサーとステマの関係は切っても切れないものになっていった。</p>
<p>常習的脅迫や名誉毀損などで今年逮捕された前参院議員・元ユーチューバーの「ガーシー」こと東谷義和被告も、かつて自らのYouTubeチャンネルで、芸能人によるステマの横行について指摘をしていた。</p>
<p>筆者は直接取材したわけではないため、個別事象の真偽に言及する立場にはない。だが少なくとも、芸能人らとステマの距離が今も近いからこそ出た話だとは想像できる。</p>
<p>また、ステマは芸能人だけの問題ではなくなっていった。何万人というフォロワーに影響力を与えるインフルエンサーやユーチューバーが次々と勃興したからだ。</p>
<p>消費者にPRしたい事業者と、影響力をお金に変えたいインフルエンサー。両者の利害が一致し、「案件」と呼ばれる仕事が増えていった。その一部は「広告」「PR」といった、事業者からの依頼であることを示す表示がなされてきたが、すべてではない。</p>
<div class="chart_title">インフルエンサーへのアンケート調査（消費者庁）</div>

<div id="attachment_8266" style="width: 360px" class="wp-caption alignleft"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8266" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_g_logo.png" alt="" width="350" height="355" class="wp-image-8266" /><p id="caption-attachment-8266" class="wp-caption-text"><span> 注：出所は「消費者庁 ステルスマーケティングに関する検討会報告書 」。インフルエンサーのマネジメント会社に登録している現役インフルエンサー（300名）に対して、2022年8月17日から同月19日にかけてインターネットを用いたアンケート調査による</span></p></div>

<p>法規制を前にした<a href="https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/review_meeting_005/assets/representation_cms216_221228_03.pdf" target="_blank" rel="noopener">消費者庁の検討会による調査</a>では、インフルエンサーの41％がステマを依頼された経験があり、そのうちの45％、全体の2割近くが実際にステマと判断できる事案に関わっていたことが明らかになっている。</p>
<p>実際には、グレーなものもかなり多い。当事者に自覚がなくとも、ステマと指摘されることもある。例えば、約3万人以上のチャンネル登録者を抱えるユーチューバーの動画について2023年1月、ある地方紙が「自治体によるステマではないか」という報道をした。</p>
<p>湖の周辺を自転車で駆け巡る14分ほどの動画だが、じつは自治体の補助金が使われ、自治体が事務局を務める協議会が動画制作を請け負うPR業者に62万円以上を支払っていた、という内容。動画にはPRであることを示す表示などがなかった。</p>
<p>自治体、協議会、PR業者、ユーチューバーと四者が絡むこの案件は非常に複雑であり、当初、自治体は「ステマではない」としていた。しかし、地方紙の取材があった後、当該動画には「プロモーションを含みます」という表示がなされ、加えて概要欄に協議会からの「提供」である旨が書き加えられた。</p>

<div id="attachment_8299" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-8299" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_promo.jpg" alt="" width="600" height="338" class="wp-image-8299" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_promo.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_promo-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-8299" class="wp-caption-text">当該動画をYouTubeで再生すると「プロモーションを含みます」という表示が出ていた</p></div>

<h2>法規制の曖昧な運用基準</h2>
<p>実際に、この動画の“案件”が景表法違反に該当するか否かについても、筆者は言及する立場ではない。</p>
<p>ただし、SNSやYouTubeなどのネットメディアが盛り上がるほど、ステマやステマと疑われる行為の構造は複雑化している、ということは言える。そして、案件と呼ばれるビジネスの市場が拡大するほど、関係する事業者やインフルエンサーが増えている、ということも。結果として、事業者側もステマかどうか判断しにくくなっているのは間違いない。</p>
<p>裏を返せば、一般の消費者や視聴者がステマかどうかを見抜くのは、ますます困難になっていると言える。だからこそ、ステマ規制が始まったわけなのだが、これで一件落着かと言うと、そう単純な話ではない。</p>
<p>ステマ規制は、9月30日以前の投稿も規制の対象になるとしている。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="ja" dir="ltr">献本も明記しなきゃいかんのか。たいていしてるけど。しかし過去に遡行するのはどうなんだ？<br />
<br />
10月施行「ステマ法規制」何をしたら違反？ 5年前の投稿でも違反になる!? 参考にすべきガイドライン | Web担当者Forum <a href="https://t.co/OH9xtpoelc">https://t.co/OH9xtpoelc</a> <a href="https://twitter.com/webtanforum?ref_src=twsrc%5Etfw">@webtanforum</a>から</p>

— 尻P(野尻抱介) (@nojiri_h) <a href="https://twitter.com/nojiri_h/status/1721376307869847720?ref_src=twsrc%5Etfw">November 6, 2023</a></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>ブログやSNSなどで成果報酬型の広告を掲載して商品やサービスを紹介し、それらが売れることで利益を得る「アフィリエイター」。筆者が観測した範囲では、法施行の直前、アフィリエイターに広告やPRを依頼する「アフィリエイト・サービス・プロバイダー（ASP）」が、「過去の記事も含めて見直してほしい」といった注意喚起のメールをアフィリエイターに何度も送っており、X（旧Twitter）をはじめとするSNSでも話題になった。</p>
<p>ただし、その見直しはあくまでアフィリエイターに委ねられており、当のアフィリエイターは規制や処罰の対象ではないことから、その実効性に疑問を呈する声があがっていた。</p>
<p>景表法の運用基準が曖昧だと困惑する事業者も多い。個別の事案や案件が規制対象かどうかは、消費者庁が「事例ごとに総合的に判断する」としているからだ。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageAM.png" alt="" width="320" height="299" class="alignright wp-image-8312" />運用基準は、事業者がインフルエンサーやアフィリエイターといった「第三者」に広告やPRをしてもらう際、明確な依頼や指示がなくとも、第三者による表示や表現内容に“関与”していれば規制対象になるとする。</p>
<p>だが、関与があっても、第三者による「自主的な意思によるもの」と判断された場合は、規制対象ではないとしている。この、文言が厄介である。</p>
<h2>倫理観が揺れるメディアの現場</h2>
<p>例えば、「モニター」などの名目で商品の無償提供を受けたインフルエンサーがいたとしよう。商品が送られてきただけで、何の指示もない。インフルエンサーは、あくまで自主的な意思に基づいて、商品を褒める動画を投稿し、それがヒットした。</p>
<p>今度は同じ会社から、より高額な商品が送られてきた。気を良くしたインフルエンサーは忖度して、また褒める動画を自主的な意思で出した。それが繰り返された場合、果たしてステマになるのかどうか、線引きが非常に曖昧になってくる。</p>
<p>中には「自主的な忖度」を狙う事業者も多く出てくるだろう。いや、すでにそういった事例は数多くある。そして、それはインフルエンサーやアフィリエイターの領域にとどまらない。中立公正を謳うジャーナリズムや、テレビ、ファッション・ガジェットなどを扱う雑誌など、「マスメディア／ネットメディア」にも古くから存在する話なのだ。</p>
<p>例えば、メディアが事業者から商品を貸与されてレビューなどを行うケースは多々ある。真っ当なメディアであれば貸与物はレビュー後に返却するわけだが、時には事業者から「モニターとして使用し続けてほしい」といった言葉とともに、譲渡の提案を受けるという話も聞く。</p>
<p>ステマ規制の観点で言えば、そういうことがあっても「この記事はA社から商品提供を受けています」「これは広告です」といったかたちで関係性を明示すればいい。だが、「広告」としての料金が発生していない場合、単なる商品レビューを目的とした貸与の場合、通常の記事や番組などでそう謳うことはない。</p>
<p>しかし、もしその商品を結果として返却しなかったのであれば、そのレビューに公正さは備わるのだろうか。定価が10万円以上するスマートフォン（スマホ）をモニターとして手渡されたとき、メディアはフェアな評価ができると言い切れるのだろうか。</p>
<p>こういった誘惑があるからこそ、特にガジェットメディアなどでは「自腹レビュー」と銘打つ企画をすることが少なくない。つまり、「自腹で買った商品なので、事業者の意図は入らない」という信頼性を読者にアピールするのだ。</p>
<p>それでも、商品の貸与や提供がなくとも、何らかの招待制のイベントがあり、仕事としてそこへの入場権を得るために事業者へ忖度することもあるかもしれない。その忖度を狙ってコントロールしようとする事業者が存在する可能性も、多いにある。</p>
<h2>商品やサービスを選ぶのは自分自身</h2>
<p>少し話がそれてしまったが、正しい情報を伝えるべきメディアも目の前の“エサ”で心が揺れるということだ。</p>
<p>ステマが法的に規制されたことは、消費者が正しい情報を得るための一助になることは間違いない。だがそれは、ステマが法律で規制するほど蔓延しているということの裏返しでもある。そして、法律の網から漏れてしまう「意図」もまた、蔓延しているのだ。</p>
<p>SNSでインフルエンサーが活躍するようになってからは、「どんなモノ・コト」であるかよりも「誰が言ったモノ・コト」であるかが重要視されがちだが、その意見の裏側に何かしらの意図があるのかもしれない、と注意深く観察する必要がある。</p>
<p>消費者である私たちは依然として、メディアやSNSを通じて流れてくる情報を鵜呑みにしてはいけない。自分自身の目で商品やサービスを選ばなければいけない。それは、ステマ規制があろうとなかろうと変わりないのだ。</p>
<p>これまで日本は、先進国の中で唯一、ステマに関する法規制がなく、「ステマ天国」と呼ばれていた。法規制云々の前に、まずは消費者自身がステマも視野に入れたメディアリテラシーを高め、意識を変えなければいけない。法規制だけでは汚名を返上することはできないだろう。</p>
<p>もちろん、マスメディアを始めとする情報発信する側も、その倫理観のあり方を問い続ける必要があることは言うまでもない。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageSP.jpg" alt="" width="740" height="417" class="noTrim aligncenter wp-image-8309" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageSP.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/literacy08_imageSP-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　デジタル時代に即した新手法「SIFT」</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 07 Dec 2022 15:00:24 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[ウクライナ]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[ロシア]]></category>
		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank" rel="noopener">前編</a>からの続きです。後編では、デジタル時代に即した新しいメディアリテラシーの手法を紹介します。本テーマの最終回です。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>警鐘を鳴らす在日米国大使館</h2>
<p>2022（令和4）年4月、在日米国大使館の公式マガジン「アメリカン・ビュー」は、「メディアリテラシー」に関する興味深い記事を掲載した。</p>

<div id="attachment_2264" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://amview.japan.usembassy.gov/how-to-tell-fact-from-fiction-online-even-in-wartime/" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2264" class="wp-image-2264" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview-300x234.jpg" alt="" width="500" height="390" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview-300x234.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview-768x599.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /></a><p id="caption-attachment-2264" class="wp-caption-text">「メディアリテラシー」に関する記事を掲載した「<a href="https://amview.japan.usembassy.gov/how-to-tell-fact-from-fiction-online-even-in-wartime/" rel="noopener" target="_blank">アメリカン・ビュー</a>」</p></div>

<p>「戦時でも正しいオンライン情報と作り話を見分ける」と題された<a href="https://amview.japan.usembassy.gov/how-to-tell-fact-from-fiction-online-even-in-wartime/" target="_blank" rel="noopener">記事</a>は、こんな書き出しから始まる。</p>
<p>「何百万人もの人がウラジーミル・プーチンによるウクライナへの理不尽な戦争の情報をオンラインで、そして時にはリアルタイムで共有しているなか、どの報道が真実なのかを見極めることが難しくなっています」</p>

<div id="attachment_2363" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2363" class="wp-image-2363" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-300x158.jpg" alt="" width="500" height="263" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-768x403.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero.jpg 1440w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2363" class="wp-caption-text">ロシア軍によるウクライナへの攻撃で破壊された街<span>（写真：SYNEL / PIXTA）</span></p></div>

<p>2022年2月から始まったロシア軍によるウクライナ侵攻後、地上での戦闘に加えて「情報戦」も激しさを増している。</p>
<p>憂慮する欧米では、改めてメディアリテラシーに注目が集まり、啓発する動きが高まった。そして米政府は、日本国民を対象とした啓発にも動き出した。その一つが、アメリカン・ビューの記事だ。</p>
<p>この記事自体、米政府による日本向けのプロパガンダなのではないか、と見る向きもあるだろう。だが、主題はあくまでメディアリテラシー。記事は「SIFT」と呼ばれる、オンライン情報の真偽を見極める手法の紹介へと続く。</p>
<h2>4つのステップから成る「SIFT」</h2>
<p>クリティカルシンキングをどう実践していけば良いのか。前編では、メディアリテラシーのグローバル・スタンダードと言うべき5つの「コア・コンセプト」と、それらに紐づく5つの「キー・クエスチョン」を紹介した。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="AsWVuT4SU7"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　5つの「キー・クエスチョン」で考える</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　&lt;span&gt;5つの「キー・クエスチョン」で考える&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/embed/#?secret=0Yk2U2DB1G#?secret=AsWVuT4SU7" data-secret="AsWVuT4SU7" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>ただし、時代とともにメディアは多様化しており、メディアリテラシーの手法もまた進化している。その代表格が米大使館も紹介しているSIFT というわけだ。</p>
<p>SIFTは、デジタルリテラシーの専門家、ワシントン州立大学のマイク・コールフィールド氏が提唱するメディアリテラシーを身につけるための比較的新しい手法で、2017年からSIFTを学生に教えている。</p>
<p>ネット上に溢れる情報の真偽を誰でも簡単に確認するための4つステップから成り、それぞれの頭文字をとってSIFTと名付けられた。「sift」という英単語には「ふるいにかける」という意味もある。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">SIFT の4つのステップ</div>
<div class="s_table"><table class="tb_media01 tb_media03">
<tbody>
<tr>
<th class="media-li" rowspan="2">S</th>
<td class="media-li">Stop</td>
</tr>
<tr>
<td>一旦立ち止まって考えよう</td>
</tr>
<tr>
<th class="info-li" rowspan="2">I</th>
<td class="info-li">Investigate the source</td>
</tr>
<tr>
<td>ソースを調査しよう</td>
</tr>
<tr>
<th class="media-li" rowspan="2">F</th>
<td class="media-li">Find better coverage</td>
</tr>
<tr>
<td>よりよい報道を見つけよう</td>
</tr>
<tr>
<th class="info-li" rowspan="2">T</th>
<td class="info-li">Trace claims, quotes, and media to the original context</td>
</tr>
<tr>
<td>主張、引用、およびメディアファイルをオリジナルの文脈まで辿ろう</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：Hapgood。対訳はMITテクノロジーレビューから引用</span></div>
</div>
<p>近年、欧米のメディアリテラシー界隈で注目を浴びており、米紙「<a href="https://www.nytimes.com/2021/02/18/opinion/fake-news-media-attention.html" target="_blank" rel="noopener">The New York Times</a>（ニューヨーク・タイムズ）」や、米マサチューセッツ工科大学（MIT）による科学技術誌「<a href="https://www.technologyreview.jp/s/269876/how-to-avoid-sharing-bad-information-about-russias-invasion-of-ukraine/" target="_blank" rel="noopener">MIT Technology Review</a>（MITテクノロジーレビュー）」もコールフィールド氏が提唱するSIFTを大きく取り上げている。</p>

<div id="attachment_2268" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.nytimes.com/2021/02/18/opinion/fake-news-media-attention.html" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2268" class="wp-image-2268" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-300x204.jpg" alt="" width="500" height="340" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-300x204.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-768x522.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-794x540.jpg 794w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-884x600.jpg 884w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /></a><p id="caption-attachment-2268" class="wp-caption-text">SIFTを大きく取り上げた「<a href="https://www.nytimes.com/2021/02/18/opinion/fake-news-media-attention.html" rel="noopener" target="_blank">The New York Times</a>」の記事</p></div>

<p>では、具体的にどう実践すればいいのか、4つのステップを個別に見ていく。</p>
<h2>まず、立ち止まる</h2>
<p>最初のステップ「Stop」について、コールフィールド氏のブログ「<a href="https://hapgood.us/2019/06/19/sift-the-four-moves/" target="_blank" rel="noopener">Hapgood</a>」にあるSIFTのウェブページはこう説明している。</p>
<blockquote>
<p>Stop（立ち止まる）</p>
<p>まず、そのウェブページや投稿にアクセスして読み始めたら、一旦停止。そのウェブサイトや、情報のソース（情報源）のことをあなたが知っているのかどうか、その主張やウェブサイトの「評判」をわかっているのかどうか、自問してください。（中略）それが何であるかが理解できるまで、読み進めたり、他人に共有したりしないでください。</p>
</blockquote>
<p>これまで見てきたメディアリテラシーの基本概念であるクリティカルシンキングや、伝統的な理論である5つのコンセプトにも共通しているが、SIFTは「まず、立ち止まる」ことを強烈に推奨している点が特徴的だ。</p>
<p>反射的な行動が誤情報の拡散につながるという研究結果がある。米MITが実施したTwitterに関する研究成果が2018年、米科学誌「Science（サイエンス）」に掲載された。それによると、誤情報やフェイクニュースが10回リツイートされる速度は正しい情報と比べて約20倍速く、1500人に伝わる速度は正しい情報が伝わる速度の6倍速かったという。</p>
<p>誤った情報は驚きを生む。驚きは反射的な行動につながる。その結果、拡散のスピードもアップする。だからこそ、「Stop」が大事になってくる。前出のMITテクノロジーレビューの記事は、コールフィールド氏の言葉を引用しながらこう説明している。</p>
<blockquote>
<p>コールフィールドは、ウクライナのニュースに関しては、「Stop」に重点を置くべきだと言う。つまり、表示された投稿に反応したり投稿を共有したりする前に、立ち止まって考えようということだ。</p>
<p>コールフィールドは、「周囲の人々に対して真っ先に自分がその話を共有することで、自分がそのニュースを教えてあげたことにしたいという衝動に駆られるのは、人間なら仕方がないことです」と言う。ジャーナリストは日々、その衝動に気をつけている。しかし、これは誰しもが気をつけなければならないポイントだ。現在のように、情報が次々と舞い込んでくる状況であれば、なおさらだ。</p>
</blockquote>
<h2>情報源を調査し、より良い報道を探す</h2>
<p>続くステップである「Investigate the source（情報源の調査）」について、コールフィールド氏はこう解説している。</p>
<blockquote>
<p>Investigate the source（情報源の調査）</p>
<p>ここでの考え方は、読む前に何を読んでいるかを知っておきたい、ということ。ソース（情報源・出所）の専門知識やアジェンダを知ることは、記事や投稿の発言を解釈するうえで非常に重要です。読む前に 60 秒かけてそのメディアや投稿の出所を把握することは、その記事に時間を費やす価値があるかどうかの判断に役立ちます。</p>
</blockquote>
<p>わかりやすく言えば、「読む前に、出所を確認せよ」ということ。ただし、その出所にこだわりすぎるのはよくない。これは、次なるステップ「Find better coverage（より良い報道を探す）」と合わせて考えるべきだ。</p>
<blockquote>
<p>Find better coverage（より良い報道を探す）</p>
<p>例えば「コアラを救う基金」という組織から発信された「コアラが絶滅したと宣言された」という記事を受け取った場合、その記事の情報源を調査するのではなく、いったん外に出て、このトピックに関するほかの記事や情報源を見つけることが最善策かもしれません。</p>
<p>重要なのは、複数の情報源をスキャンし、専門家のコンセンサスがどのようなものか、確認すること。より適した「他のカバレッジを見つける」ことをお勧めします。より信頼できる、より詳細で多様なカバレッジです。</p>
</blockquote>
<p>そのウェブサイトや投稿が情報源としている出所自体が誤情報を流している場合、その出所にこだわるのは危険であり、時間の無駄にもなる。上記の例の場合、いったん当該のサイトやその情報源から離れ、「Google」などで「コアラ 絶滅」と検索し、別の情報源を当たってみよう、ということを推奨している。</p>
<p>そして、最後のステップ「Trace claims, quotes, and media back to the original context（主張・引用・写真や動画を、オリジナルの文脈まで辿る）」に到達する。</p>
<h2>デジタルに対応したクリティカルシンキング</h2>
<blockquote>
<p>Trace claims, quotes, and media back to the original context（主張・引用・写真や動画を、オリジナルの文脈まで辿る）</p>
<p>私たちがインターネットで見つけるものの多くは、文脈が取り除かれています。（中略）その写真は本物のように見えるかもしれませんが、キャプションによって誤解を招く可能性があります。新しい治療法についてのその主張は研究結果に基づいているとしていても、引用している研究論文が本当にそう述べているかどうか、定かではありません。</p>
<p>このような場合、主張、引用、または写真や動画などのメディアファイルを、オリジナルの発信元まで遡って追跡しましょう。元の文脈を確認し、あなたが見たバージョンが正確に引用しているかどうかを把握できます。</p>
</blockquote>
<p>元のソース情報を発信した組織や人の意図や文脈に反して、その一部が切り取られ、別の文脈で使われてしまうこともあり得る。そのため、オリジナルまで辿り、最初の情報がどのように発信されているか確認することも重要だという。</p>
<p>これらを実践することでコールフィールド氏は、「主張の誤り、あるいは、（根拠となっている）情報源が人を騙そうとしていること、などを見抜くことができる。そうではなくとも、インターネットやウェブサイトが切り取りがちな文脈を再構築することで、実りのあるデジタル情報との関わりを保てる」としている。</p>
<p>デジタル情報の真偽確認に特化したSIFTについて、メディアリテラシーに詳しい法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授は、こう評価する。</p>

<div id="attachment_2294" style="width: 260px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2294" class="wp-image-2294" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg" alt="" width="250" height="283" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg 265w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 250px) 100vw, 250px" /><p id="caption-attachment-2294" class="wp-caption-text">法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授</p></div>

<p>「SIFTは伝統的なメディアリテラシーではなく、『デジタル情報リテラシー』を育むもの。ユネスコが定義する『メディア情報リテラシー』、つまり、広義のメディアリテラシーをアップデートする手法です」</p>
<p>「コールフィールド氏らクリティカルシンキングが不完全だと考える研究者たちは『クリティカルシンキングがある人でも騙されてしまう時代』と言っています。それは、『歴史学者が紙ベースで考えるようなクリティカルシンキングでは足りない』という意味。つまり、デジタル時代に対応した新しいクリティカルシンキングが必要だと言っている。そう理解すべきだと考えます」</p>
<h2>私たちはなぜ騙されるのか</h2>
<p>メディア自体がデジタルによって多様化し、その伝達手法も、あるいは悪意をもって騙す技法もまた、多様化している。そうしたなか、防衛する側のメディアリテラシーも多様化して対応していく必要がある。その意味で、日本の総務省が一般に配布しているメディアリテラシー教材は、多くの示唆を与えてくれる。</p>
<p>2022年6月、総務省はニセ・誤情報の存在を知り、備えるための啓発教育教材「<a href="https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/nisegojouhou/" target="_blank" rel="noopener">インターネットとの向き合い方～ニセ・誤情報に騙されないために～</a>」を公開した。</p>
<p>若年層から成年層まで幅広い年齢を対象とした60分程度の講義向けで、全66ページのスライドから成る大作。講師向けガイドラインもある。都城市はさっそく2022年7月、この教材を用いた<a href="https://miyakonojo.site/events/01G6R7EVDD2WYZ9CYXYHQS34ZV" target="_blank" rel="noopener">講座</a>を実施するなど、全国の自治体での活用も広がっている。</p>

<div id="attachment_2293" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2293" class="wp-image-2293" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo-300x180.jpg" alt="" width="500" height="300" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo-300x180.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo-768x461.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2293" class="wp-caption-text">2022年7月に都城市役所が実施した講座の風景</p></div>

<p>総務省の教材「PART2 私たちはなぜ騙されるのか」では、「特価品5980円」「<span style="text-decoration: line-through;">15000円</span>5980円」どちらの表示が気になるか、同じ光景を観ているのに「ホームランだ」「ファールだ」と意見が分かれるのはなぜかを問いかけ、こう説明している。</p>
<blockquote>
<p>人は、自分の願望や経験、思い込み、周囲の環境によって、無意識のうちに合理的ではない行動、偏った判断をすることがあります。「認知バイアス」と呼ばれるこの現象は、私たちの生活の様々な場面で起きています。</p>
<p>「認知バイアス」を別の言葉で表現すると…人は信じたいものを選ぶ</p>
<p>「ニセ・誤情報」には、誰かに教えたい要素、感情に訴える要素があるため共感・拡散されやすいのです。</p>
</blockquote>

<div id="attachment_2265" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2265" class="wp-image-2265" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-300x169.jpg" alt="" width="500" height="281" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2265" class="wp-caption-text">「認知バイアス」を別の言葉で表現すると…人は信じたいものを選ぶ<span>（総務省「<a href="https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/nisegojouhou/" target="_blank" rel="noopener">インターネットとの向き合い方～ニセ・誤情報に騙されないために～</a>」より）</span></p></div>

<p>そのほか、SNSなどのアルゴリズム機能により、ユーザーの観点に合わない情報から隔離され、自身の考え方や価値観の「バブル（泡）」の中に孤立するという情報環境「フィルターバブル」や、人工知能（AI）による「ディープフェイク」など、技術の進歩に伴う弊害にも言及している。</p>

<div id="attachment_2266" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2266" class="wp-image-2266" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-300x169.jpg" alt="" width="500" height="281" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2266" class="wp-caption-text">「フィルターバブル」は気付けない！<span>（同上）</span></p></div>

<p>騙された結果、どうなるのか。教材は、海外で携帯電話の基地局が破壊された事件や、拡散によって損害賠償請求された事件など、ニセ・誤情報が引き起こした具体事例をもって説明する。詳しくは<a href="https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/nisegojouhou/data/file01.pdf" target="_blank" rel="noopener">引用元</a>をご覧いただきたい。</p>
<p>そして、騙されないためのチェック項目では、「情報源はある？」「その画像は本物？」など基本4項目、「知り合いだからという理由だけで信じていないか？」「表やグラフも疑ってみた？」など応用4項目が並ぶ。</p>

<div id="attachment_2267" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2267" class="wp-image-2267" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-300x169.jpg" alt="" width="500" height="281" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2267" class="wp-caption-text">騙されないためのチェック項目<span>（同上）</span></p></div>

<p>前編で紹介した「さぎしかな」や、先に紹介したSIFTと同じような項目もあれば、それらにはない項目も。この総務省によるチェックもまた、デジタル時代に対応した新しいメディアリテラシー、新しいクリティカルシンキングの手法の一つと言える。</p>
<p>締めの言葉は、「騙されやすいのは『自分は騙されない』と安心している人」。</p>
<p>やはり、「鵜呑みにしない」「立ち止まる」というクリティカルシンキングの基本姿勢が最も大切な所作であることに違いはない。</p>
<p>しかし、それさえ身につけば、怖がることはない。</p>
<p>インターネットやSNSの恩恵を存分に受け、ときには「こんなこと言っているけれど、違うよね」と、ある意味、楽しみながら、膨大なデジタル情報の海を泳いでほしい。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="yUG98tpZZ9"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/">学校に浸透するメディアリテラシー教育　NHKの奮闘、先行する欧米</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;学校に浸透するメディアリテラシー教育　&lt;span&gt;NHKの奮闘、先行する欧米&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/embed/#?secret=q46ROeRfcL#?secret=yUG98tpZZ9" data-secret="yUG98tpZZ9" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/2262/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　5つの「キー・クエスチョン」で考える</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2189/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=03-%25e5%25ae%259f%25e8%25b7%25b5%25ef%25bc%2581-%25e5%2581%25bd%25e3%2583%25bb%25e8%25aa%25a4%25e6%2583%2585%25e5%25a0%25b1%25e3%2581%25ab%25e5%2585%258b%25e3%2581%25a4%25ef%25bc%25bb%25e5%2589%258d%25e7%25b7%25a8%25ef%25bc%25bd%25e3%2580%25805%25e3%2581%25a4%25e3%2581%25ae%25e3%2580%258c%25e3%2582%25ad%25e3%2583%25bc</link>
					<comments>https://think-miyakonojo.jp/article/2189/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 06 Dec 2022 15:00:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[X（Twitter）]]></category>
		<category><![CDATA[ウクライナ]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[ロシア]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2189</guid>

					<description><![CDATA[<p>テーマ「メディアリテラシー」の3回目は実践編。多様化するメディアやメッセージを前に、どう具体的にクリティカルシンキングを実践すればいいのか、グローバルスタンダードに学びます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>
<h2>フェイクニュース？</h2>
<p>ドナルド・トランプ元米大統領が声高に叫んだことから「フェイクニュース」という言葉は政治的にも利用されるようになった。</p>
<p>ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やラブロフ外相も、ウクライナの首都キーウ近郊・ブチャで起きた惨劇（ブチャの虐殺）などについて、「フェイクニュースだ」という声明を幾度となく出している。</p>

<div id="attachment_2309" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2309" class="wp-image-2309" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-300x158.jpg" alt="" width="500" height="263" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-768x403.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_.jpg 1440w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2309" class="wp-caption-text">ウクライナ郊外のブチャ地区。破壊された大量の自動車が廃棄されている<span>（写真：Sun_stock / PIXTA）</span></p></div>

<p>ロシア国営の放送局「RT」や通信社「スプートニク」も、そうした自国首脳の発言を世界へ届けようと、あらゆるチャネルを駆使し、拡散に務めている。</p>
<p>「情報戦」に国境はない。日本も“攻撃”の的（まと）の一つだ。</p>
<p><blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true"><p lang="ja" dir="ltr">ロシアとの国境付近でウクライナが生物兵器を開発、米国防総省が資金援助＝露国防省 <a href="https://t.co/EsSZmHYEZr">https://t.co/EsSZmHYEZr</a></p>&mdash; Sputnik 日本 (@sputnik_jp) <a href="https://twitter.com/sputnik_jp/status/1500670092668932098?ref_src=twsrc%5Etfw">March 7, 2022</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>「ロシアとの国境付近でウクライナが生物兵器を開発、米国防総省が資金援助＝露国防省」「露国防省 ウクライナはイルペン市で挑発用フェイク映像を撮影」「露連邦検察、ブチャにおけるロシア軍の行動に関するフェイクニュースで起訴へ」――。</p>

<div id="attachment_2252" style="width: 310px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2252" class="wp-image-2252" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-240x300.jpg" alt="" width="300" height="375" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-240x300.jpg 240w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-819x1024.jpg 819w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-768x960.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc.jpg 1200w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /><p id="caption-attachment-2252" class="wp-caption-text">ファクトチェックによってロシアの主張を検証する英BBCの記事</p></div>

<p>Twitter上にある「スプートニク日本語版」のアカウントは、ロシア流に言えば「ドンバス地方を開放する軍事作戦」の開始後、立て続けにこうしたニュースを配信し続けている。</p>
<p>そうした情報戦を仕掛けるロシア側に、ウクライナや同国を支援する西側諸国も対抗。欧米のマスメディアは事実を丹念に検証する「ファクトチェック」を重ね、フェイクではなく「ロシアの嘘」であることを示す証拠や証言を報じてきた。ロシアが喧伝する「ウクライナの生物兵器」に関しても、英BBCが丁寧に検証し、「証拠なし」と<a href="https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-60733307" target="_blank" rel="noopener">断じている</a>。</p>
<h2>国連決議反対国への支援、賛成？</h2>
<p>だが、ロシア側の情報発信は“弾数”が多い。日々情勢も動くなか、疑わしいニュースのすべてをファクトチェックしていくことは難しい。</p>
<p>加えて、情報戦の“武器”は多様化している。スプートニクは今年11月21日、こんな「アンケート」をTwitter上で実施した。</p>
<p>「#日本 政府は、ロシアの #ウクライナ における軍事作戦を非難する国連決議に反対した国々へ128億円の資金を供与することを決定した。この決定は、日本国内で食料品やエネルギー価格が上昇する中でなされた。これについて、皆さんはどうお考えですか？」</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="ja" dir="ltr">&#x1f4b0;<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%97%A5%E6%9C%AC?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#日本</a> 政府は、ロシアの <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#ウクライナ</a> における軍事作戦を非難する国連決議に反対した国々へ128億円の資金を供与することを決定した。この決定は、日本国内で食料品やエネルギー価格が上昇する中でなされた。これについて、皆さんはどうお考えですか？</p>

— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) <a href="https://twitter.com/sputnik_jp/status/1594630545798938624?ref_src=twsrc%5Etfw">November 21, 2022</a></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>今年度の政府開発援助（ODA）のうち、ロシアへの国連の非難決議や人権理事会の理事国資格停止の決議に反対したラオス、ベトナム、イランなど19カ国への無償資金供与が計128億円ある、というニュースを受けてのもの。結果は、「経済を何とかするのが先！国民に支援が必要」という回答が約70％の票を集め、最多となった。</p>
<p>事実上、「正しい、内政よりも外交が重要」と「経済を何とかするのが先！」の2択。「128億円の資金供与」自体は正しい情報だが、選択肢はスプートニクが“構成”したものだ。</p>
<p>こうした情報戦に加担するのは、スプートニクのような国営メディアだけではない。一般の日本人がツイートしたり、リツイート（RT）したりすることで、ロシア側の意に沿った情報が拡散することもある。</p>
<p>事態を複雑にしているのは、スプートニク含め、ロシア側の発信のすべてが誤っているわけではない、ということ。いったいどの情報が正しいのか、情報をどう受け止めるべきか。我々は混沌としたデジタルの世界で、ますます見極めることが難しくなっている。</p>
<h2>メディア・リテラシー教育理論の基礎</h2>
<p>これまで、具体的な事例をもとに、なぜ今、メディアリテラシーが必要とされているのか、そして、メディアリテラシーの基本原理であり、初歩とも言える「クリティカルシンキング」について、深掘りをしてきた。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="g2t7xz1XVC"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　&lt;span&gt;AIフェイク画像と謎の地下室の示唆&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/12/embed/#?secret=w45gMslOev#?secret=g2t7xz1XVC" data-secret="g2t7xz1XVC" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="2NU0Go3n0o"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　インターネットや技術革新の功罪</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　&lt;span&gt;インターネットや技術革新の功罪&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/embed/#?secret=xuxRIzTOnW#?secret=2NU0Go3n0o" data-secret="2NU0Go3n0o" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="VOT3UCyDeu"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「クリティカルシンキング」の本質　&lt;span&gt;誤情報に惑わされないための初歩&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/embed/#?secret=blLFayxwsn#?secret=VOT3UCyDeu" data-secret="VOT3UCyDeu" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>クリティカルシンキングとは、簡単に言えば「鵜呑みにせず、立ち止まり、多面的に考える」こと。ただし、立ち止まることはできたとしても、その先、どう多面的に考えれば良いのか、指針がないと難しい。</p>
<p>では、具体的にメディアやそのメッセージとどう向き合い、どうクリティカルシンキングを実践していけばよいのだろうか――。</p>
<p>これが、今回の本題となる。まず知っておきたいのが、メディアリテラシーの「コア・コンセプト」と「キー・クエスチョン」だ。</p>
<p>日本のメディアリテラシー研究の第一人者として知られる法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授は、こう話す。</p>
<p>「メディア・リテラシー・センター（Center for Media Literacy＝以下CML）による5つの『コア・コンセプト』と『キー・クエスチョン』は、メディアリテラシー教育理論の基礎として広く世界に知られ、幅広く共有されています」</p>
<p>CMLは1989年に設立されたメディアリテラシー教育の専門機関。北米を中心とした学校教師の研修トレーニングや実施プログラムの提供、世界各国へ向けたメディアリテラシー教育ガイド「<a href="http://www.medialit.org/sites/default/files/01a_mlkorientation_rev2_0.pdf" target="_blank" rel="noopener">Literacy for the 21st Century</a>」の発行・配布などを行っている。</p>
<p>教育ガイドの中核が、メディアを読み解く視点を5つに集約した「コア・コンセプト」と、教育現場で生徒にわかりやすく理解してもらうために用意した5つの「キー・クエスチョン」。対となる両者は、以下のように整理されている。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">米CMLが定義する5つの「コア・コンセプト」と「キー・クエスチョン」</div>
<div class="s_table"><table class="tb_media01 tb_media02">
<tbody>
<tr>
<td style="background-color: #f3f3f3;"> </td>
<th class="media-li">コア・コンセプト</th>
<th class="info-li">キー・クエスチョン</th>
</tr>
<tr>
<td class="num">#1</td>
<td class="media-li">すべてのメッセージは構成されています。</td>
<td class="info-li">誰がこのメッセージを作ったのでしょうか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#2</td>
<td class="media-li">メディアメッセージは独自の創造的な言語を使用して構築されます。</td>
<td class="info-li">関心を引くためにどのような創造的なテクニックが使用されていますか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#3</td>
<td class="media-li">同じメディアメッセージを人によって異なる方法で体験します。</td>
<td class="info-li">人によってこのメッセージの理解はどのように異なるのでしょうか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#4</td>
<td class="media-li">メディアには価値と視点が組み込まれています。</td>
<td class="info-li">このメッセージで表現されている、または排除されている価値観、ライフスタイル、視点は何ですか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#5</td>
<td class="media-li">ほとんどのメディアメッセージは利益や権力を得るために作られています。</td>
<td class="info-li">なぜ、このメッセージは送られたのでしょうか？</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：米CMLの「CML MediaLit Kit」</span></div>
</div>
<h2>「スプートニク」を読み解くと？</h2>
<p>坂本教授は、これらのコンセプトとクエスチョンについて、こう補足する。</p>
<p>「CMLの理論は、伝統的なメディアリテラシーの理論をまとめたもので、その考え方は英国から始まり、カナダに渡って8つになり、それが5つに整理されたという流れがある。今日、とりわけ米国のメディアリテラシー教育におけるクリティカルシンキングとは、まさにCMLの5つのキー・クエスチョンを問うこと、だと言っていい」</p>
<p>5つのキー・クエスチョンは、クリティカルシンキングを実践する具体的な指針として世界のメディアリテラシー教育の現場に浸透しているのだ。ならば実践してみよう。先のスプートニクのツイートを、5つのキー・クエスチョンに沿って読み解いてみたい。</p>
<p>まず＃1では、そのメッセージが誰かによって構成されたものであることを意識する。スプートニクはロシアの国営メディアであり、国、ひいてはプーチン大統領の意を汲んだものではないか、という視点が生まれる。</p>
<p>＃2では、少々わかりにくいが、人に魅力的に伝わるよう、あるいは、信頼性が高いと思ってもらえるような表現技術があることを意識する。通信社らしい硬く正しい日本語であり、周辺にはNHKなども報じる正しいニュースや、フィギュアスケート世界大会の成績速報なども並んでいるため、しっかりとした報道機関の印象も受ける。</p>
<p>＃３では、このツイートの評判を気にしてみる。133件のリツイート、174件のいいね！がある一方で、リプライの内容を見ると「なぜ @TwitterJPはこんなアカウント放置してるの？」「意味分からん。子どもでも分かる嘘つくのやめてもらっていいですか？」といった歯牙にもかけないコメントも多いことに気づく。</p>
<p>#４では、送り手の価値観や視点を考える。当然、ロシア至上主義で、プーチン大統領には逆らえないのだと推測される。</p>
<p>最後に＃5で、このメッセージが送られた背景を考える。情報戦の一環であり、日本の世論に対して影響を与えたい目的が透けて見える。</p>
<p>といった具合だ。ただし、5つのキー・クエスチョンを通じて、「送り手の意図」を深く読み解く必要はない、と坂本教授は釘を刺す。</p>
<h2>「さぎしかな」でチェック</h2>

<div id="attachment_2294" style="width: 260px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2294" class="wp-image-2294" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg" alt="" width="250" height="283" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg 265w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 250px) 100vw, 250px" /><p id="caption-attachment-2294" class="wp-caption-text">法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授</p></div>

<p>「メディアリテラシーが語られるとき『意図を読み解く』と言われがちですが、それは間違い。意図を読み解くことはかなり難しいうえ、意図によって構成されたメッセージだけに焦点を当てると、『無意識による差別』などの問題に気づくことができません」</p>
<p>「意図があろうがなかろうが、問題は生じる。例えば、ジェンダーの考え方や価値観、人種的な価値観に欠けたテレビCMなどがありますよね。でも、だいたいそういうのは、意図して欠けたものを制作しているのではなく、無意識にやっちゃっている。つまり、差別的なメッセージはほとんどの場合、意図されていないんです」</p>
<p>「意図的なメッセージ」にこだわると視野狭窄に陥り、重要なことに気づけなくなるという示唆である。ちなみに坂本教授は、日本の教育現場で活用しやすく、日本人が覚えやすいように、この5つのキー・クエスチョンをカスタマイズし、教育現場で活用している。</p>
<p>作者、技術、視聴者（読者）、価値観、なぜ。5つのキー・クエスチョンを象徴する日本語、それぞれの音読みの頭文字をつなげると、「<a href="https://jima.media/cms/wp-content/uploads/2020/01/sa-gi-si-ka-na-check.pdf" target="_blank" rel="noopener">さぎしかな</a>」となる。</p>
<p>これら5つの側面でメッセージを見つめ、調べ、自分なりに分析することが、クリティカルシンキングでメディアリテラシーを身につける具体的な手順である。</p>
<p>SNSなどのインターネットメディアも含め、あるいはマスメディアだけではなく個人のアカウントも含め、あらゆるメッセージを無批判に受け入れず、手放しでシェアせず、考える。さすれば、なにがフェイクニュースなのか混乱せず、ニセ・誤情報に惑わされるリスクも軽減するだろう。</p>
<p>今回は、メディアリテラシー教育における伝統的で基礎的な手法を押さえた。後編では、デジタル時代に対応した新手の手法なども含め、より実践的な活用法を深掘りする。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">後編</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="K48KtmKyAR"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　デジタル時代に即した新手法「SIFT」</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　&lt;span&gt;デジタル時代に即した新手法「SIFT」&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/embed/#?secret=p4pQluGZDh#?secret=K48KtmKyAR" data-secret="K48KtmKyAR" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/2189/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2115/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=02-%25e3%2580%258c%25e3%2582%25af%25e3%2583%25aa%25e3%2583%2586%25e3%2582%25a3%25e3%2582%25ab%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25ad%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b0%25e3%2580%258d%25e3%2581%25ae%25e6%259c%25ac%25e8%25b3%25aa-%25e8%25aa%25a4%25e6%2583%2585%25e5%25a0%25b1%25e3%2581%25ab%25e6%2583%2591</link>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 29 Nov 2022 13:55:50 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2115</guid>

					<description><![CDATA[<p>テーマ「メディアリテラシー」の2回目は、その中核を成す概念であり、メディアリテラシーを身につける初歩でもある「クリティカルシンキング（批判的思考）」について、本質や対訳のあり方も含め、深掘りしていきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>「TickTok」の約20％が誤解を招く</h2>

<div id="attachment_2127" style="width: 380px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2127" class="wp-image-2127" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-300x300.jpg" alt="" width="370" height="370" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-300x300.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-150x150.jpg 150w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-500x500.jpg 500w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok.jpg 740w" sizes="auto, (max-width: 370px) 100vw, 370px" /><p id="caption-attachment-2127" class="wp-caption-text">TikTokの信頼性に関する米NewsGuardのレポート</p></div>

<p>「新型コロナウイルス感染症」「ウクライナ侵攻」などを検索すると、上位に出てくる動画の19.5％に、誤情報または誤解を招く主張が含まれている――。</p>
<p>今年9月、信頼性を評価する米メディア監視組織「NewsGuard（ニュースガード）」は、「TikTok」に関する衝撃的なレポートを公開した。</p>
<p>TikTokは全世界の若者を虜にしているショート動画アプリ。米国の非営利調査機関が13～17歳の若者を対象とした<a href="https://www.pewresearch.org/internet/2022/08/10/teens-social-media-and-technology-2022/" target="_blank" rel="noopener">インターネット利用調査</a>をしたところ、TikTokを利用したことがあると回答したのは67％だった。1位の「YouTube（95％）」に次いで2番目に多く、3位の「Instagram（62％）」を超えている。日本でも、総務省の最新の<a href="https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000111.html" target="_blank" rel="noopener">調査</a>によると10歳代の62.4%が利用している人気アプリだ。</p>
<p>ニュースガードによる調査は、検索機能で上位に表示する動画の真偽を確かめたもの。話題性の高いキーワードを選び、それぞれ上位20位までの動画、計540本の内容をファクトチェックしていったところ、5本に1本に相当する105本に疑義があった。こうしたコンテンツは「重大な脅威である」とニュースガードは指摘。日本語のコンテンツも危うい。</p>

<div id="attachment_2132" style="width: 260px" class="wp-caption alignleft"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2132" class="wp-image-2132" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok2-197x300.jpg" alt="" width="250" height="380" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok2-197x300.jpg 197w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok2.jpg 500w" sizes="auto, (max-width: 250px) 100vw, 250px" /><p id="caption-attachment-2132" class="wp-caption-text">新型コロナワクチンに関する「TikTok」の動画</p></div>

<p>「新型コロナワクチン」とTikTokで検索すると日本語コンテンツの上位に「新型コロナワクチン打ちますか？」と題した動画が出てきた。2022年11月末の検索だ。</p>
<p>「昨年末、全国の医師、約7000人を対象に実施されたアンケートで、ワクチンを摂取したいと回答したのは何％でしょう？」「じつは、たったの35％。また、30％の医師は受けたくないと回答。その理由の圧倒的1位はワクチンの安全性がまだ確立していないから」……。</p>
<p>薬剤師がテンポ良く、こう畳み掛ける。「いいね！」の数は2638件。しかし、その薬剤師が根拠としている調査を確認すると、「早期にワクチンの接種を受けたい」と回答した医師が35％で、「分からない」が35％、「早期に接種を受けたくない」が30％だったことがわかる。TikTokの動画では「早期に」が抜けていた。</p>
<p>しかも、アンケート実施は2020年11〜12月とまだワクチン接種が始まる前だが、動画中の「昨年末」を「2021年末」と勘違いしてしまう視聴者もいるかもしれない。ニュースガードがこの動画を検証したとしたら、「誤解を招く」と判断する可能性は高い。</p>
<h2>警鐘を鳴らす総務省</h2>
<p>なぜ今、メディアリテラシーが必要なのか。前回は前後編にわたって、わかりやすく3つの事例から説明した。では、どうすればいいのか。そのカギを紐解く前に、補足としてマクロのデータを共有したい。TikTokの話はその一例だ。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="qvuz8yq0kn"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　&lt;span&gt;AIフェイク画像と謎の地下室の示唆&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/12/embed/#?secret=VnoyXcmdcQ#?secret=qvuz8yq0kn" data-secret="qvuz8yq0kn" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>「メディアへの信頼度」について、別の角度から見ていく。</p>
<p>日本人は世界に比べてメディアを信じやすい、というデータがある。世界数十カ国の大学や調査機関が各国国民の意識調査を定期的に実施している「<a href="https://www.worldvaluessurvey.org/wvs.jsp" target="_blank" rel="noopener">世界価値観調査</a>」。その最新の統計データ（2017〜2020年）によると、日本で新聞・雑誌を「非常に信頼」「やや信頼」している国民の割合は「69.3％」で、ベトナム、フィリピン、バングラデシュに続く4位。先進国のなかでは突出して高く、OECD加盟国では2位のポルトガル（50.4％）、3位の韓国（49.6％）との差が大きく開いている。</p>
<p>新たなメディアの不安。信じやすい国民性。これらがどれほど影響を与えたか不明だが、国民のメディアリテラシーについて、総務省も危機感を抱いていることは間違いない。</p>
<p>今年6月、総務省はメディアリテラシーに関する新たな報告書や教材を公表した。「<a href="https://www.soumu.go.jp/main_content/000820476.pdf" target="_blank" rel="noopener">メディア情報リテラシー向上施策の現状と課題等に関する調査結果報告</a>」では、諸外国における政策や取り組み、日本おける課題や解決策などが140ページ以上にわたりまとめられている。</p>
<p>このなかで最も重視されているのが「クリティカルシンキング（批判的思考）」だ。これが、今回の記事の「本題」である。</p>
<h2>中核となる「批判的思考」という言葉</h2>
<p>総務省の報告書はまず、言葉の定義から始まる。総務省は長らく「メディアリテラシー」という言葉を使ってきたが、この報告書から「メディア情報リテラシー」という言葉を使い始めた。これはもともと「国連教育科学文化機関（ユネスコ）」が使用する、より広義の言葉であり、新たなグローバルスタンダードに則ろうとする総務省の意思が垣間見える。</p>
<p>総務省の報告書から引用すると、ユネスコによる定義は以下のとおりだ。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">メディアリテラシーと情報リテラシー</div>
<div class="s_table"><table class="tb_media01">
<tbody>
<tr>
<th class="media-li" rowspan="2">メディア<br />
リテラシー</th>
<td class="media-li">あらゆるコミュニケーション手段を用いて、アクセス、分析、評価、創造、行動する能力<small>（出典：National Association for Media Literacy Education）</small></td>
</tr>
<tr>
<td>
<ul>
	<li>民主主義社会におけるメディアの役割と機能を理解する</li>
	<li>メディアがその機能を十分に発揮し得る条件を理解する</li>
	<li>メディア機能の観点からメディアコンテンツを批判的に評価する</li>
	<li>自己表現、異文化間対話、民主主義的参加のためにメディアに取り込む</li>
	<li>ユーザーコンテンツを創造するのに必要なスキル(ICTを含む)を身に着けて用いる<small>（以上出典：UNESCO）</small></li>
</ul>
</td>
</tr>
<tr>
<th class="info-li" rowspan="2">情報<br />
リテラシー</th>
<td class="info-li">情報の必要性を認識し、文化的・社会的文脈の中で情報を見つけ、評価し、応用し、創造する能力<small>（以上出典：UNESCO）</small></td>
</tr>
<tr>
<td>
<ul>
	<li>情報の必要性を明確化・区分化する</li>
	<li>情報の場所を特定し、アクセスする</li>
	<li>情報を批判的に評価する</li>
	<li>情報を組織する</li>
	<li>情報を倫理的に利用する</li>
	<li>情報を交流する</li>
	<li>情報の加工の為にICTを利用する<small>（以上出典：UNESCO）</small></li>
</ul>
</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：総務省。簡易翻訳はみずほリサーチ&amp;テクノロジーズによる</span></div>
</div>
<p>シンプルに言えば、メディアリテラシーとは「メディアからの情報を読み解く能力」、情報リテラシーとは「情報を扱う（収集・分析・評価・発信）能力」と言い換えることができ、これらを包含する能力がメディア情報リテラシーということになる。</p>
<p>ただし、かつては新聞やテレビなど「マスメディア」からの情報を読み解く能力だったメディアリテラシーの意味合いや定義は、インターネットやSNSの普及とともに拡大した。同時に、情報リテラシーも特別なものではなくなった今、両者の境界は曖昧になりつつある。</p>
<p>また、メディアリテラシーと情報リテラシーの類似性や区分については議論も多いため、本稿では深入りはしない。メディアリテラシーという言葉を広義に捉え、ユネスコの言うメディア情報リテラシーと同義として使っていく。</p>
<p>話が逸れたが、報告書冒頭の定義を見ると、メディアリテラシーも情報リテラシーも、その説明に「批判的に評価する」という文言がある。続く報告書にも、欧米各国の取り組みを紹介するなかで、「批判的に」「批判的思考」というキーワードが多数、出てくる。</p>
<p>「情報に批判的にアプローチ」「自信を持って、批判的に、責任を持ってデジタル技術を利用・活用する」「デジタルコンテンツの出所の信憑性と信頼性を批判的に評価する」「物事を批判的に理解する能力」「情報を批判的に検討し、評価するよう子供を支援」「批判的思考能力を深め、防御を強化する」……。</p>
<p>そして有識者のコメントとして、こうも書かれている。</p>
<p>「一般的には悪意を持っていないが非常に重大なデマが存在し、それらに対しては批判的思考（クリティカルシンキング）が大事だという点で、 EU やユネスコでは一致している」</p>
<p>学問として欧米で発達し、育まれてきたメディアリテラシーにおいて、「批判的に」あるいは「批判的思考」というキーワードは礎でもあり、中核とも言える概念なのだ。</p>
<p>実際に、メディアリテラシー研究の権威「全米メディアリテラシー教育学会（NAMLE）」も、メディアリテラシーを以下のように<a href="https://namle.net/resources/media-literacy-defined/" target="_blank" rel="noopener">定義</a>している。</p>
<blockquote>
<p>メディアリテラシーとは、あらゆるコミュニケーション手段を駆使して、アクセス・分析・評価・創造し、行動する能力。メディアリテラシーは従来のリテラシー（読み書きの能力）に基づき、新しい形式の読み書き能力を提供する。メディアリテラシーは人々に、<strong>クリティカル（批判的）</strong>な思考者、創造者、コミュニケーション巧者、積極的な市民になれる力を与える。</p>
</blockquote>
<h2>「クリティカルシンキング」の本質</h2>
<p>では、批判的に評価・分析する、批判的思考をする、というのはどういうことなのか。言葉の本質を考えていく。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="size-medium wp-image-2121 aligncenter" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756.jpg" alt="" width="740" height="389" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756.jpg 1440w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756-768x403.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<!-- 







<div class="wp-caption-text annot">画像：「jirsak」©123RF.COM</div>







　 -->
<p>批判的思考に関する著書も多い京都大学大学院教育学研究科長・教育学部長の楠見孝教授は、日本心理学会の機関誌『心理学ワールド』への<a href="https://www.psych.or.jp/wp-content/uploads/2017/10/61-5-8.pdf" target="_blank" rel="noopener">寄稿</a>で、こう指摘している。</p>
<blockquote>
<p>批判的思考は「相手を非難する思考」と誤解されることがある。そのため、相手を攻撃する否定的なイメージがもたれている。しかし、批判的思考において大切なことは、第1に、相手の発言に耳を傾け、証拠や論理、感情を的確に解釈すること、第2に、自分の考えに誤りや偏りがないかを振り返ることである。したがって、相手の発言に耳を傾けずに挙げ足を取ることは批判的な思考と正反対のことがらである。</p>
</blockquote>
<p>英語の「Critical」には確かに「批判的な」という意味があるが、クリティカルシンキングにおいては、「批評の」「慎重な判断を下す」というニュアンスに近い。字面から単に「批判する思考」と捉えるのは早計だ。</p>
<p>他方、デジタル大辞泉は、こうシンプルに説明している。</p>
<blockquote>
<p>物事や情報を無批判に受け入れるのではなく、多様な角度から検討し、論理的・客観的に理解すること。</p>
</blockquote>
<p>要するに「鵜呑みにせず、立ち止まって、多面的に考える」ということなのだ。補足すれば「無批判に受け入れず、多面的・論理的・客観的に批評する思考」という理解が正しい。</p>
<p>ではその理解のもと、さっそく実践してみよう。</p>
<p>じつはここまで、批判的思考という対訳を“あえて”使ってきた。しかし上記の説明を受け、なんとなく「批判的」という表現に違和感を覚える方もいらっしゃるだろう。この訳が正しいかどうかという議論があることは、インターネットを調べてみればすぐにわかる。</p>
<p>「アカデミアとジャーナリズムの専門家が執筆 理論と実践をカバーするメディアリテラシー入門決定版！」。という謳い文句を掲げる書籍『<a href="https://bookpub.jiji.com/book/b597275.html" target="_blank" rel="noopener">メディアリテラシー 吟味思考（クリティカルシンキング）を育む</a>』が2021年12月、時事通信社から発刊された。</p>
<p>「メディアリテラシー」「クリティカルシンキング」で検索すると、この書籍のプロモーション記事が多数、出てくる。そのひとつ、朝日新聞系列のウェブメディア「GLOBE＋」の<a href="https://globe.asahi.com/article/14544227" target="_blank" rel="noopener">記事</a>では、書籍の共同編著であるスマートニュースメディア研究所の山脇岳志氏が、興味深いことを綴っている。少々長めに引用する。</p>
<blockquote>
<p>複雑な世の中を生きていく上で必要な力の一つは「クリティカルシンキング」だ、という見方がある。この英語は、これまで「批判的思考」という言葉で訳されてきた。しかしこの訳語は妥当だといえるだろうか。（中略）</p>
<p>そもそも日本語として定着している訳語が、おかしいのではないか、と思うこともある。たとえば、アメリカ大統領が年に一度、連邦議会両院の議員に向けて行うState of Union Addressは、世界的にも大きな注目を集めるイベントだ。</p>
<p>これは「一般教書演説」と日本語に訳されているが、State of Unionにおける「State」は「状態」という意味で、直訳すれば「アメリカ合衆国の現状についての演説（address)」ということになる。「一般教書」という語感とはかなり違う。</p>
<p>さらにいえば、アメリカ合衆国（United States of America）における「State」のほうは「州」の意味なので、「合衆国」ではなく、「アメリカ合州国」とすべきところである。</p>
<p>しかし、筆者が「合州国」と記事に書いたとしても、確実にデスクや校閲担当の指摘を受け、修正された上で世の中に出る。もはや定着してしまった訳語は、なかなか変えられないのである。</p>
<p>メディアリテラシーの基本ともいえるクリティカルシンキング(critical thinking)も、訳され方がおかしくて、日本で誤解を受けている例なのではないだろうか。</p>
</blockquote>
<p>続きは<a href="https://globe.asahi.com/article/14544227" target="_blank" rel="noopener">引用元の記事</a>をご覧いただくとして、まさに、この視点こそがクリティカルシンキングそのものであり、わかりやすい実例と言える。</p>
<h2>みんなが、ではなく自分で考える</h2>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-medium wp-image-2177" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think.png" alt="" width="500" height="auto" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think.png 1000w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think-300x210.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think-768x538.png 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></p>
<p>つまり、くだんの書籍は、「批判的思考」という対訳に対してもクリティカルシンキングを実践し、「吟味思考」という対訳のほうがより実態を表現していると結論付け、そのようなサブタイトルを冠して発刊した。</p>
<p>ならば、もっと“吟味”してみよう。先に紹介した書籍の執筆陣の一人でもあるメディアリテラシー研究者、弘前大学教育学部の森本洋介准教授は、べつの著書『<a href="https://www.toshindo-pub.com/book/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%BC%E6%95%99%E8%82%B2%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%80%8C%E6%89%B9%E5%88%A4%E7%9A%84%E3%80%8D%E3%81%AA/" target="_blank" rel="noopener">メディアリテラシー教育における「批判的」な思考力の育成</a>』（東信堂）で、こう言及している。</p>
<blockquote>
<p>メディア・リテラシー教育における「批判」とは、学習者が、活字および電子メディアなどの具体的なメディア・テクストやテーマを対象として、そのテクストやテーマについて学習者自身の価値判断や評価を含めて多面的な視点から判断、評価するということであろう。</p>
</blockquote>
<p>ということは、「多面的思考」という対訳でもしっくりときそうだ。ただし、吟味思考、多面的思考、いずれの対訳も定着はしていない。いや、こうした「日本語を無理に当てはめよう」という発想自体、良くないのかもしれない。</p>
<p>考えてみれば、「マスメディア」を「大衆媒体」とは訳さないわけで、いまひとつ定着していない語句を無理に日本語にする必要もない。というわけで、本稿ではクリティカルシンキングを訳さず、これ以降、そのまま表現することにする。</p>
<p>ちなみに、クリティカルシンキングという言葉は、ビジネスの世界でもよく使われる。例えばグロービス経営大学院はクリティカルシンキングを、「これまでの経験や直感に頼らずに、客観的な視点で論理的に考え、その内容を相手に納得感のあるかたちで伝える力」と定義しており、必須のビジネススキルとして講義等で教えている。</p>
<p>同じ言葉でも文脈によって、使う立場によって、定義が異なる。これもメディアリテラシーを身につけるためには、押さえておきたいポイントだ。</p>
<p>マスメディアも総務省もみんながそう言っているから、辞書にそう書いてあるから、「批判的思考」という言葉を使おう――。</p>
<p>そう無批判に受け入れるのではなく、立ち止まり、多面的に情報を調べ、分析し、自分なりの考えを持つことが、クリティカルシンキングの本質と言える。「鵜呑みにせず考える」ことが、メディアリテラシーを身につける初歩なのだ。</p>
<p>このクリティカルシンキングは、欧米では重要な能力として認知されており、教育現場にも浸透している。だが日本の教育現場では、対訳の印象が悪いのか（対立を生むと誤解されているのか）、なかなか浸透していない。</p>
<p>学校の学習環境と教員の勤務環境を調べる「<a href="https://www.oecd.org/education/talis/" target="_blank" rel="noopener">TALIS</a>（Teaching and Learning International Survey、国際教員指導環境調査）」と呼ばれるOECDの国際調査がある。その2018年の報告書で、「児童生徒のクリティカルシンキングを促す」と回答した日本の小学校教員の割合は「22.8％」。中学校教員でも「24.5％」だった。</p>
<p>対して世界の平均は「82.2％」（調査対象の48カ国平均、中学校教員）。4年前の調査と若干古いデータだが、この4年間で著しくクリティカルシンキングが浸透したファクトもない。クリティカルシンキングをベースとしたメディアリテラシー教育が急務と言える。</p>
<p>では、どうクリティカルシンキングを実践していけばいいのか。<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">次回</a>、より具体的な実践編をお送りする。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="BvrhiNSbuB"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　5つの「キー・クエスチョン」で考える</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　&lt;span&gt;5つの「キー・クエスチョン」で考える&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/embed/#?secret=meRw10FxAZ#?secret=BvrhiNSbuB" data-secret="BvrhiNSbuB" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　インターネットや技術革新の功罪</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/1399/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=%25e3%2581%25aa%25e3%2581%259c%25e4%25bb%258a%25e3%2580%2581%25e3%2583%25a1%25e3%2583%2587%25e3%2582%25a3%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25aa%25e3%2583%2586%25e3%2583%25a9%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25bc%25e3%2581%258c%25e5%25bf%2585%25e8%25a6%2581%25e3%2581%25aa%25e3%2581%25ae%25e3%2581%258b%25e3%2580%2580ai%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a7</link>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 23 Oct 2022 15:00:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
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		<category><![CDATA[偽情報]]></category>
		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[誤報]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク・謎の地下室・イベルメクチン騒動の示唆</a>」からの続きです。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>
<h2>「イベルメクチン過剰摂取で病院逼迫」の連鎖</h2>
<p>最近、新型コロナウイルスにまつわる誤情報が米国を中心に思わぬかたちで連鎖した。</p>
<p>「イベルメクチン（抗寄生虫薬）が新型コロナに効く」という噂がSNSなどで広まり、米国では薬局などで簡単に入手できることから、一時、争奪戦となった。枯渇すると、牛などの家畜向けに販売されている動物用製剤まで求める感染者が急増した。昨夏のことだ。</p>
<p>ただし、この噂については米食品医薬品局（FDA）が昨年8月、「イベルメクチンが新型コロナに有効であるデータはない」「家畜用のイベルメクチンでセルフメディケーションを行った後、入院を含む治療を必要とした患者の複数の報告を受けている」「FDAは新型コロナの治療薬としてイベルメクチンを承認しておらず服用は危険」などと警鐘を鳴らしている。</p>

<div id="attachment_1330" style="width: 750px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-1330" class="wp-image-1330" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-300x291.jpg" alt="" width="740" height="717" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-300x291.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-1024x992.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-768x744.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-1330" class="wp-caption-text">イベルメクチンの服用について警鐘を鳴らす米FDAのウェブサイト</p></div>

<p>この時点でも問題だが、ここからさらなる混乱が生じた。きっかけは、米3大ネットワークであるNBC系列のオクラホマ州のローカルテレビ局が、昨年9月に流したニュースだ。</p>
<p>「オクラホマ州の地方の病院や救急車を満杯にするイベルメクチンの過剰摂取患者」という記事が、テレビニュースの動画とともに同局のウェブサイトで配信されると、瞬時にものすごい拡散力を持って全米、欧州などに伝わった。そこに、マスメディアも加担した。</p>
<p>ニュース専門局MSNBCの夜の人気ニュース番組「レイチェル・マドー・ショー」のキャスターであり、Twitterで1000万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーでもある、レイチェル・マドー氏が、オクラホマ州のローカルテレビ局発のニュースを引用してツイート。即座にリツイートと「いいね」は数千件に及び、爆発的な拡散につながった。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p dir="ltr" lang="en">&#8220;Patients overdosing on ivermectin backing up rural Oklahoma hospitals, ambulances&#8221;</p>
<p>&#8220;&#8216;The scariest one I’ve heard of and seen is people coming in with vision loss,&#8217; he said.&#8221;<a href="https://t.co/P909GtxBQZ">https://t.co/P909GtxBQZ</a></p>
<p>— Rachel Maddow MSNBC (@maddow) <a href="https://twitter.com/maddow/status/1433521336282976256?ref_src=twsrc%5Etfw">September 2, 2021</a></p>
</blockquote>
<p><script src="https://platform.twitter.com/widgets.js" async="" charset="utf-8"></script></p>
<p>これを機に、米国のニューズウィークやインサイダー、英国のガーディアンなど、影響力のあるメディアが次々と後追い記事を配信。さらに、欧州を中心とする各国メディアが伝言ゲームのようにオクラホマ州での出来事を報じていった。</p>
<p>しかし当のオクラホマ州ではいくつかの病院が、「イベルメクチン過剰摂取の患者で溢れている事実はない」とする声明を出し、最初のニュースで“ソース”となっていた医師自身も、別のテレビ局に「オクラホマの病院がイベルメクチン過剰摂取の患者で満杯とは話していない」と証言すると、一気に局面が変わった。</p>
<p>「ただでさえ、新型コロナの患者で逼迫している病院に、イベルメクチン過剰摂取の患者が負担となっている」という医師の証言を、オクラホマ州のローカル局は曲解し、報じてしまった。イベルメクチン過剰摂取の患者が存在することはするが、大量に病院に押し寄せ、逼迫を引き起こしているわけではない、ということが明らかになっていった。</p>
<p>これを「フェイクニュース」と呼ぶかどうかは議論が分かれるところだが、結果として誤報を配信した各社は、それぞれ記事を修正したり、削除したりする対応に追われた。</p>
<h2>計り知れないインターネットの効用</h2>
<p>「静岡豪雨のフェイク画像」「熊本人吉のミクヴェ説」「イベルメクチン過剰摂取」。これらの事例をもって、「だからマスメディアは、インターネットは信用ならない」などと論ずる気はない。</p>
<p>マスメディアは、インターネットやSNSが普及してもなお、あらゆる情報の発信源となり、ときに世間や政局を動かすような重大な事実を報じる役割を担っている。</p>
<p>インターネットやSNSの普及による弊害も確かにある。しかし、人々はかつては考えられないスピードで膨大な情報を得ることができるようになった。</p>
<p>ネットにおけるフェイクニュースは、拡散され話題になるほど、逆に「ファクトチェック」をしようという自浄作用も働き、ほぼ数日でフェイクだと見抜かれる。その意味で、誤情報とわかるスピードも飛躍的に高まっている。ネットやSNS普及の恩恵は計り知れない。</p>
<p>ただし、インターネットやSNSで流れる情報の中には、意図的なフェイクニュースや誤報に加えて、「偽情報とは言い切れないが、誤解を招くような情報」も多い。それは、権威や歴史のあるマスメディアからの発信だとしても、同じことが言える。</p>
<p>そして、そういった情報がいつ、自分に、あるいは自分の周囲にシャワーのように降り注いでくるか、わからない。</p>
<p>本当なのかどうなのか。大量の情報に、より簡単に、身近に、即座に触れられるようになったからこそ、真偽を見分けることがより困難な時代になっていると言える。見抜くのが困難な理由は、AI技術の進歩だけではない。</p>
<p>自分に降りかかる被害やリスクの観点から考えてみよう。見抜くのが困難な環境で、仮に騙されたからといって、それだけでは大した被害やリスクはない、と考える人もいるだろう。</p>
<p>しかし、インターネットやSNSといったメディアを通じて誰でも発信者になれる今、誤情報や偽情報、誤解を招くような情報をもとに、気軽に発信した結果、誰かを怒らせたり、傷つけたりしてしまうこともあり得る。軽い気持ちで行ったリツイートで自身の信用を失う、というリスクも孕んでいる。</p>
<p>だからこそ今、「メディアリテラシー」を身につけることが現代人の必須教養として求められているのである。</p>
<h2>「メディアリテラシー」とは</h2>
<p>メディアリテラシーとはなにか。リテラシーとは「読み書きの能力」。メディアとは、古くはマスメディアのことを指していた時代もあるが、現代においてはインターネットやSNSも含めてメディアと捉えることが多い。</p>
<p>受け手である自分も発信者になり得る時代におけるメディアリテラシーとは、一言で表すと「インターネットを含めたメディアを主体的に読み解き、活用する能力」のことを意味する。</p>
<p>さまざまな定義が存在するが、概ね、読み解く、活用する、コミュニケーションする、の3点を構成要素とする説明が多い。例えば、総務省は「<a href="https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/hoso/kyouzai.html" target="_blank" rel="noopener">次の3つを構成要素とする、複合的な能力のこと</a>」とし、</p>
<ul>
	<li>メディアを主体的に読み解く能力</li>
	<li>メディアにアクセスし、活用する能力</li>
	<li>メディアを通じコミュニケーションする能力。特に、情報の読み手との相互作用的（インタラクティブ） コミュニケーション能力</li>
</ul>
<p>を挙げている。同様の定義を、NHKも教育コンテンツを配信する「<a href="https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005311049_00000" rel="noopener" target="_blank">NHK for School</a>」で紹介している。</p>
<div class="cardlink">
    <a href="https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005311049_00000">
      <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/ph_taki01.jpg">
      </div>
    </a>
    <div class="cardlink_content">
      <div class="cardlink_title">
        <a href="https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005311049_00000" target="_blank"></a>
      </div>
      <div class="cardlink_excerpt"><span></span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
  </div>

<p>つまり、うまくメディアの情報を読み解き、うまく活用し、うまくコミュニケーションするための能力、というわけだ。ただし、それ以上の細かい定義はさまざまであり、時代や立場によっても、メディアリテラシーの捉え方や重視する点は異なることに留意したい。</p>
<p>では、どうすれば“うまく”振る舞うことができるのか。キーワードは「クリティカルシンキング」。日本語での定訳は「批判的思考」だ。<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">次回</a>以降、この批判的思考を軸に、どうすればいいのか、具体的に考えていきたい。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="ArigObvIWk"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「クリティカルシンキング」の本質　&lt;span&gt;誤情報に惑わされないための初歩&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/embed/#?secret=FwoQuaPEEM#?secret=ArigObvIWk" data-secret="ArigObvIWk" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 23 Oct 2022 15:00:03 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>Think都城では、地域を深堀りするテーマのほかに、「メディアリテラシー」も一つのテーマとして取り上げます。初回は、メディアリテラシーの詳しい内容に入る前の導入編。3つの事例を通して、メディアリテラシーが必要とされている理由を理解していきます。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>静岡の豪雨被害に乗じた「AIフェイク画像」</h2>
<p>「ドローンで撮影された静岡県の水害。マジで悲惨すぎる&#8230;」。</p>
<p><span style="font-size: 18px;"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-1329 size-medium alignright" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-300x289.jpg" alt="" width="300" height="289" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-300x289.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-1024x985.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-768x739.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></span></p>
<p>2022年9月、台風15号の影響で静岡県に記録的な豪雨災害が発生。その事実を悪用するかのような「フェイク画像」が出回り、騒動となったことは記憶に新しい。</p>
<p>このフェイク画像は、またたく間に3000件以上もリツイートされ、5000件以上の「いいね」がつき、驚きや同情とともにインターネット上を駆け巡った。</p>
<p>一方で、ネット上では「画像をよく見るとおかしい」「フェイク画像では？」との指摘も広がり、同日午後4時頃、同一アカウントは画像生成AI（人工知能）「Stable Diffusion」で作成したフェイク画像であることを認め、謝罪と経緯説明を投稿した。</p>
<p>曰く、これまでもAIによるフェイク画像は何度も投稿してきた。こんなに騒動になるとは思っていなかった。被害を受けている静岡の方々に申し訳ないことをしたと反省している。そう綴った後に、こうも付け加えた。</p>
<p>「ろくに確かめもせず、パッと見て信じ込んじゃってね。お前らの常識とネットリテラシーの無さが露呈しましたね！ｗｗｗ」「元の投稿は消しません。このようなフェイクがあることや、この投稿が偽情報であることを明示するためです」</p>
<p>悪意をもって意図的に人を騙そうとする誤情報やデマ、いわゆるフェイクニュースがインターネットやSNSにはびこっていることは、もはや周知の事実だろう。だが、タイミング次第では、あたかも本当の情報のように拡散してしまうことがある。静岡豪雨のAIフェイク画像は、その典型例と言える。</p>
<p>AI技術は日々進歩しており、誰でも簡単に利用できるようになってきた昨今、このように画像や映像が絡んだフェイクニュースは、ますます見抜くのが困難になってきている。</p>
<h2>熊本県人吉市「ナゾの地下室」で論争</h2>
<p>もうひとつの事例を紹介したい。</p>
<p>今年6月、ある大手全国紙が九州版で「江戸期『ナゾの地下室』はユダヤ教の沐浴施設？」と題し、熊本県人吉市の人吉城跡敷地内にある「謎の地下室」についての記事を掲載した。ユダヤ教研究の権威とされる日本人学者が同市の松岡隼人市長に「ユダヤ教の身を清める沐浴施設（ミクヴェ）と類似しているとの仮説を伝えていた」という記事だ。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p dir="ltr" lang="ja">地元の郷土史家が “ユダヤ教の沐浴施設ミクヴェ” と主張しているらしい熊本県人吉市にある「謎の地下室」。そういえば私も見たことあったわ。この遺構の上に人吉城歴史館（豪雨災害後、休館中）が建てられていて、のぞき見できた。 <a href="https://t.co/8xkCbcvus5">pic.twitter.com/8xkCbcvus5</a></p>
<p>— タケ (@take_all_a) <a href="https://twitter.com/take_all_a/status/1575361548650180609?ref_src=twsrc%5Etfw">September 29, 2022</a></p>
</blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>同新聞は9月にも続報記事を掲載した。「郷土史家らがこれまで得てきた情報によると、『大きさや構造から人吉城跡の地下遺構はミクヴェといっていい』という」と報じ、「謎の遺構が有名になれば、研究者や観光客が増えて地域が盛り上がる」といった郷土史家の期待が込められたコメントも添えられた。</p>
<p>このロマンあふれる記事がインターネットで話題となった。「隠れキリシタンならぬ隠れユダヤ教徒が極東の地でこっそり沐浴していたということか。いろいろと感慨深い」――。</p>
<p>そう、驚きをもってコメントするユーザーがいる一方、「いろんな可能性がある所で一つの可能性だけを前に推し進めたら良くないんじゃないかな」「観光地化するにはそれくらいぶっ飛んだこと言わないといけないんやろなぁ」といった冷静な意見も噴出した。</p>
<h2>シンポジウムに参加した准教授の懸念</h2>
<p>この記事は、先に紹介したフェイクニュースとは明らかに異なる。虚偽の事実を流しているわけでもなければ、悪意もない。ユダヤ教徒のミクヴェであるという「可能性」についての示唆にとどめており、断定もしていない。</p>
<p>6月の記事では、「実証出来る証拠がないため、現時点では想像の域を出ないという、研究者としての冷静な見解も述べられた」「想像力をかき立てられるが、言い換えれば結論づけることがむずかしいものになっている」といった松岡市長の議会答弁も紹介している。</p>
<p>ただし、記事のタイトルや流れが、「観光地化したい郷土史家側の思いや意見」に寄って作られていることは事実。記事の作り方に異を唱える読者が多数存在した一方で、そうした読者のように自ら調べたり、立ち止まって考えることをせず、素直に「江戸時代に隠れユダヤ教徒がいたんだ」と思い込んでしまった読者も多数、いたはずだ。</p>
<p>では、真偽はどうなのか。どの程度の確度があるのだろうか。</p>
<p>9月の続報記事では、郷土史家や学者を招き、遺構の謎に迫るシンポジウムが開かれる旨も紹介していたが、そのシンポジウムに参加した東京大学の准教授は自身のブログで、シンポジウムの所感をこう述べていた。</p>
<p>「結果としてはかなりモヤモヤが残る感じ」「会場でアウェー感満喫。私に期待された役割は、現実的な実証ではなく、『これはまさしくミクヴェでしょう』『そしてアルメイダが伝えたのです。きっと』と言って差し上げることだったみたいです」</p>
<p>「ともかく、私自身は『真正ユダヤ教徒のためのミクヴェの可能性は低い』という結論です」「新聞社が２社ほど来てましたが、『長崎で日本人はユダヤ教徒に出会っていた』だけが切り取られないことを切に所望します。一応ここに書いておくのは、そうなる可能性がままあるためです」（原文から抜粋）……。</p>
<h2>“切り取る”マスメディアの性</h2>
<p>この准教授のコメントは、非常に示唆に富んでいる。なぜなら、マスメディアの仕事の多くは、“切り取る”ことだからである。</p>
<p>筆者は、記者として雑誌社、新聞社の仕事に20年携わったことがある。その経験からして、准教授のコメントは耳が痛い。</p>
<p>マスメディアの報道に携わる誰もが、「公正・公平」に記事や番組を作ることを求められ、遵守していることになっている。だが、メディア企業であっても一般企業と同様にアクセス数や視聴率といった「結果」を求められる。記事や番組が「より多くの読者や視聴者に届いてほしい」「話題になってほしい」と思うのは当然だ。</p>
<p>加えて、コンテンツを作るうえで、すべての意見や説を取り上げたり、両論併記を永遠に続けるわけにはいかない。それでは魅力的とは程遠い結果になる。そもそも言論機関における言論者として、あるいは表現者として、意見を持つことは大切なことであり、客観的な証拠や論証をもとに自説を展開することも多い。</p>
<p>しかし、そのためには数多ある情報のなかから「取捨選択」を行わなければならない。</p>
<p>魅力的なコンテンツにするために、あるいは、自説を展開するために“切り取り”がなされる。論を二分する話題があった場合、どちらか一方の論に寄る（あるいは依る）こともあり得るわけだ。</p>
<p>ということを踏まえたうえで、我々はメディアの情報に触れるべきである。</p>
<p>こうした、マスメディアの仕事の背景は、学校では教わらない。社会人になっても、記者の仕事の背景に思いを馳せる人は少ないだろう。ちなみに、本稿で取り上げている事例についても、取捨選択の結果であることを記しておく。</p>
<p>くだんの記事の話に戻ると、数々の文献やファクトを調査した結果、筆者は「ナゾの地下室はなんだかわからない」が正解だと考えている。</p>
<p>「ミクヴェである可能性」は排除できないが、高くもない。城跡の地下に井戸があるのは珍しいことではなく、構造物としてミクヴェに似た単なる井戸のあと、という帰結もまた、否定できない。現時点ではなんだかわからない、のである。</p>
<p>ただ、それでは面白くないうえ、取材対象の地域活性に貢献したいというバイアスも制作過程で働いたのだろう。結果として「ミクヴェ説」に寄ったコンテンツが流れ、そこに異を唱える人たちが反応することとなった。</p>
<p>他方で、確認不足などのミスが重なり、マスメディアが意図しない「誤報」を流してしまうこともある。マスメディア同士が誤報のバトンを、次々と渡してしまうこともある。</p>
<p>海の向こうも例外ではない。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">後編</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="yhDmUm45CZ"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　インターネットや技術革新の功罪</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　&lt;span&gt;インターネットや技術革新の功罪&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/embed/#?secret=sb6b7I89F4#?secret=yhDmUm45CZ" data-secret="yhDmUm45CZ" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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