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	<title>誤情報 - Think都城</title>
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	<description>深く多面的に、考える。</description>
	<lastBuildDate>Wed, 04 Mar 2026 13:06:47 +0000</lastBuildDate>
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	<title>誤情報 - Think都城</title>
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	<item>
		<title>デジタル民主主義の光と影 JICA「ホームタウン」撤回の示唆</title>
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		<dc:creator><![CDATA[Think都城]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 23 Dec 2025 03:00:16 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[JICA]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[誤報]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=12804</guid>

					<description><![CDATA[<ul>
<li>SNSを活用する市民の声が政治や行政を動かす時代は民主主義の理想。</li>
<li>だが不十分な情報や誤解の上に築かれる世論は不安と疲弊をもたらす。</li>
<li>「JICAアフリカ・ホームタウン構想」の撤回が投げかけたものとは。</li>
</ul>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12804/">デジタル民主主義の光と影 <span>JICA「ホームタウン」撤回の示唆</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-fancy su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/11111/" target="_blank">「闇バイト」の怖さと対策 <span>【特別編】SNSに潜む新たなリスク①</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/11374/" target="_blank">「SNS型投資・ロマンス詐欺」の脅威 <span>【特別編】SNSに潜む新たなリスク②</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/11432/" target="_blank">「誹謗中傷」に立ち向かう「情プラ法」 <span>【特別編】SNSに潜む新たなリスク③</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/11875/" target="_blank">「7月5日に日本で大災害」の誤解 <span> “デマ”に惑わされる子どもに注意</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12804/" target="_blank">デジタル民主主義の光と影 <span>JICA「ホームタウン」撤回の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/13251/" target="_blank">デマ拡散に立ち向かう「対話型広報」 <span>“誤情報”時代の「信頼」設計(1)</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/13317/" target="_blank">「デジタル民主主義」バルセロナの挑戦 <span>“誤情報”時代の「信頼」設計(2)</span></a></li></ul></div></div>
<h2>「JICAアフリカ・ホームタウン構想」へ反旗</h2>
<p>「先人たちが守ってきた日本を、売り渡さないでくれー！」「そうだー！」「それができないなら、JICAを解体しろー！」「解体！解体！解体！」……。</p>
<blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560">
<p lang="ja" dir="ltr">JICA本部（東京都千代田区）前で抗議デモ「アフリカホームタウン認定撤回を」「国民はアフリカへの融資望まず」<a href="https://t.co/LGSQmbZlLR">https://t.co/LGSQmbZlLR</a></p>

— もえるあじあ ･∀･ (@moeruasia01) <a href="https://twitter.com/moeruasia01/status/1961315183894131120?ref_src=twsrc%5Etfw">August 29, 2025</a></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>2025（令和7）年8月28日夕方、東京・千代田区の国際協力機構（JICA）本部前。100人ほどが建物に向かってシュプレヒコールをあげた。JICAの事業によってアフリカから大量の移民が来るなどの情報がSNSで拡散。反対するデモへの参加呼びかけも広がり、学生や社会人などさまざまなひとが参集し、翌日も同じ場所でデモが行われた。</p>
<p>SNSが政治や行政への“市民参加”を活性化させている。きっかけは、「JICAアフリカ・ホームタウン構想」の発表だった。</p>
<p>横浜市で8月20～22日、第９回「<a href="https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ticad9/index.html" target="_blank" rel="noopener">アフリカ開発会議（TICAD）</a>」が開催。JICAは国内4市をアフリカ諸国の「ホームタウン」に認定するとした。アフリカとの交流実績があった山形県長井市、新潟県三条市、千葉県木更津市、愛媛県今治市に認定状を交付し、さらなる交流を促す目的だった。</p>

<div id="attachment_12806" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img fetchpriority="high" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-12806" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD01.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-12806" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD01.jpg 1480w, https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD01-768x432.jpg 768w" sizes="(max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-12806" class="wp-caption-text">第９回「アフリカ開発会議（TICAD）」に臨んだ首脳陣<span>（<a href="https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ticad9/index.html" target="_blank" rel="noopener">首相官邸ホームページ</a>より）</span></p></div>

<p>発表からほどなく、この構想によってアフリカから大量の移民や移住がこれら認定4市に押し寄せるといった情報がSNSで拡散し、炎上。抗議のメールや電話がそれぞれの自治体に殺到した。</p>
<p><a href="https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2129946" target="_blank" rel="noopener">TBS系列の報道</a>によると、4市の一つ、ガーナのホームタウンに認定された三条市の役所には、認定から8月26日までの期間だけで「メールやホームページを通じたお問い合わせで約4000件、電話で約350件」の意見や問い合わせがあった。ほとんどが「移住や移民の促進は許せない」という内容だったという。</p>
<p>市役所の代表電話は、ほぼ一日中鳴りっぱなしとなり、同市ではGoogleマップ上でのいたずら行為もあった。市内の施設名が「ガーナ市役所」「三条ガーナ市民球場」などに書き換えられる被害も確認されている。</p>
<p>長井市や今治市でも同様の抗議や意見が相次ぎ、「問い合わせの大半は“長井がタンザニアの一部になるのか”といった内容だった」（NHK）、「外国人が押し寄せるのではといった不安の声が寄せられた」（愛媛新聞）という報道が相次いだ。</p>
<h2>「誤解」にもとづいた意見や抗議</h2>
<p>だが、結論から言えば、JICA自体はホームタウン構想で「アフリカからの移民や移住を促す」「特別なビザを発給する」などとは発信していない。</p>
<p>本来の目的は国際交流。JICAの国際協力では「JOCAモデル」「草の根技術協力」など、自治体と海外の地域が結びつくモデルが長年、継続している。近年アフリカ支援において、「地域レベルの結びつき」があると持続性が高いという国際協力の潮流もあり、ホームタウン構想は相互にメリットのある地域間交流を後押しする狙いがあった。</p>
<p>例えば三条市にとっては「人材育成や地域の活性化」、ガーナにとっては「食糧問題の解決につなげること」を狙いとしていた。</p>
<p>ところがSNSでは「日本が売り渡される」「移民で埋め尽くされる」といった誤解や憶測が飛び交い、炎上状態に。誤解にもとづいた意見や抗議は約1カ月にわたって続いた。</p>
<p>ホームタウン構想発表からの約1カ月間、各自治体の公表や報道ベースで把握できる範囲だけでも、認定4市（今治・木更津・三条・長井）に寄せられた電話やメールは数万件規模に達したと見られる。</p>
<p>こうした事態が続いたことから9月25日、JICAの田中明彦理事長は記者会見を開き、ホームタウン構想の撤回を表明。こう述べた。</p>
<div class="iframe_wrap">
<p><iframe title="【ノーカット】JICA ホームタウン事業の撤回発表" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/auoWL4AXFkg?start=166&#038;feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
</div>
<p>「国外での誤った報道などをきっかけに、誤解に基づく反応が広がり、また、ホームタウンという名称に加えて、JICAが自治体をホームタウンとして認定するという、この構想のあり方そのものについて、国内でさらに誤解と混乱を招きました。その結果、4つの自治体に過大な負担が生ずる結果となってしまった」</p>
<h2>誤情報の発端と「誤報」</h2>
<p>誤情報が自治体へ与える影響を考慮した結果の苦渋の決断。異例の事態を受け、一部報道では、こうした総括も見られた。「誤情報の拡散が意義ある政策を頓挫させた」――。</p>
<p>しかし、SNSでの誤情報の拡散や炎上だけに頓挫の要因を求めるのはいささか短絡的だ。</p>
<p>殺到した意見や抗議について、JICAの田中理事長は「日本は民主主義国でございますから、さまざまな意見を持つひとがいるんだなというふうに私は思いました」としつつ、「私どもが誤った見解に屈したということではない」とも釘を差していた。</p>
<p>そして、誤解を招く要因は確かにあった。</p>
<p>炎上のきっかけはナイジェリア政府による誤情報の発表と、それを受けて作られた海外メディアによる報道だ。</p>
<p>JICAの田中理事長が記者会見で「具体的な内容については、今後決定されるということになっておりました」と語ったように、当初の発表は理念や目的にとどめており、XなどのSNSでも発表内容自体はさほど話題になっていなかった。</p>
<p>ところが22日、ナイジェリア政府が「日本政府が、木更津に移住して生活と就労を望むナイジェリアの若者に向けた特別なビザ（査証）を用意する」との誤情報を公式ホームページなどに掲載した。メディアリテラシーは政府や行政にも求められるスキルなのだが、十分なファクトチェックをせず、「思い」を載せてしまったのだろう。</p>
<div class="iframe_wrap">
<p><iframe title="アフリカの「ホームタウン」認定で誤情報拡散　4自治体に苦情殺到　千葉・木更津市には1000以上の問い合わせ｜TBS NEWS DIG" width="500" height="281" src="https://www.youtube.com/embed/IjFtCH4O40E?start=16&#038;feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen></iframe></p>
</div>
<p>これを機に、事態は急変した。23日未明には、「グローバルを知った愛國者」を名乗るユーザーが「なぜ、日本がアフリカ諸国のホームタウンにならないといけないのか」などとXに投稿。インプレッション数は16万件を超え、まとめサイトなども手伝って「日本が移民を受け入れる」「アフリカ諸国の第2の故郷に」といった論調が広がった。</p>
<p>誤解を招く報道をした海外メディアもあった。</p>
<p>タンザニアのニュースサイト「The Tanzania Times」はJICAの発表に先立つ8月18日、「日本が長井市をタンザニアに“寄贈”」と題した記事を配信。次いで英BBC傘下のアフリカ向けニュースサイト「BBCピジン」は8月23日、<a href="https://www.bbc.com/pidgin/articles/cgm2p4d8m9mo">「JICA、木更津市をナイジェリア人の故郷に指定」と題した記事</a>を配信している。</p>
<p>ナイジェリア政府の発表や言及を引用するかたちで、「日本政府は、高度なスキル、革新性、才能を持ち、木更津市に居住・就労したいナイジェリアの若者向けに“特別なビザ”を創設する予定」と伝えた。</p>

<div id="attachment_12825" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.bbc.com/pidgin/articles/cgm2p4d8m9mo" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-12825" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD03.jpg" alt="" width="600" height="400" class="wp-image-12825" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD03.jpg 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD03-768x512.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></a><p id="caption-attachment-12825" class="wp-caption-text">BBCは傘下のニュースサイトで「日本がナイジェリアの若者向けに新たなビザを発給する」と報じ、その後、記事内容を修正した<span>（「<a href="https://www.bbc.com/pidgin/articles/cgm2p4d8m9mo" target="_blank" rel="noopener">BBCピジン</a>」より）</span></p></div>

<p>付け加えると、今回のプロジェクト名称にある「ホームタウン」という言葉が誤解を増長されたという指摘もある。</p>
<p>英語圏ではダイレクトに「故郷・ふるさと」という意味合いを持ち、日本語圏でも「住む場所」「帰属先」という情緒を帯びた言葉として使われている。JICAが想定したのは交流の象徴的な名称だったが、制度の中身が固まる前に強い言葉だけが先行した。JICAの田中理事長も前述のコメントで、名称自体に問題があった可能性を示唆している。</p>
<p>SNSではこれらの要素が重なって、騒動が拡大した。</p>
<h2>不安心理とSNSの相乗効果</h2>
<p>JICAや日本政府の申し入れを受け、ナイジェリア政府やニュースサイトなどは情報を修正するも、SNSの論調は冷水を浴びせられるどころか、火に油を注ぐ格好に。詳細は次回記事に譲るが、誤情報・誤報にもとづく誤解は止まず、9月25日の「撤回」に至るのである。</p>
<p>怒りなのか、正義感からか。いずれにせよ市民の圧力は結果としてホームタウン構想を撤回へと導いた。</p>
<p>しかし、繰り返しになるが、SNSでの意見や抗議の大半は誤解。それを解く情報や機会もあったはずなのだが、騒動が広がったのには理由がある。</p>
<p>まず、今回の拡散の背景には、不安を感じやすいテーマであったことがある。</p>
<p>心理学では自分が信じる考えや仮説に合致する情報ばかりを集め、それに反する（都合の悪い）情報を無視または軽視してしまう認知の偏り（心理傾向）を「確証バイアス」と呼んでいる。この「心のクセ」は、不安な状況下で強まるとされている。</p>

<div id="attachment_12833" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.web.nhk/tv/an/gendai/pl/series-tep-R7Y6NGLJ6G/ep/XM1Q6VWJQ3" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-12833" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/XM1Q6VWJQ3-eyecatch_c704a93c3cab6002509e200b1e5dcbf2.jpg" alt="" width="600" height="338" class="wp-image-12833" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/XM1Q6VWJQ3-eyecatch_c704a93c3cab6002509e200b1e5dcbf2.jpg 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/XM1Q6VWJQ3-eyecatch_c704a93c3cab6002509e200b1e5dcbf2-768x432.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></a><p id="caption-attachment-12833" class="wp-caption-text">JICAによる撤退後、NHKは番組「クローズアップ現代」で外国人不安について特集した<span>（NHK クローズアップ現代「<a href="https://www.web.nhk/tv/an/gendai/pl/series-tep-R7Y6NGLJ6G/ep/XM1Q6VWJQ3" target="_blank" rel="noopener">広がる“外国人不安” その陰で何が&#8230;</a>」より）</span></p></div>

<p>今回で言えば、「市民生活を脅かされる」という認識が、地域アイデンティティにもとづく“不安”感情を刺激した。特に、「外国人×治安×生活環境」というフレームは、多くのひとの不安を誘いやすい“定番のナラティブ（ストーリー）”。日本のSNSでは過去に何度も炎上の引き金となっている。強い不安に駆られ、対処しようと考えたひとがSNSで情報を集めた結果、より不安が強まっていったと考えられる。</p>
<p>ここに、ナイジェリア政府の発表、複数の海外メディアでの報道といった信ぴょう性を増す条件が重なったため、より不安は増大した。</p>
<p>また、使命感に駆られ行動に移すのが人間の特性。今回は、自治やコミュニティを守るといった使命感や正義感に駆り立てられたひとも多かったのだろう。「ナイジェリア政府の声明が本当であったなら」と考えると、彼らの行動には一定の合理性があったとも言える。</p>
<p>こうした心理や行動を、SNSの特性やアルゴリズムが増幅させた。</p>
<p>SNSでは、ある程度の「匿名性」が守られていることから、反射的に声をあげやすい。加えて、SNSでは怒りや不安など負の感情を刺激する投稿や情報は、「いいね！」よりも高速に拡散する。自分と同じ意見が見えやすい「エコーチェンバー」の特性も手伝って、過激な意見ほどタイムラインで上位にあがる傾向にあるのだ。</p>

<div id="attachment_12828" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-12828" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD04.jpg" alt="" width="600" height="336" class="wp-image-12828" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD04.jpg 1200w, https://think-miyakonojo.jp/images/2025/12/Media15_TICAD04-768x430.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /><p id="caption-attachment-12828" class="wp-caption-text">「エコーチェンバー」は自分と似た意見や思想が増幅・強化されてしまう現象</p></div>

<p>これらの構造が重なった結果、今回の騒動が大きく膨らんでいったと考えられる。</p>
<h2>今回の騒動で失ったもの</h2>
<p>一連の騒動で、4自治体は国際協力の新たな機会を逸失したとも言える。前述のように、互いの地域にメリットがある相互交流が本来の狙いであり、そのメリットを認定4市が享受できなくなる「デメリット」については、SNSで議論が広がらなかった。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="ja" dir="ltr">【三条市が認定されました！】<br />
横浜での「JICAアフリカ・ホームタウンサミット」で、市長が登壇&#x1f30d;&#x1fab7;<br />
このたび三条市は、JICAから「ガーナのホームタウン」に認定されました。<br />
<br />
パネルディスカッションでは、ガーナと三条市の交流ビジョンを共有し、地域と国際協力の可能性を語りました&#x2728;&#x2728;<a href="https://twitter.com/hashtag/%E4%B8%89%E6%9D%A1%E5%B8%82?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#三条市</a>… <a href="https://t.co/W1Ycv4zLLd">pic.twitter.com/W1Ycv4zLLd</a></p>

— 三条市役所 (@sanjo_city) <a href="https://twitter.com/sanjo_city/status/1958408730946506934?ref_src=twsrc%5Etfw">August 21, 2025</a></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>「SNSでの声の大きさ」が、すなわち「世論の重さ」と勘違いされる危険性も高まったのではないだろうか。反発していた一部のユーザーはJICAの撤回表明後、自分たち多数の市民の声が届いた結果とも受け取れる言及もしていた。</p>
<p>さらに言えば、今回は民主主義の疲弊も招いた。意見表明は民主主義の一形態だが、誤情報は意思決定の破壊者にもなり得る。</p>
<p>過度な働きかけは、行政の業務負荷を増やし、市民のためになる本来の通常業務に支障を来しかねない。行政リソースの浪費を生んだとも言える。実際に、抗議が殺到した自治体の職員は対応に追われた。</p>
<p>誤解のもととなる誤情報や誤報が訂正・修正されてもなお、電話やメールが押し寄せた。</p>
<p>ナイジェリアのホームタウンに認定されていた木更津市では、9月22日までに約9000件の電話と4000通超のメールが届き、職員は「通常業務もままならない状況だった」と<a href="https://kisacon.com/report/351683/" target="_blank" rel="noopener">地元紙の取材</a>に語った。</p>
<p>「声を上げる市民」が悪い訳ではない。政治や行政への関心や参画意識は非常に大切なことだ。市民が行政を監視し、声を上げることは民主主義の基本であり、その意味では、「SNSの普及や発展によって、民主主義の理想に近づいている」とも言える。</p>
<p>だが、その起点となる「情報」が誤っていると、民主主義が疲弊するという側面も意識したい。</p>
<p>本来、政府の公式アナウンスが誤っているということはあってはならないこと。しかし、今回は、そういった誤った情報が実際にアフリカ政府の公式情報として流れてしまった。</p>
<p>メディアリテラシーの核は、情報を無批判に受け入れるのではなく、立ち止まり、多面的に情報を調べ、分析し、自分なりの考えを持つこと。この連載を通じて、「鵜呑みにせず考える」ことが肝要であると記してきた。</p>
<p>情報の発信源が、政府であっても著名メディアであっても同じこと。その教訓を、今回の騒動は与えてくれたと言える。</p>
<p>そして、独立行政法人であるJICAの情報発信や広報のあり方についても、改めて考える余地があるだろう。では、デジタル時代の市民参加は、どこへ向かうべきなのか。次回、「対話型広報」という新たなトレンドを追う。</p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12804/">デジタル民主主義の光と影 <span>JICA「ホームタウン」撤回の示唆</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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		<title>デマを“現実”にするSNS時代　昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</title>
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		<dc:creator><![CDATA[岩本 有平（いわもと・ゆうへい）]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 29 Sep 2023 04:50:05 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[X（Twitter）]]></category>
		<category><![CDATA[コロナ禍]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<ul>
<li>米銀行取り付け騒ぎと、コロナ禍のトイレットペーパー騒動。</li>
<li><b>リテラシーが高い人々</b>の行動によって、デマ拡大と同じ結果に。</li>
<li>変質する<b>“不安拡大”のメカニズム</b>に向き合うべき時期が来た。</li>
</ul>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>「SNS時代」ならではの新たな課題</h2>
<p>インターネットによってさまざまな情報に即座にアクセスできる現在。デマやうわさ話といった不確かな情報の拡散スピードは、かつてとは比較にならないほど高まった。だからこそ、SNSなどを利用する際は、気をつけなければならない。</p>
<p>これまで、テーマ「メディアリテラシー」では、そう論じてきた。それは事実だ。</p>
<p>しかし、インターネットやSNSの発展によって、デマやうわさ話を信じるひとが増えただけなのかというと、そう単純な話でもない。SNSは、デマやうわさ話が引き起こす事象をさらに複雑なものとし、混沌とした世界にしている。</p>
<p>出版社でインターネットメディアの編集に携わる筆者にとって、この課題は悩みの種でもある。なぜなら、これといった解決策が見えているわけはないからだ。</p>
<p>メディアリテラシーや情報リテラシーがあるがゆえの、騒動――。今回は、このSNS時代ならではの新たな課題について、まずは「取り付け騒ぎ」から考察していきたい。</p>
<h2>「女子高生の雑談」から始まった騒動</h2>
<p>金融機関への不信や不安を契機にして、預金者が大量に押しかけ、預貯金の引き出しを行う取り付け騒ぎ。これまで国内外で何度も起こっているこの事象は、デマやうわさ話といった不確かな情報が発端となることがほとんどだった。</p>
<p>ここから語るのは、昭和の時代に起こった、ある取り付け騒ぎの概要だ。</p>
<p>愛知県宝飯郡小坂井町（現・豊川市）を中心に展開する豊川信用金庫（豊川信金）。1973（昭和48）年、デマをきっかけに取り付け騒ぎが起こり、あわや倒産寸前という状態になったが、その発端は女子高生3人の「雑談」だった。</p>



<div id="attachment_6702" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6702" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image01-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-6702" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image01-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image01-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image01-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image01.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-6702" class="wp-caption-text">1973（昭和48）年に起きた豊川信用金庫の取り付け騒ぎは、女子高生3人の「雑談」が発端だった</p></div>



<p>電車の中で雑談に花を咲かせる3人組の女子高生。豊川信金への就職が決まった1人に対して、残りの2人が「（強盗が入る可能性があるので）信用金庫は危ない」とからかっていた。</p>
<p>もちろん2人にとっては冗談だったが、就職予定の女子高生は不安になって親戚に「信用金庫は危ないのか」と相談したという。すると親戚が別の親戚に問い合わせ、その話をたまたま聞いた人物がさらに別の人物に相談していくなかで、話に尾ひれがつき、いつしか小坂井町の主婦のあいだで「豊川信金は危ない」という誤ったデマとして広がっていった。</p>
<p>デマは、時間経過とともに「信金理事長の自殺」「職員の横領」といった過激な内容に変化していった。その結果、数多くの預金者が豊川信金に押しかけ、2週間弱という短い期間で14億円もの預貯金が引き出され、信金は倒産の危機を迎えたのだった。</p>
<p>最終的には全国紙が「デマである」と報じ、日本銀行が「信金には経営問題がない」と説明する会見を開くまでに至った。違法性を懸念した警察がデマの経緯を捜査した結果、あくまで女子高生のうわさ話、雑談から起こった騒動であり、犯罪性や信金の経営問題ではないことが明らかに。だがその捜査結果を発表したあとも、デマの消息までに時間を要したという。</p>
<p>口伝えのみで、小さな町を席巻した取り付け騒ぎ。では翻って、SNSが普及した“令和時代”の取り付け騒ぎはどうだったのだろうか。</p>
<h2>SNSが起こした初の「取り付け騒ぎ」</h2>
<p>2023（令和5）年3月、米国カリフォルニア州に本社を置く「シリコンバレー銀行（SVB）」が経営破綻し、米連邦預金保険公社（FDIC）の管理下に置かれた。米国のある下院議員はこの事態を「SNSによる初の取り付け騒ぎ」と言及している。</p>



<div id="attachment_6696" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6696" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image05-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-6696" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image05-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image05-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image05-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image05.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-6696" class="wp-caption-text">米カリフォルニア州サンタクララ市にある米シリコンバレー銀行本店<span>（©unitysphere/123RF.COM）</span></p></div>



<p>SVBは、米国のシリコンバレーやベイエリアに拠点を置くベンチャー・スタートアップ（新興）企業、それらに資金を提供するベンチャーキャピタル（VC）らを顧客の中心としてきた。米紙『The New York Times』が2015年に報じたところによると、SVBは米国のスタートアップの65％に対してなんらかのサービスを提供していたという。</p>
<p>米国では2021年、新型コロナ禍での金融緩和などを背景に、VC投資が過去最高額を記録。スタートアップに流れた資金がSVBに預けられた結果、SVBの2022年3月末の預金残高は前年同期比6割増となる1980億ドルに達していた。</p>
<p>だが、好調だった2021年とは対照的に、2022年以降の米国スタートアップ投資は厳しい状況を迎え、潮目が変わった。</p>
<p>インフレが進み、コロナ禍での“巣ごもり消費”が停滞した結果、2022年初めから「GAFA（米Google＝現・Alphabet、米Apple、米Facebook＝現・Meta、米Amazon）」に代表される巨大テック企業の株価が続々と下落。業界をけん引する企業の株価が下がった結果、スタートアップは投資家からの資金調達に苦戦を強いられた。</p>
<p>資金調達ができなければ、当座の経営のために預金を使うよりほかに手段がない。スタートアップがSVBに預けていた資金は、みるみる流出した。</p>
<p>一方で同時期、連邦準備理事会（FRB）が急ピッチな利上げを進めた結果、SVBが保有する住宅ローン担保証券を中心にした保有債券の含み損は2022年末時点で150億ドル超になっていた。</p>
<h2>情報拡散し、不安や危機感が増幅</h2>
<p>流出する預金と増える含み損——。この2つの課題に向き合うべく、SVBは保有する210億ドル相当の証券の売却と、22億5000万ドルの増資を行うことを決定。その翌日の2023年3月9日、SVBの株価は60％も下落し、SVBは一夜にして時価総額を96億ドルも減らした。</p>
<p>これら“事実”は、即時にSNSなどで拡散し、VCやスタートアップ企業の経営者はリアルタイムで情報を知った。同時に、別の情報も駆け巡った。</p>
<p>「ピーター・ティール氏（PayPal共同創業者としても知られる著名投資家）が運営するVCはじめ、有力なVCが投資先スタートアップに『SVBから預金を引き上げるように』と指示を出した」――。</p>
<p>これを知った多くのスタートアップの起業家らは、一斉にSVBから預金を引き出した。ネットバンキングにはアクセスが集中し、システムはダウン。一連の状況は、Twitter（現・X）をはじめとするSNSで爆発的に拡散し、事態をさらに深刻なものへとしていった。</p>
<p>2日間で引き出された預金額は約1420億ドル（約21兆円）。これは同行の預金総額の80%にあたる。結果、3月10日、SVBの資金繰りは行き詰まり、騒動からわずか2日という驚きのスピードで経営破綻に至ったのである。</p>
<p>業績の悪化や株価の低迷などが示すように、この令和の取り付け騒ぎは、豊川信金のように、根も葉もないデマやうわさ話のみによって引き起こされた、とは言えない。しかし、「不安を煽る情報が広がり、危機感が増幅し、事態を悪化させる」というメカニズムは、今も昔も変わりはない。</p>
<p>西海岸の投資家とスタートアップたちの不安や危機感は、SNSによって一気に拡大し、増幅され、わずか数日での経営破綻をもたらしたのだ。不安をあおるメカニズムが効く期間や強さをインターネットやSNSが変えたのだが、伝達の経路が増え、速度が早まった“だけ”とも言える。</p>
<p>ただし、一つ違うことがあるとすれば、現代では、たとえ「（事実無根の）デマや誤情報だとは思っていない」と理解していても、思わぬ騒動に発展することもあるということだ。</p>
<h2>コロナ禍の「トイレットペーパー騒動」</h2>
<p>2020年春、新型コロナウイルスが世界に拡大するなか、日本でトイレットペーパーの品切れ騒動が起きたのは記憶に新しいだろう。</p>



<div id="attachment_6697" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6697" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image04-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-6697" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image04-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image04-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image04-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image04.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-6697" class="wp-caption-text">コロナ禍が始まったばかりの頃、スーパーやドラッグストアなどからトイレットペーパーが消えた<span>（©けんじ屋 / PIXTA）</span></p></div>



<p>新型コロナウイルスの感染が広がりはじめた2020年2月末、香港やシンガポールなどアジア圏の一部でトイレットペーパーが品薄になっているという報道がなされた。その報道を背景に、あるTwitterユーザーが「原材料を中国から輸入できなくなるので、日本でもトイレットペーパーが品薄になる」といった内容を投稿した。</p>
<p>この投稿には即座に「デマである」といった否定的な反応が集まったほか、製紙業界団体などが否定する声明を発表した。しかしSNSやマスメディアには「トイレットペーパーが品薄になるというデマがあった」と論じる内容があふれかえり、結果として多くの人がトイレットペーパーを買いに走った。</p>
<p>その後1カ月ほどの間、全国的にトイレットペーパーの品薄や品切れが続いたことは多くの読者もご存じだろう。読者の中にはこれが「デマを信じた結果」の騒動だと思う方もいるかもしれないが、そうではない。</p>
<div class="chart_title">新型コロナウイルスに関する誤情報の受容度</div>



<div id="attachment_6727" style="width: 360px" class="wp-caption alignleft"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6727" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_graph-2-184x300.png" alt="" width="350" height="570" class="wp-image-6727" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_graph-2-184x300.png 184w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_graph-2-629x1024.png 629w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_graph-2.png 700w" sizes="auto, (max-width: 350px) 100vw, 350px" /><p id="caption-attachment-6727" class="wp-caption-text"><span>注：出所は総務省の「新型コロナウイルス感染症に関する情報流通調査　報告書」。項目をアンケート結果より抜粋</span></p></div>



<p>総務省が2020年6月に公開した「<a href="https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban18_01000082.html" target="_blank" rel="noopener">新型コロナウイルス感染症に関する情報流通調査　報告書</a>」のアンケート結果によると、騒動の際、「トイレットペーパーが不足する」というデマ情報を信じたのは、回答のわずか6.2％だったのだ。</p>
<p>筆者は正直、この結果に驚いた。人々の6％しか信じていなかったのに、トイレットペーパーはリアルになくなっていたからだ。では、なぜ……。</p>
<p>東京大学 大学院工学系研究科システム創成学専攻・鳥海不二夫教授らがまとめた<a href="https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2022-04-28-003" target="_blank" rel="noopener">論文</a>に、その答えがある。</p>
<h2>デマを信じない人々がデマを現実に</h2>
<p>鳥海教授らの論文によると、当時のTwitter上では、デマを信じた「リツイート」はほとんどなかったという。一方で、「デマが誤っている」という指摘は何度もあり、総リツイート数では数十万件にも上った。さらにマスメディアもデマを否定した上で、「誤った情報が拡散されている」と取り上げたことで、「デマである」ということは大々的に伝わった。</p>
<p>だが皮肉にもデマの存在が広く知られるようになった結果、「他人がデマを信じてトイレットペーパーが売り切れるかもしれない」と予想した人々が、デマを否定しながらトイレットペーパーを購入していたことがわかったのだ。</p>
<p>SNSはその拡散力ばかりが危険視されがちだ。デマが拡散しやすい装置であることは間違いない。しかし、たとえデマだと分かっていても、人々が動いてしまうということが、アンケートや研究から明らかになったというわけだ。</p>
<p>トイレットペーパーが品薄になった理由は、「デマを信じず、それを訂正した情報を知った人々が動いた結果」なのだ。</p>



<div id="attachment_6698" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6698" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image03-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-6698" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image03-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image03-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image03-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image03.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-6698" class="wp-caption-text">デマであることを認識したうえで、トイレットペーパーを買いに走った結果……<span>（©<a href="https://jp.123rf.com/profile_chivasimo" rel="noopener" target="_blank">chivasimo</a>）</span></p></div>



<p>言い換えれば、デマであるという誤りを訂正した「真実の情報」をいち早く手にしたメディアリテラシー・情報リテラシーの高い人々が行動を起こしたということ。実際に、筆者は当時、まず、「楽天市場」や「Amazon.co.jp」といった大手ECモールやECサイトからトイレットペーパーが消えていったのを目の当たりにした。</p>
<p>それと間髪を入れずして、ECモールでは見たこともないような店名のショップが高額でトイレットペーパーを販売。さらには「メルカリ」のような個人間取引のサービスも含めて、トイレットペーパーが高値で取引されていたのを確認している。のちにメルカリなどは高額販売に対する制限を行ったが、それでも定価の在庫が戻るまでには時間を要した。</p>
<p>もちろん都内に住む筆者と、別の地域では状況は違うだろうが、スーパーやコンビニエンスストアからトイレットペーパーが消えたのは、ネット上でそうした異常な事態となってから、多少の時間差があったと記憶している。どういうことなのか。</p>
<p>「原材料を中国から輸入できなくなるので、日本でもトイレットペーパーが品薄になる」という情報はデマであると理解している。しかし、いずれそれを真実と思い込んだ人々によってトイレットペーパーは買い占められてしまうだろうと考えた、リテラシーの高い人々がインターネットで購買行動をした。結果、本当に品薄となった。</p>
<p>つまり、リテラシーの高い人々の行動によって、「デマが引き起こすであろう最悪の結果が、現実のものとなった」ということだ。</p>
<h2>変質する“不安拡大”のメカニズム</h2>
<p>この騒動を理解したうえで、SVBの取り付け騒ぎの話に戻る。</p>
<p>繰り返しになるが、SVBの事例は、デマ騒動とは言えない。「破綻する」という話自体は事実無根のデマが起点ではないからだ。</p>
<p>しかし、リテラシーの高い人々が「本当に破綻するかもしれない」と先を予測して行動に移した結果、憂慮されていたことが現実になったという点では、トイレットペーパー騒動と似ていると言えなくもない。</p>
<p>トイレットペーパー騒動と同様に、SNSに流れてきた情報を知ったリテラシーの高い人たちが、「『SVBが破綻する』と思う人々が預金の引き出しに走るかもしれない」と考えて動いたことが、破綻を招いたのかも知れない。</p>
<p>少なくとも、SNSをつぶさにウォッチし、それらの情報を冷静に分析するという、ある意味、高いメディアリテラシーが行動の背景にあるとは言える。</p>



<div id="attachment_6704" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-6704" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image02-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="wp-image-6704" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image02-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image02-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image02-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/09/literacy7_image02.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-6704" class="wp-caption-text">SNS時代では、メディア／情報リテラシーの高い人々がデマや誤情報を正しくないと認識したうえで、行動に移してしまうこともある</p></div>



<p>付け加えるなら、インターネットの利便性を享受する情報リテラシーの高さが火に油を注いだ。ネットバンキングであれば、クリックひとつ、わずか数十秒のうちに預金を移動できる。「念のために預金を引き出しておこう」と思えば、リテラシーの高いSVBの預金者は簡単に行動できたわけだ。</p>
<p>まとめると、トイレットペーパー騒動とSVB騒動、2つの事例から、以下の新たなメカニズムが見えてくる。</p>
<p>たとえ、その話がデマだとわかっていても、確実性がないと思っていても、情報拡散によって引き起こされる現象を予測して自衛する。結果として、デマや不安をあおる声に加担し、それが引き起こすであろう最悪の結末を、現実のものにしてしまう――。</p>
<p>これは、リテラシーの高さが生んだ弊害と言えよう。極論を言えば、結果として加担した人たちにとって、SNSで広がった内容が真実かどうかは興味がない。興味があるのは、拡散が引き起こす結果だ。デマ騒動や“不安拡大”のメカニズムは、このように変質しているのだ。</p>
<p>デマを信じなくても人々が動いてしまうという、この新たな課題は、単純に真実かどうかを見抜くリテラシーの問題として片付けることはできない。</p>
<h2>個人のリテラシー任せでは解決できない</h2>
<p>読者にこれから求められることは、これまで言われていたような、メディアやITについてのリテラシー向上だけではない。もちろんそれは最低限備えるべきものではあるが、それだけでは足りない。</p>
<p>なぜなら、繰り返しになるが、令和の取り付け騒ぎとトイレットペーパー騒動は、人々に高いリテラシーがあるがゆえに引き起こされた側面があるからだ。</p>
<p>デマや不安の拡大が引き起こす結果と同じ結果をもたらすが、プロセスが違う。誤情報を鵜呑みにするのではなく、情報を正しく捉え、冷静に分析する。理解できているからこそたちが悪いとも言える。もはや「メディアリテラシーや情報リテラシーを身につけよう」だけでは解決できないのだ。</p>
<p>もちろん、それらのリテラシー自体を否定しているわけではない。だがもう、個人のリテラシー向上だけでは足りない時代に入っている。政府や自治体などの「パブリックセクター」なり、個人以上のレイヤーでこのSNS時代の騒動に対して本気で向き合い、考えなければいけない時期に差し掛かっていると筆者は考える。では、どうすべきなのだろうか。</p>
<p>誤解のないように言うと、筆者には、インターネットの世界で新たな規制や法律を作る「大きな政府」を求めるべきではない、という持論がある。だからここで、規制の必要性を提案したいわけではない。だが、なんらかの呼びかけや枠組みがなければ、今後も新たなメカニズムによる騒動が続くのではないか、という思いもある。</p>
<p>じつに名状しがたいのだが、少なくとも、パブリックセクターはこの問題に対して警鐘を鳴らすべきだろう。</p>
<p>普段、「メディア」の中にいる人間は、あまり「メディアリテラシー」について考えないものだ。情報提供をする側にとって、自らが抱える読者のリテラシーに合わせて記事を提供することはしても、読者のメディアリテラシーに関する問題点や課題に向き合うことは少ない。</p>
<p>その意味では今回の寄稿にあたって新しい角度での考察ができたことは、筆者にとっても非常に良い機会となった。そしてまた同時に、リテラシーの先にある課題を認知するという、大きな難問を抱えることになったと言っても過言ではない。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/">次回</a>に続く）</p>
<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" class="cardlink" target="_blank" rel="noopener noreferrer">
    <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/12/Media08_hero-500x500.jpg">
    </div>
    <div class="cardlink_content">
        <span class="cardlink_timestamp">2023.12.27</span>
        <div class="cardlink_title">
            複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span>
        </div>
        <div class="cardlink_excerpt"><span>2023年10月、法改正でステルスマーケティングの規制が始まった。芸能人からメディアまで、倫理観を揺るがすステマの裏側を探る。規制で罰則あれども、消費者が決して安心できない理由とは。...</span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
</a>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/6613/feed/</wfw:commentRss>
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		<item>
		<title>学校に浸透するメディアリテラシー教育　NHKの奮闘、先行する欧米</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/5233/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=06-%25e5%25ad%25a6%25e6%25a0%25a1%25e3%2581%25ab%25e6%25b5%25b8%25e9%2580%258f%25e3%2581%2599%25e3%2582%258b%25e3%2583%25a1%25e3%2583%2587%25e3%2582%25a3%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25aa%25e3%2583%2586%25e3%2583%25a9%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25bc%25e6%2595%2599%25e8%2582%25b2%25e3%2580%2580nhk%25e3%2581%25ae%25e5%25a5%25ae</link>
					<comments>https://think-miyakonojo.jp/article/5233/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 28 Apr 2023 13:05:55 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[ChatGPT]]></category>
		<category><![CDATA[eラーニング]]></category>
		<category><![CDATA[NHK]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[メディアリテラシー指標]]></category>
		<category><![CDATA[偽情報]]></category>
		<category><![CDATA[教育]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>今回は「メディアリテラシー教育」の最新動向にフォーカス。NHKが全国の小学校と東京のスタジオを結んで展開する授業の様子をご紹介。先行する欧米の教育事情にもキャッチアップします。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>
<h2>編集によるバイアスを実体験</h2>
<p>「小学生に聞いちゃいましたー！　小学生がメイクをすることに賛成？　反対？」――。</p>
<p>今年3月、茨城県の小学校。小学6年生約30人が集まった教室のテレビに、小学生のメイクについて、小学生に賛否を尋ねる街頭インタビューが映し出された。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup00-300x169.jpg" alt="" width="600" height="337" class="aligncenter wp-image-5294" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup00-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup00-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup00-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup00.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup01-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-5295" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup01-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup01-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup01-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_makeup01.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<p>「友だちと映画館に行くときとか特別な日にメイクをしたい」「オシャレしたいじゃないですか、女子って」「大人になったときに、すっとできる」「いつもと違う顔が見られるからいいと思う（男児）」……。</p>
<p>小学生による前向きな賛成意見が大多数を占め、いったんコーナーは終わる。すると、スタジオのアナウンサーが「じつはこのインタビューなんですけれど、使われなかった意見もあるんです」と切り出し、反対意見を中心に“編集”したVTRも流された。</p>
<p>「小学生のメイクっていうのは、いろんな人から見て『なんだあいつ』みたいになっちゃうし、他にもオシャレの方法はいろいろある」「無理やり女子力上げてるみたいなのは、私はあんまり好きじゃないです」……。</p>
<p>スタジオのアナウンサーは、こう締めた。「情報を受け取るときには、一部しか使われていないかもしれないと考え受け取ることが大切です」。</p>
<p>じつはこの映像、NHKが小学校向けに実施しているメディアリテラシー教育プログラム「<a href="https://www.nhk.or.jp/info/about/ml/school.html" target="_blank" rel="noopener">つながる！NHKメディア・リテラシー教室</a>」向けに特別に制作されたもの。この日は午前の部で4校の5〜6年生84人、午後の部で4校の同112人の児童が参加した。</p>
<h2>「反対意見を伝えないのは不公平」</h2>
<p>NHKメディア・リテラシー教室は、全国3〜4カ所の小学校の教室と、東京・港区のNHK放送博物館をライブでつなぎ、放送博物館にいる進行役のNHKアナウンサーと一緒に楽しみながらメディアリテラシーを身につけてもらう体験型の授業。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_classroom-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-5293" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_classroom-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_classroom-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_classroom-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_classroom.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>

<div id="attachment_5262" style="width: 610px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.nhk.or.jp/info/about/ml/movie/movie_news_013.html" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5262" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss04-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="wp-image-5262" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss04-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss04-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss04-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss04.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></a><p id="caption-attachment-5262" class="wp-caption-text">授業の様子は2023年3月3日、NHK「いば６」（茨城県内向け）ほかで紹介された（映像は<a href="https://www.nhk.or.jp/info/about/ml/movie/movie_news_013.html" target="_blank" rel="noopener">こちら</a>）</p></div>

<p>2021（令和3）年6月から実施しており、21年は56校1678人、22年は129校3565人、今年は3月までに39校1216人、合計224校6459人の児童が参加した。</p>
<p>授業では、メイクへの賛否両論のほかに、画角などが違う十数枚のイラストからケーキ屋の魅力を伝えるのに効果的なものを選ぶ課題や、免許証などに使う証明写真の顔の画像をどの程度まで加工してよいか議論する課題などにも取り組んだ。</p>
<p>その様子は、各小学校の地域にあるNHKのローカル局が取り上げたニュース映像で垣間見ることができる。冒頭で紹介した茨城県の小学校での授業風景を取材したNHK茨城「いば6」では、参加した生徒がこう感想を述べていた。</p>
<p>「アップとルーズの見やすさとか、加工していいものといけないようなもののことが分かりました。受け手として、嘘の画像とか騙し動画みたいなものを、気をつけて見ていきたいです」</p>
<p>「アップとルーズ」のルーズは、「引き」の画角のこと。聞き慣れない大人もいるかもしれないが、現代の小学生は4年生の国語にある「アップとルーズで伝える」という単元で学んでいるため、馴染みがある。</p>
<p>ほかにも、「反対意見を伝えないのは不公平」「テレビを見るときは、使われてない映像もあると受け止めることが重要だと思った」といった参加児童の感想を、NHKの<a href="https://www.nhk.or.jp/info/about/ml/school.html" target="_blank" rel="noopener">特設サイト</a>でも確認することができる。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss01-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-5259" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss01-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss01-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss01-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss01.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<p>この特設サイトには、各地での授業を報道した各ローカル局のニュース映像がアーカイブされている。そこには「各放送局によってニュースの取り上げ方が違うね。見比べてみよう」という文言が添えられている。</p>
<p>自らの報道すらも、メディアリテラシーの一つの教材として提供しているNHK。メディアリテラシー教育は、日本の教育現場にも着実に浸透しつつある。</p>
<p>では、海外ではどうだろうか。</p>
<h2>クイズ形式で楽しめる「Checkology」</h2>
<p>もともと、メディアリテラシーという学問自体が、欧米で発達したこともあり、欧米の教育現場におけるメディアリテラシー教育の歴史は長く、規模も大きい。</p>
<p>近年、米国で大きな影響力を誇るのが、「<a href="https://get.checkology.org/" rel="noopener" target="_blank">Checkology（チェッコロジー）</a>」という中高生向けのeラーニングツールだ。</p>

<div id="attachment_5306" style="width: 750px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://get.checkology.org/" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5306" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_checkology-300x169.jpg" alt="" width="740" height="417" class="noTrim wp-image-5306" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_checkology-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_checkology-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_checkology-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/medialiteracy06_checkology.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></a><p id="caption-attachment-5306" class="wp-caption-text">ニュースリテラシーを学ぶeラーニングツール「<a href="https://get.checkology.org/" target="_blank" rel="noopener">Checkology</a>」。米NPO「ニュース・リテラシー・プロジェクト（News Literacy Project）が提供している</p></div>

<p>Checkologyは、報道の見抜き方に特化した「ニュースリテラシー」を身につけるための“仮想クラスルーム”の教材。学習者は、「ニュースメディアの偏見」「偽情報」「陰謀的思考」など19のテーマを通じて、信頼できる情報を識別し、信頼できる情報源を探し出し、事実に基づく内容と虚偽を区別する能力を養うことができるとしている。</p>
<p>ベースにある必要なスキルは、もちろん「クリティカルシンキング（批判的思考）」である（以下の関連記事を参照）。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="AIfh025Jvc"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「クリティカルシンキング」の本質　&lt;span&gt;誤情報に惑わされないための初歩&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/embed/#?secret=hUM0dVYFOT#?secret=AIfh025Jvc" data-secret="AIfh025Jvc" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>それぞれのテーマごとに、米3大テレビネットワークなどのジャーナリストや、教授などの専門家が進行役を務め、テレビ局のニュースルームなどから映像で語りかける。イラストやグラフ、キャプチャなどが映し出され、設問も出てくる。受講者は1テーマにつき約1時間ほどかけて、クイズ番組に参加しているような感覚で学ぶことができる。</p>
<p>例えば「偽情報」のテーマを選ぶと、SNSを専門に研究する女性の大学教授がホストとして登場し、「ハリケーン後に浸水した高速道路をサメが泳ぐ写真」を掲載したツイートや、「米フィラデルフィアのスターバックスでの人種差別事件を受け、スターバックスが有色人種に無料のコーヒーを提供すると発表したというツイート」を紹介。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss06-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-5266" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss06-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss06-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss06-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss06.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss07-300x169.jpg" alt="" width="600" height="338" class="aligncenter wp-image-5267" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss07-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss07-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss07-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss07.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 600px) 100vw, 600px" /></p>
<p>「どちらがリアルでしょうか？　どちらもそうではありません」と彼女は言う。</p>
<p>次いで、2016年の米大統領選以降、「フェイクニュース」という言葉の本来の意味がゆらぎ、曖昧になったことを指摘。「正当な報道機関の記事を装い意図的に作り込まれた記事」という本来の意味を4択から選ぶクイズが始まった。正解を選ぶまで先には行けない。</p>
<p>進めていくと、誤・偽情報はさまざまな理由で発生することや、SNSで拡散する誤・偽情報は得てして、怒りや恐怖、好奇心などの感情に訴えてくるという性質があることなどを、時折挟まれるクイズなどを通じて、“大人”の筆者でも楽しんで学ぶことができた。</p>
<h2>大手報道機関や米Appleなどから支援</h2>
<p>19あるテーマはどれも非常に丁寧に作り込まれており、インタラクティブなeラーニング教材としても、映像作品としても秀逸。事例に用いる素材はどれもリアルにあったもので、実際のニュース映像なども多用している。お金がかかっている、という印象だ。</p>
<p>このCheckologyを提供しているのは、米NPO（非営利団体）「ニュース・リテラシー・プロジェクト（News Literacy Project＝NLP）」。NLPは、ピューリッツア賞も受賞した米ロサンゼルス・タイムズ紙の元記者、アラン・ミラー氏が2008年に創設した組織で、2016年3月にCheckologyをリリースした。</p>
<p>教育者向けツールとして一部有償で提供していたが、コロナ禍の2020年、ニュースリテラシー教育の緊急性に鑑み、教育者、学校、および一般消費者向けにもCheckology の全面無償開放へと踏み切った。</p>
<p>NLPによると、2021年9月〜2022年6月までの学年度、全米50州にまたがる1万2500 人以上の教育者がCheckologyを利用し、240 万人以上もの生徒にニュースリテラシーを教えたという。また、2026年までに、毎年、1万5000人の教育関係者が関与し、60万人の新入生がCheckologyを使うことを目標に掲げている。</p>
<p>NLPは教育者向けのコミュニティ組織やニューズレターなども展開。教育者が、生徒の学習進度や理解度などを把握し、管理できる学習管理システムも提供するなど、単なる教材提供にとどまらない包括的なサポート体制を敷いている。</p>
<p>NHKには悪いが、教材のクオリティも利用規模も教育者へのサポートも、比較にはならない。そのはず、社会貢献の一貫として“自腹”で努力しているNHKに対し、NLPは全米の基金やIT企業、報道機関などから、あらゆる支援を得て専業で取り組んでいる。</p>
<p>例えば、米国の著名基金であるナイト財団はNLPの創設時から資金を提供しており、2023年4月までの1年では100万ドル以上を寄附した。米Apple（アップル）も過去1年で同じく100万ドル以上を寄附して支えている。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss05-300x169.png" alt="" width="720" height="405" class="aligncenter wp-image-5264" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss05-300x169.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss05-1024x576.png 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss05-768x432.png 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss05.png 1480w" sizes="auto, (max-width: 720px) 100vw, 720px" /></p>
<p>ニューヨーク・タイムズ紙、ロスアンゼルス・タイムズ紙といった新聞社に、ブルームバーグやAP通信などの通信社、ABC ニュースやCNNなどのテレビ各局が、教材作成などで協力。ウォールストリート・ジャーナル紙を傘下に持つダウ・ジョーンズの基金や、大手メディア企業のニューズ・コープは過去1年で10万ドル以上の寄附もしている。</p>
<p>こうした、“オールアメリカ”の手厚い支援が、米国のメディアリテラシー教育の現場を活性化させている。</p>
<h2>欧州で5年連続1位のフィンランド</h2>
<p>欧州でも各国の教育現場でメディアリテラシー教育が古くから進む。とりわけ国レベルで強力に推進しているのがフィンランド。結果も出ている。</p>
<p>ジョージ・ソロス氏が設立した国際的な助成財団、オープン・ソサエティ財団のブルガリア版、オープン・ソサエティー・インスティテュート・ソフィアは、毎年欧州各国の「<a href="https://osis.bg/?p=4243&amp;lang=en" rel="noopener" target="_blank">メディアリテラシー指標</a>」を公表している。</p>
<p>2022年10月発表の最新版では、「誤情報へのレジリエンス（耐性）が高い国」として、欧州41カ国のうち、フィンランドは5回連続となる首位を獲得した。</p>
<div class="chart_title">欧州のメディアリテラシー指標</div>
<div class="infogram-embed" data-id="59eb2235-20a5-4c07-a00a-4f37f3edb0a9" data-type="interactive" data-title="Media Literacy Index 2022_EN" style="background-color: white;"></div>
<p><script>!function(e,i,n,s){var t="InfogramEmbeds",d=e.getElementsByTagName("script")[0];if(window[t]&&window[t].initialized)window[t].process&&window[t].process();else if(!e.getElementById(n)){var o=e.createElement("script");o.async=1,o.id=n,o.src="https://e.infogram.com/js/dist/embed-loader-min.js",d.parentNode.insertBefore(o,d)}}(document,0,"infogram-async");</script></p>
<p>そもそも、教育への熱度が高いフィンランド。公教育は充実しており、大学まで無償で通わせることができる。そのなかで、メディアリテラシーもカリキュラムの一部として組み込まれている。</p>
<p>2013年、メディアリテラシー教育の目標を国として策定。主にインターネット上の偽・誤情報を見抜く能力を養う授業に、各校の教員が主体的に取り組んでいる。</p>

<div id="attachment_5268" style="width: 730px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.nytimes.com/2023/01/10/world/europe/finland-misinformation-classes.html" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-5268" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss09-300x195.jpg" alt="" width="720" height="467" class="wp-image-5268" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss09-300x195.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss09-1024x664.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss09-768x498.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2023/04/literacy06_ss09.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 720px) 100vw, 720px" /></a><p id="caption-attachment-5268" class="wp-caption-text">フィンランドのメディアリテラシー教育を伝える米ニューヨーク・タイムズの<a href="https://www.nytimes.com/2023/01/10/world/europe/finland-misinformation-classes.html" target="_blank" rel="noopener">記事</a></p></div>

<p>今年1月、米ニューヨーク・タイムズ紙はその先進性を伝える記事を掲載した。「<a href="https://www.nytimes.com/2023/01/10/world/europe/finland-misinformation-classes.html" rel="noopener" target="_blank">How Finland Is Teaching a Generation to Spot Misinformation（フィンランドがどのように世代に誤った情報を見抜くように教えているか）</a>」と題した記事で、メディア教育をけん引する国立視聴覚研究所のレオ・ペッカラ所長のコメントをこう引用している。</p>
<p>「体育、数学、国語、なにを教えていようと、その教師は常に『自分の仕事や授業にどうメディアリテラシー教育の要素を組み込むか』を考えなければなりません」</p>
<p>つまり、フィンランドの全教員が生徒にメディアリテラシー教育を施すことが義務づけられているのだ。ただし、その方法については各教員に委ねられている。上記のニューヨーク・タイムズの記事は、こう取り組みを紹介する。</p>
<blockquote>
<p>中学校教員のマルティッカ氏は、情報操作がどれほど簡単かを知るために、自分が持っている動画や写真を編集するよう生徒に指示した。</p>
<p>ヘルシンキの教員であるアンナ・アイラス氏は、生徒に「予防接種」などの単語を検索させ、検索アルゴリズムがどう機能しているか、あるいは検索結果の上位が常に信頼できるとは限らない理由などについて議論した。</p>
<p>ほかの教師は、ロシアによるウクライナへの攻撃の最中、ロシアのニュースサイトや「ミーム（ネットで拡散する情報）」を参照しながら、国家が後押しするプロパガンダの影響について話し合った。</p>
</blockquote>
<p>ロシアによるウクライナ侵攻後、影響が懸念される欧州各国ではメディアリテラシー教育の重要度が増している。国民がネット上の情報に対してどう接するべきか。国として対峙すべき重要事案になっているのだ。</p>
<h2>日本はそう後れているわけではない</h2>
<p>翻って、日本の現状に戻ろう。</p>
<p>「日本のメディアリテラシー教育の現状を、世界との比較も交えて、教えてください」――。話題の対話式文章生成AI「ChatGPT」に、そう聞いてみた。以下がその回答だ。</p>
<blockquote>
<p>日本のメディアリテラシー教育は、近年注目されており、多くの学校で導入されていますが、まだ改善の余地があります。世界と比較すると、日本のメディアリテラシー教育は遅れていると言われています。</p>
<p>例えば、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、オランダ、デンマーク、ドイツ、イギリス、アメリカなど、先進国ではメディアリテラシー教育が進んでおり、教育の中心的な位置を占めています。これらの国々では、メディアリテラシーのためのカリキュラムが整備されており、教員の専門的なトレーニングも行われています。</p>
<p>一方、日本の場合、教育現場ではメディアリテラシー教育の重要性が認識されているものの、具体的な取り組みは不十分と言われています。日本では、メディアリテラシーを教育カリキュラムに組み込むことが必要であり、また、教師のメディアリテラシー教育の研修なども進められる必要があります。</p>
</blockquote>
<p>かなりネガティブな答えだが、概ね、ファクトに基づいた正しい情報、あるいは「そう言えないこともない」という内容でもある。</p>
<p>しかし、人々の印象に最も影響を与えそうな「世界と比較すると、日本のメディアリテラシー教育は遅れていると言われています」という部分について、明確に“裏を取る”、つまり確認することはできなかった。</p>
<p>ちなみに、先に紹介したオープン・ソサエティー・インスティテュート・ソフィアによる欧州のメディアリテラシー指標をベースに、日本や米国、韓国など欧州以外の9カ国（下記表の色付き）を独自に追加した「<a href="https://medialiteracynow.org/a-new-index-shows-that-the-us-scores-low-on-media-literacy-education/" rel="noopener" target="_blank">メディアリテラシー教育</a>」の調査結果がある。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">「メディアリテラシー教育」の各国スコア</div>
<div class="flex_wrap">
<div class="s_table"><table class="media-li">
<tbody>
<tr>
<th class="media-li">順位</th>
<th class="media-li">国</th>
<th class="media-li">スコア</th>
</tr>
<tr>
<th class="rank">1</th>
<td>フィンランド</td>
<td>77</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">2</th>
<td>デンマーク</td>
<td>72</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">3</th>
<td>スウェーデン</td>
<td>71</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">4</th>
<td class="mj">カナダ</td>
<td class="mj">71</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">5</th>
<td>エストニア</td>
<td>69</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">6</th>
<td>アイルランド</td>
<td>69</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">7</th>
<td>オランダ</td>
<td>68</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">8</th>
<td class="mj">ニュージーランド</td>
<td class="mj">66</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">9</th>
<td>ベルギー</td>
<td>63</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">10</th>
<td class="mj">オーストラリア</td>
<td class="mj">62</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">11</th>
<td class="mj">韓国</td>
<td class="mj">62</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">12</th>
<td>英国</td>
<td>61</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">13</th>
<td>アイスランド</td>
<td>61</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">14</th>
<td>ポルトガル</td>
<td>61</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">15</th>
<td class="mj">米国</td>
<td class="mj">61</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">16</th>
<td class="mj">日本</td>
<td class="mj">60</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="s_table"><table class="media-li">
<tbody>
<tr>
<th class="media-li">順位</th>
<th class="media-li">町村</th>
<th class="media-li">スコア</th>
</tr>
<tr>
<th class="rank">17</th>
<td>ドイツ</td>
<td>60</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">18</th>
<td>オーストリア</td>
<td>59</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">19</th>
<td>ルクセンブルク</td>
<td>57</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">20</th>
<td>フランス</td>
<td>57</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">21</th>
<td>スロベニア</td>
<td>57</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">22</th>
<td>スペイン</td>
<td>56</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">23</th>
<td>ポーランド</td>
<td>55</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">24</th>
<td>リトアニア</td>
<td>53</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">25</th>
<td>チェコ</td>
<td>53</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">26</th>
<td>ラトビア</td>
<td>51</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">27</th>
<td>イタリア</td>
<td>49</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">28</th>
<td class="mj">イスラエル</td>
<td class="mj">47</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">｜</th>
<td>｜</td>
<td>｜</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">42</th>
<td class="mj">コロンビア</td>
<td class="mj">19</td>
</tr>
<tr>
<th style="background-color: #faebd7;" class="rank">43</th>
<td class="mj">メキシコ</td>
<td class="mj">17</td>
</tr>
<tr>
<th class="rank">44</th>
<td>北マケドニア</td>
<td>16</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
</div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：米NPO「Media Literacy Now」。2021年の調査結果</span></div>
</div>
<p>米国のNPO「メディアリテラシー・ナウ（Media Literacy Now＝MLN）」が2021年に公表したもので、日本は調査対象の44カ国中16位。米国は15位で「メディアリテラシー教育の分野で、米国はほかの多くの国に後れを取っていることがわかりました」としている。</p>
<p>ドイツ・フランス・スペインなど欧州各国より上位、という見方では、そこまで悪いわけではない。中位に位置している、と見ることもできる。ただし、カナダや韓国、英国より下位という点で、米国からすれば「後れ」になるということか。</p>
<p>日本が後れをとっているかどうかはさておき、まさに、こうした「まずは自分で調べてみる」「分析して議論する」ということを教室で行うことが、今、教育現場で求められている。</p>
<p>その萌芽や動きは至るところにある。NHKだけではない。ニュースアプリのスマートニュース傘下の「スマートニュース メディア研究所」は、小学校から大学まで幅広い生徒がメディアリテラシーを学べる独自の教材やゲームを開発。実際に、全国の学校へ研究員やジャーナリストを授業に派遣して<a href="https://smartnews-smri.com/literacy_category/practice/" rel="noopener" target="_blank">授業実践例</a>を積み上げている。</p>
<p>実践例はまだ少ないが、「全国の先生方の授業作りの参考となれば幸い」とし、授業の様子を伝えるレポートや、実際に授業で使ったワークシートなども、無料でダウンロードできるようにしている。</p>
<p>一方、2017（平成29）年、学習指導要領が改訂され、国語科の「知識および技能」の領域に「情報の扱い方」が加わった。「情報の信頼性の確かめ方を理解し使うこと」などが明記され、メディアリテラシーを育む実践的な授業を増やす気運は高まっていると言える。</p>
<p>じつは、前出のChatGPTの回答には、続きがあった。</p>
<blockquote>
<p>総じて、日本のメディアリテラシー教育は、今後の改善が望まれています。世界的なトレンドを追い、カリキュラムの整備や教員の研修などを進めることで、より充実したメディアリテラシー教育が実現することを期待しています。</p>
</blockquote>
<p>この“メッセージ”に関しては正しいと言えよう。AIも、教育関係者の奮闘に期待を寄せている。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="wesp9dQbKN"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/">デマを“現実”にするSNS時代　昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;デマを“現実”にするSNS時代　&lt;span&gt;昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/embed/#?secret=tyQS4tgEHK#?secret=wesp9dQbKN" data-secret="wesp9dQbKN" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/5233/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　デジタル時代に即した新手法「SIFT」</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2262/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=03-%25e5%25ae%259f%25e8%25b7%25b5%25ef%25bc%2581-%25e5%2581%25bd%25e3%2583%25bb%25e8%25aa%25a4%25e6%2583%2585%25e5%25a0%25b1%25e3%2581%25ab%25e5%2585%258b%25e3%2581%25a4%25ef%25bc%25bb%25e5%25be%258c%25e7%25b7%25a8%25ef%25bc%25bd%25e3%2580%2580%25e3%2583%2587%25e3%2582%25b8%25e3%2582%25bf%25e3%2583%25ab%25e6%2599%2582</link>
					<comments>https://think-miyakonojo.jp/article/2262/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 07 Dec 2022 15:00:24 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[ウクライナ]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[ロシア]]></category>
		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2262</guid>

					<description><![CDATA[<p><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank" rel="noopener">前編</a>からの続きです。後編では、デジタル時代に即した新しいメディアリテラシーの手法を紹介します。本テーマの最終回です。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>警鐘を鳴らす在日米国大使館</h2>
<p>2022（令和4）年4月、在日米国大使館の公式マガジン「アメリカン・ビュー」は、「メディアリテラシー」に関する興味深い記事を掲載した。</p>

<div id="attachment_2264" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://amview.japan.usembassy.gov/how-to-tell-fact-from-fiction-online-even-in-wartime/" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2264" class="wp-image-2264" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview-300x234.jpg" alt="" width="500" height="390" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview-300x234.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview-768x599.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_americanview.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /></a><p id="caption-attachment-2264" class="wp-caption-text">「メディアリテラシー」に関する記事を掲載した「<a href="https://amview.japan.usembassy.gov/how-to-tell-fact-from-fiction-online-even-in-wartime/" rel="noopener" target="_blank">アメリカン・ビュー</a>」</p></div>

<p>「戦時でも正しいオンライン情報と作り話を見分ける」と題された<a href="https://amview.japan.usembassy.gov/how-to-tell-fact-from-fiction-online-even-in-wartime/" target="_blank" rel="noopener">記事</a>は、こんな書き出しから始まる。</p>
<p>「何百万人もの人がウラジーミル・プーチンによるウクライナへの理不尽な戦争の情報をオンラインで、そして時にはリアルタイムで共有しているなか、どの報道が真実なのかを見極めることが難しくなっています」</p>

<div id="attachment_2363" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2363" class="wp-image-2363" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-300x158.jpg" alt="" width="500" height="263" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero-768x403.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_hero.jpg 1440w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2363" class="wp-caption-text">ロシア軍によるウクライナへの攻撃で破壊された街<span>（写真：SYNEL / PIXTA）</span></p></div>

<p>2022年2月から始まったロシア軍によるウクライナ侵攻後、地上での戦闘に加えて「情報戦」も激しさを増している。</p>
<p>憂慮する欧米では、改めてメディアリテラシーに注目が集まり、啓発する動きが高まった。そして米政府は、日本国民を対象とした啓発にも動き出した。その一つが、アメリカン・ビューの記事だ。</p>
<p>この記事自体、米政府による日本向けのプロパガンダなのではないか、と見る向きもあるだろう。だが、主題はあくまでメディアリテラシー。記事は「SIFT」と呼ばれる、オンライン情報の真偽を見極める手法の紹介へと続く。</p>
<h2>4つのステップから成る「SIFT」</h2>
<p>クリティカルシンキングをどう実践していけば良いのか。前編では、メディアリテラシーのグローバル・スタンダードと言うべき5つの「コア・コンセプト」と、それらに紐づく5つの「キー・クエスチョン」を紹介した。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="AsWVuT4SU7"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　5つの「キー・クエスチョン」で考える</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　&lt;span&gt;5つの「キー・クエスチョン」で考える&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/embed/#?secret=0Yk2U2DB1G#?secret=AsWVuT4SU7" data-secret="AsWVuT4SU7" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>ただし、時代とともにメディアは多様化しており、メディアリテラシーの手法もまた進化している。その代表格が米大使館も紹介しているSIFT というわけだ。</p>
<p>SIFTは、デジタルリテラシーの専門家、ワシントン州立大学のマイク・コールフィールド氏が提唱するメディアリテラシーを身につけるための比較的新しい手法で、2017年からSIFTを学生に教えている。</p>
<p>ネット上に溢れる情報の真偽を誰でも簡単に確認するための4つステップから成り、それぞれの頭文字をとってSIFTと名付けられた。「sift」という英単語には「ふるいにかける」という意味もある。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">SIFT の4つのステップ</div>
<div class="s_table"><table class="tb_media01 tb_media03">
<tbody>
<tr>
<th class="media-li" rowspan="2">S</th>
<td class="media-li">Stop</td>
</tr>
<tr>
<td>一旦立ち止まって考えよう</td>
</tr>
<tr>
<th class="info-li" rowspan="2">I</th>
<td class="info-li">Investigate the source</td>
</tr>
<tr>
<td>ソースを調査しよう</td>
</tr>
<tr>
<th class="media-li" rowspan="2">F</th>
<td class="media-li">Find better coverage</td>
</tr>
<tr>
<td>よりよい報道を見つけよう</td>
</tr>
<tr>
<th class="info-li" rowspan="2">T</th>
<td class="info-li">Trace claims, quotes, and media to the original context</td>
</tr>
<tr>
<td>主張、引用、およびメディアファイルをオリジナルの文脈まで辿ろう</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：Hapgood。対訳はMITテクノロジーレビューから引用</span></div>
</div>
<p>近年、欧米のメディアリテラシー界隈で注目を浴びており、米紙「<a href="https://www.nytimes.com/2021/02/18/opinion/fake-news-media-attention.html" target="_blank" rel="noopener">The New York Times</a>（ニューヨーク・タイムズ）」や、米マサチューセッツ工科大学（MIT）による科学技術誌「<a href="https://www.technologyreview.jp/s/269876/how-to-avoid-sharing-bad-information-about-russias-invasion-of-ukraine/" target="_blank" rel="noopener">MIT Technology Review</a>（MITテクノロジーレビュー）」もコールフィールド氏が提唱するSIFTを大きく取り上げている。</p>

<div id="attachment_2268" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><a href="https://www.nytimes.com/2021/02/18/opinion/fake-news-media-attention.html" target="_blank" rel="noopener"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2268" class="wp-image-2268" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-300x204.jpg" alt="" width="500" height="340" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-300x204.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-768x522.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-794x540.jpg 794w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes-884x600.jpg 884w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_newyorktimes.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /></a><p id="caption-attachment-2268" class="wp-caption-text">SIFTを大きく取り上げた「<a href="https://www.nytimes.com/2021/02/18/opinion/fake-news-media-attention.html" rel="noopener" target="_blank">The New York Times</a>」の記事</p></div>

<p>では、具体的にどう実践すればいいのか、4つのステップを個別に見ていく。</p>
<h2>まず、立ち止まる</h2>
<p>最初のステップ「Stop」について、コールフィールド氏のブログ「<a href="https://hapgood.us/2019/06/19/sift-the-four-moves/" target="_blank" rel="noopener">Hapgood</a>」にあるSIFTのウェブページはこう説明している。</p>
<blockquote>
<p>Stop（立ち止まる）</p>
<p>まず、そのウェブページや投稿にアクセスして読み始めたら、一旦停止。そのウェブサイトや、情報のソース（情報源）のことをあなたが知っているのかどうか、その主張やウェブサイトの「評判」をわかっているのかどうか、自問してください。（中略）それが何であるかが理解できるまで、読み進めたり、他人に共有したりしないでください。</p>
</blockquote>
<p>これまで見てきたメディアリテラシーの基本概念であるクリティカルシンキングや、伝統的な理論である5つのコンセプトにも共通しているが、SIFTは「まず、立ち止まる」ことを強烈に推奨している点が特徴的だ。</p>
<p>反射的な行動が誤情報の拡散につながるという研究結果がある。米MITが実施したTwitterに関する研究成果が2018年、米科学誌「Science（サイエンス）」に掲載された。それによると、誤情報やフェイクニュースが10回リツイートされる速度は正しい情報と比べて約20倍速く、1500人に伝わる速度は正しい情報が伝わる速度の6倍速かったという。</p>
<p>誤った情報は驚きを生む。驚きは反射的な行動につながる。その結果、拡散のスピードもアップする。だからこそ、「Stop」が大事になってくる。前出のMITテクノロジーレビューの記事は、コールフィールド氏の言葉を引用しながらこう説明している。</p>
<blockquote>
<p>コールフィールドは、ウクライナのニュースに関しては、「Stop」に重点を置くべきだと言う。つまり、表示された投稿に反応したり投稿を共有したりする前に、立ち止まって考えようということだ。</p>
<p>コールフィールドは、「周囲の人々に対して真っ先に自分がその話を共有することで、自分がそのニュースを教えてあげたことにしたいという衝動に駆られるのは、人間なら仕方がないことです」と言う。ジャーナリストは日々、その衝動に気をつけている。しかし、これは誰しもが気をつけなければならないポイントだ。現在のように、情報が次々と舞い込んでくる状況であれば、なおさらだ。</p>
</blockquote>
<h2>情報源を調査し、より良い報道を探す</h2>
<p>続くステップである「Investigate the source（情報源の調査）」について、コールフィールド氏はこう解説している。</p>
<blockquote>
<p>Investigate the source（情報源の調査）</p>
<p>ここでの考え方は、読む前に何を読んでいるかを知っておきたい、ということ。ソース（情報源・出所）の専門知識やアジェンダを知ることは、記事や投稿の発言を解釈するうえで非常に重要です。読む前に 60 秒かけてそのメディアや投稿の出所を把握することは、その記事に時間を費やす価値があるかどうかの判断に役立ちます。</p>
</blockquote>
<p>わかりやすく言えば、「読む前に、出所を確認せよ」ということ。ただし、その出所にこだわりすぎるのはよくない。これは、次なるステップ「Find better coverage（より良い報道を探す）」と合わせて考えるべきだ。</p>
<blockquote>
<p>Find better coverage（より良い報道を探す）</p>
<p>例えば「コアラを救う基金」という組織から発信された「コアラが絶滅したと宣言された」という記事を受け取った場合、その記事の情報源を調査するのではなく、いったん外に出て、このトピックに関するほかの記事や情報源を見つけることが最善策かもしれません。</p>
<p>重要なのは、複数の情報源をスキャンし、専門家のコンセンサスがどのようなものか、確認すること。より適した「他のカバレッジを見つける」ことをお勧めします。より信頼できる、より詳細で多様なカバレッジです。</p>
</blockquote>
<p>そのウェブサイトや投稿が情報源としている出所自体が誤情報を流している場合、その出所にこだわるのは危険であり、時間の無駄にもなる。上記の例の場合、いったん当該のサイトやその情報源から離れ、「Google」などで「コアラ 絶滅」と検索し、別の情報源を当たってみよう、ということを推奨している。</p>
<p>そして、最後のステップ「Trace claims, quotes, and media back to the original context（主張・引用・写真や動画を、オリジナルの文脈まで辿る）」に到達する。</p>
<h2>デジタルに対応したクリティカルシンキング</h2>
<blockquote>
<p>Trace claims, quotes, and media back to the original context（主張・引用・写真や動画を、オリジナルの文脈まで辿る）</p>
<p>私たちがインターネットで見つけるものの多くは、文脈が取り除かれています。（中略）その写真は本物のように見えるかもしれませんが、キャプションによって誤解を招く可能性があります。新しい治療法についてのその主張は研究結果に基づいているとしていても、引用している研究論文が本当にそう述べているかどうか、定かではありません。</p>
<p>このような場合、主張、引用、または写真や動画などのメディアファイルを、オリジナルの発信元まで遡って追跡しましょう。元の文脈を確認し、あなたが見たバージョンが正確に引用しているかどうかを把握できます。</p>
</blockquote>
<p>元のソース情報を発信した組織や人の意図や文脈に反して、その一部が切り取られ、別の文脈で使われてしまうこともあり得る。そのため、オリジナルまで辿り、最初の情報がどのように発信されているか確認することも重要だという。</p>
<p>これらを実践することでコールフィールド氏は、「主張の誤り、あるいは、（根拠となっている）情報源が人を騙そうとしていること、などを見抜くことができる。そうではなくとも、インターネットやウェブサイトが切り取りがちな文脈を再構築することで、実りのあるデジタル情報との関わりを保てる」としている。</p>
<p>デジタル情報の真偽確認に特化したSIFTについて、メディアリテラシーに詳しい法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授は、こう評価する。</p>

<div id="attachment_2294" style="width: 260px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2294" class="wp-image-2294" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg" alt="" width="250" height="283" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg 265w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 250px) 100vw, 250px" /><p id="caption-attachment-2294" class="wp-caption-text">法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授</p></div>

<p>「SIFTは伝統的なメディアリテラシーではなく、『デジタル情報リテラシー』を育むもの。ユネスコが定義する『メディア情報リテラシー』、つまり、広義のメディアリテラシーをアップデートする手法です」</p>
<p>「コールフィールド氏らクリティカルシンキングが不完全だと考える研究者たちは『クリティカルシンキングがある人でも騙されてしまう時代』と言っています。それは、『歴史学者が紙ベースで考えるようなクリティカルシンキングでは足りない』という意味。つまり、デジタル時代に対応した新しいクリティカルシンキングが必要だと言っている。そう理解すべきだと考えます」</p>
<h2>私たちはなぜ騙されるのか</h2>
<p>メディア自体がデジタルによって多様化し、その伝達手法も、あるいは悪意をもって騙す技法もまた、多様化している。そうしたなか、防衛する側のメディアリテラシーも多様化して対応していく必要がある。その意味で、日本の総務省が一般に配布しているメディアリテラシー教材は、多くの示唆を与えてくれる。</p>
<p>2022年6月、総務省はニセ・誤情報の存在を知り、備えるための啓発教育教材「<a href="https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/nisegojouhou/" target="_blank" rel="noopener">インターネットとの向き合い方～ニセ・誤情報に騙されないために～</a>」を公開した。</p>
<p>若年層から成年層まで幅広い年齢を対象とした60分程度の講義向けで、全66ページのスライドから成る大作。講師向けガイドラインもある。都城市はさっそく2022年7月、この教材を用いた<a href="https://miyakonojo.site/events/01G6R7EVDD2WYZ9CYXYHQS34ZV" target="_blank" rel="noopener">講座</a>を実施するなど、全国の自治体での活用も広がっている。</p>

<div id="attachment_2293" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2293" class="wp-image-2293" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo-300x180.jpg" alt="" width="500" height="300" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo-300x180.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo-768x461.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_miyakonojo.jpg 1000w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2293" class="wp-caption-text">2022年7月に都城市役所が実施した講座の風景</p></div>

<p>総務省の教材「PART2 私たちはなぜ騙されるのか」では、「特価品5980円」「<span style="text-decoration: line-through;">15000円</span>5980円」どちらの表示が気になるか、同じ光景を観ているのに「ホームランだ」「ファールだ」と意見が分かれるのはなぜかを問いかけ、こう説明している。</p>
<blockquote>
<p>人は、自分の願望や経験、思い込み、周囲の環境によって、無意識のうちに合理的ではない行動、偏った判断をすることがあります。「認知バイアス」と呼ばれるこの現象は、私たちの生活の様々な場面で起きています。</p>
<p>「認知バイアス」を別の言葉で表現すると…人は信じたいものを選ぶ</p>
<p>「ニセ・誤情報」には、誰かに教えたい要素、感情に訴える要素があるため共感・拡散されやすいのです。</p>
</blockquote>

<div id="attachment_2265" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2265" class="wp-image-2265" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-300x169.jpg" alt="" width="500" height="281" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bias.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2265" class="wp-caption-text">「認知バイアス」を別の言葉で表現すると…人は信じたいものを選ぶ<span>（総務省「<a href="https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/nisegojouhou/" target="_blank" rel="noopener">インターネットとの向き合い方～ニセ・誤情報に騙されないために～</a>」より）</span></p></div>

<p>そのほか、SNSなどのアルゴリズム機能により、ユーザーの観点に合わない情報から隔離され、自身の考え方や価値観の「バブル（泡）」の中に孤立するという情報環境「フィルターバブル」や、人工知能（AI）による「ディープフェイク」など、技術の進歩に伴う弊害にも言及している。</p>

<div id="attachment_2266" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2266" class="wp-image-2266" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-300x169.jpg" alt="" width="500" height="281" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_bubble.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2266" class="wp-caption-text">「フィルターバブル」は気付けない！<span>（同上）</span></p></div>

<p>騙された結果、どうなるのか。教材は、海外で携帯電話の基地局が破壊された事件や、拡散によって損害賠償請求された事件など、ニセ・誤情報が引き起こした具体事例をもって説明する。詳しくは<a href="https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/nisegojouhou/data/file01.pdf" target="_blank" rel="noopener">引用元</a>をご覧いただきたい。</p>
<p>そして、騙されないためのチェック項目では、「情報源はある？」「その画像は本物？」など基本4項目、「知り合いだからという理由だけで信じていないか？」「表やグラフも疑ってみた？」など応用4項目が並ぶ。</p>

<div id="attachment_2267" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2267" class="wp-image-2267" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-300x169.jpg" alt="" width="500" height="281" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-300x169.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-1024x576.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check-768x432.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-2_check.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2267" class="wp-caption-text">騙されないためのチェック項目<span>（同上）</span></p></div>

<p>前編で紹介した「さぎしかな」や、先に紹介したSIFTと同じような項目もあれば、それらにはない項目も。この総務省によるチェックもまた、デジタル時代に対応した新しいメディアリテラシー、新しいクリティカルシンキングの手法の一つと言える。</p>
<p>締めの言葉は、「騙されやすいのは『自分は騙されない』と安心している人」。</p>
<p>やはり、「鵜呑みにしない」「立ち止まる」というクリティカルシンキングの基本姿勢が最も大切な所作であることに違いはない。</p>
<p>しかし、それさえ身につけば、怖がることはない。</p>
<p>インターネットやSNSの恩恵を存分に受け、ときには「こんなこと言っているけれど、違うよね」と、ある意味、楽しみながら、膨大なデジタル情報の海を泳いでほしい。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="yUG98tpZZ9"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/">学校に浸透するメディアリテラシー教育　NHKの奮闘、先行する欧米</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;学校に浸透するメディアリテラシー教育　&lt;span&gt;NHKの奮闘、先行する欧米&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/embed/#?secret=q46ROeRfcL#?secret=yUG98tpZZ9" data-secret="yUG98tpZZ9" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　5つの「キー・クエスチョン」で考える</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2189/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=03-%25e5%25ae%259f%25e8%25b7%25b5%25ef%25bc%2581-%25e5%2581%25bd%25e3%2583%25bb%25e8%25aa%25a4%25e6%2583%2585%25e5%25a0%25b1%25e3%2581%25ab%25e5%2585%258b%25e3%2581%25a4%25ef%25bc%25bb%25e5%2589%258d%25e7%25b7%25a8%25ef%25bc%25bd%25e3%2580%25805%25e3%2581%25a4%25e3%2581%25ae%25e3%2580%258c%25e3%2582%25ad%25e3%2583%25bc</link>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 06 Dec 2022 15:00:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[X（Twitter）]]></category>
		<category><![CDATA[ウクライナ]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[ロシア]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>テーマ「メディアリテラシー」の3回目は実践編。多様化するメディアやメッセージを前に、どう具体的にクリティカルシンキングを実践すればいいのか、グローバルスタンダードに学びます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>
<h2>フェイクニュース？</h2>
<p>ドナルド・トランプ元米大統領が声高に叫んだことから「フェイクニュース」という言葉は政治的にも利用されるようになった。</p>
<p>ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やラブロフ外相も、ウクライナの首都キーウ近郊・ブチャで起きた惨劇（ブチャの虐殺）などについて、「フェイクニュースだ」という声明を幾度となく出している。</p>

<div id="attachment_2309" style="width: 510px" class="wp-caption aligncenter"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2309" class="wp-image-2309" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-300x158.jpg" alt="" width="500" height="263" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_-768x403.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy03_heroA_.jpg 1440w" sizes="auto, (max-width: 500px) 100vw, 500px" /><p id="caption-attachment-2309" class="wp-caption-text">ウクライナ郊外のブチャ地区。破壊された大量の自動車が廃棄されている<span>（写真：Sun_stock / PIXTA）</span></p></div>

<p>ロシア国営の放送局「RT」や通信社「スプートニク」も、そうした自国首脳の発言を世界へ届けようと、あらゆるチャネルを駆使し、拡散に務めている。</p>
<p>「情報戦」に国境はない。日本も“攻撃”の的（まと）の一つだ。</p>
<p><blockquote class="twitter-tweet" data-width="500" data-dnt="true"><p lang="ja" dir="ltr">ロシアとの国境付近でウクライナが生物兵器を開発、米国防総省が資金援助＝露国防省 <a href="https://t.co/EsSZmHYEZr">https://t.co/EsSZmHYEZr</a></p>&mdash; Sputnik 日本 (@sputnik_jp) <a href="https://twitter.com/sputnik_jp/status/1500670092668932098?ref_src=twsrc%5Etfw">March 7, 2022</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>「ロシアとの国境付近でウクライナが生物兵器を開発、米国防総省が資金援助＝露国防省」「露国防省 ウクライナはイルペン市で挑発用フェイク映像を撮影」「露連邦検察、ブチャにおけるロシア軍の行動に関するフェイクニュースで起訴へ」――。</p>

<div id="attachment_2252" style="width: 310px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2252" class="wp-image-2252" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-240x300.jpg" alt="" width="300" height="375" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-240x300.jpg 240w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-819x1024.jpg 819w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc-768x960.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3-1_bbc.jpg 1200w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /><p id="caption-attachment-2252" class="wp-caption-text">ファクトチェックによってロシアの主張を検証する英BBCの記事</p></div>

<p>Twitter上にある「スプートニク日本語版」のアカウントは、ロシア流に言えば「ドンバス地方を開放する軍事作戦」の開始後、立て続けにこうしたニュースを配信し続けている。</p>
<p>そうした情報戦を仕掛けるロシア側に、ウクライナや同国を支援する西側諸国も対抗。欧米のマスメディアは事実を丹念に検証する「ファクトチェック」を重ね、フェイクではなく「ロシアの嘘」であることを示す証拠や証言を報じてきた。ロシアが喧伝する「ウクライナの生物兵器」に関しても、英BBCが丁寧に検証し、「証拠なし」と<a href="https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-60733307" target="_blank" rel="noopener">断じている</a>。</p>
<h2>国連決議反対国への支援、賛成？</h2>
<p>だが、ロシア側の情報発信は“弾数”が多い。日々情勢も動くなか、疑わしいニュースのすべてをファクトチェックしていくことは難しい。</p>
<p>加えて、情報戦の“武器”は多様化している。スプートニクは今年11月21日、こんな「アンケート」をTwitter上で実施した。</p>
<p>「#日本 政府は、ロシアの #ウクライナ における軍事作戦を非難する国連決議に反対した国々へ128億円の資金を供与することを決定した。この決定は、日本国内で食料品やエネルギー価格が上昇する中でなされた。これについて、皆さんはどうお考えですか？」</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="ja" dir="ltr">&#x1f4b0;<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%97%A5%E6%9C%AC?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#日本</a> 政府は、ロシアの <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#ウクライナ</a> における軍事作戦を非難する国連決議に反対した国々へ128億円の資金を供与することを決定した。この決定は、日本国内で食料品やエネルギー価格が上昇する中でなされた。これについて、皆さんはどうお考えですか？</p>

— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) <a href="https://twitter.com/sputnik_jp/status/1594630545798938624?ref_src=twsrc%5Etfw">November 21, 2022</a></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>今年度の政府開発援助（ODA）のうち、ロシアへの国連の非難決議や人権理事会の理事国資格停止の決議に反対したラオス、ベトナム、イランなど19カ国への無償資金供与が計128億円ある、というニュースを受けてのもの。結果は、「経済を何とかするのが先！国民に支援が必要」という回答が約70％の票を集め、最多となった。</p>
<p>事実上、「正しい、内政よりも外交が重要」と「経済を何とかするのが先！」の2択。「128億円の資金供与」自体は正しい情報だが、選択肢はスプートニクが“構成”したものだ。</p>
<p>こうした情報戦に加担するのは、スプートニクのような国営メディアだけではない。一般の日本人がツイートしたり、リツイート（RT）したりすることで、ロシア側の意に沿った情報が拡散することもある。</p>
<p>事態を複雑にしているのは、スプートニク含め、ロシア側の発信のすべてが誤っているわけではない、ということ。いったいどの情報が正しいのか、情報をどう受け止めるべきか。我々は混沌としたデジタルの世界で、ますます見極めることが難しくなっている。</p>
<h2>メディア・リテラシー教育理論の基礎</h2>
<p>これまで、具体的な事例をもとに、なぜ今、メディアリテラシーが必要とされているのか、そして、メディアリテラシーの基本原理であり、初歩とも言える「クリティカルシンキング」について、深掘りをしてきた。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="g2t7xz1XVC"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　&lt;span&gt;AIフェイク画像と謎の地下室の示唆&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/12/embed/#?secret=w45gMslOev#?secret=g2t7xz1XVC" data-secret="g2t7xz1XVC" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="2NU0Go3n0o"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　インターネットや技術革新の功罪</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　&lt;span&gt;インターネットや技術革新の功罪&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/embed/#?secret=xuxRIzTOnW#?secret=2NU0Go3n0o" data-secret="2NU0Go3n0o" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="VOT3UCyDeu"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「クリティカルシンキング」の本質　&lt;span&gt;誤情報に惑わされないための初歩&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/embed/#?secret=blLFayxwsn#?secret=VOT3UCyDeu" data-secret="VOT3UCyDeu" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>クリティカルシンキングとは、簡単に言えば「鵜呑みにせず、立ち止まり、多面的に考える」こと。ただし、立ち止まることはできたとしても、その先、どう多面的に考えれば良いのか、指針がないと難しい。</p>
<p>では、具体的にメディアやそのメッセージとどう向き合い、どうクリティカルシンキングを実践していけばよいのだろうか――。</p>
<p>これが、今回の本題となる。まず知っておきたいのが、メディアリテラシーの「コア・コンセプト」と「キー・クエスチョン」だ。</p>
<p>日本のメディアリテラシー研究の第一人者として知られる法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授は、こう話す。</p>
<p>「メディア・リテラシー・センター（Center for Media Literacy＝以下CML）による5つの『コア・コンセプト』と『キー・クエスチョン』は、メディアリテラシー教育理論の基礎として広く世界に知られ、幅広く共有されています」</p>
<p>CMLは1989年に設立されたメディアリテラシー教育の専門機関。北米を中心とした学校教師の研修トレーニングや実施プログラムの提供、世界各国へ向けたメディアリテラシー教育ガイド「<a href="http://www.medialit.org/sites/default/files/01a_mlkorientation_rev2_0.pdf" target="_blank" rel="noopener">Literacy for the 21st Century</a>」の発行・配布などを行っている。</p>
<p>教育ガイドの中核が、メディアを読み解く視点を5つに集約した「コア・コンセプト」と、教育現場で生徒にわかりやすく理解してもらうために用意した5つの「キー・クエスチョン」。対となる両者は、以下のように整理されている。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">米CMLが定義する5つの「コア・コンセプト」と「キー・クエスチョン」</div>
<div class="s_table"><table class="tb_media01 tb_media02">
<tbody>
<tr>
<td style="background-color: #f3f3f3;"> </td>
<th class="media-li">コア・コンセプト</th>
<th class="info-li">キー・クエスチョン</th>
</tr>
<tr>
<td class="num">#1</td>
<td class="media-li">すべてのメッセージは構成されています。</td>
<td class="info-li">誰がこのメッセージを作ったのでしょうか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#2</td>
<td class="media-li">メディアメッセージは独自の創造的な言語を使用して構築されます。</td>
<td class="info-li">関心を引くためにどのような創造的なテクニックが使用されていますか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#3</td>
<td class="media-li">同じメディアメッセージを人によって異なる方法で体験します。</td>
<td class="info-li">人によってこのメッセージの理解はどのように異なるのでしょうか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#4</td>
<td class="media-li">メディアには価値と視点が組み込まれています。</td>
<td class="info-li">このメッセージで表現されている、または排除されている価値観、ライフスタイル、視点は何ですか？</td>
</tr>
<tr>
<td class="num">#5</td>
<td class="media-li">ほとんどのメディアメッセージは利益や権力を得るために作られています。</td>
<td class="info-li">なぜ、このメッセージは送られたのでしょうか？</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：米CMLの「CML MediaLit Kit」</span></div>
</div>
<h2>「スプートニク」を読み解くと？</h2>
<p>坂本教授は、これらのコンセプトとクエスチョンについて、こう補足する。</p>
<p>「CMLの理論は、伝統的なメディアリテラシーの理論をまとめたもので、その考え方は英国から始まり、カナダに渡って8つになり、それが5つに整理されたという流れがある。今日、とりわけ米国のメディアリテラシー教育におけるクリティカルシンキングとは、まさにCMLの5つのキー・クエスチョンを問うこと、だと言っていい」</p>
<p>5つのキー・クエスチョンは、クリティカルシンキングを実践する具体的な指針として世界のメディアリテラシー教育の現場に浸透しているのだ。ならば実践してみよう。先のスプートニクのツイートを、5つのキー・クエスチョンに沿って読み解いてみたい。</p>
<p>まず＃1では、そのメッセージが誰かによって構成されたものであることを意識する。スプートニクはロシアの国営メディアであり、国、ひいてはプーチン大統領の意を汲んだものではないか、という視点が生まれる。</p>
<p>＃2では、少々わかりにくいが、人に魅力的に伝わるよう、あるいは、信頼性が高いと思ってもらえるような表現技術があることを意識する。通信社らしい硬く正しい日本語であり、周辺にはNHKなども報じる正しいニュースや、フィギュアスケート世界大会の成績速報なども並んでいるため、しっかりとした報道機関の印象も受ける。</p>
<p>＃３では、このツイートの評判を気にしてみる。133件のリツイート、174件のいいね！がある一方で、リプライの内容を見ると「なぜ @TwitterJPはこんなアカウント放置してるの？」「意味分からん。子どもでも分かる嘘つくのやめてもらっていいですか？」といった歯牙にもかけないコメントも多いことに気づく。</p>
<p>#４では、送り手の価値観や視点を考える。当然、ロシア至上主義で、プーチン大統領には逆らえないのだと推測される。</p>
<p>最後に＃5で、このメッセージが送られた背景を考える。情報戦の一環であり、日本の世論に対して影響を与えたい目的が透けて見える。</p>
<p>といった具合だ。ただし、5つのキー・クエスチョンを通じて、「送り手の意図」を深く読み解く必要はない、と坂本教授は釘を刺す。</p>
<h2>「さぎしかな」でチェック</h2>

<div id="attachment_2294" style="width: 260px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2294" class="wp-image-2294" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg" alt="" width="250" height="283" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto-265x300.jpg 265w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/12/medialiteracy3_sakamoto.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 250px) 100vw, 250px" /><p id="caption-attachment-2294" class="wp-caption-text">法政大学キャリアデザイン学部の坂本旬教授</p></div>

<p>「メディアリテラシーが語られるとき『意図を読み解く』と言われがちですが、それは間違い。意図を読み解くことはかなり難しいうえ、意図によって構成されたメッセージだけに焦点を当てると、『無意識による差別』などの問題に気づくことができません」</p>
<p>「意図があろうがなかろうが、問題は生じる。例えば、ジェンダーの考え方や価値観、人種的な価値観に欠けたテレビCMなどがありますよね。でも、だいたいそういうのは、意図して欠けたものを制作しているのではなく、無意識にやっちゃっている。つまり、差別的なメッセージはほとんどの場合、意図されていないんです」</p>
<p>「意図的なメッセージ」にこだわると視野狭窄に陥り、重要なことに気づけなくなるという示唆である。ちなみに坂本教授は、日本の教育現場で活用しやすく、日本人が覚えやすいように、この5つのキー・クエスチョンをカスタマイズし、教育現場で活用している。</p>
<p>作者、技術、視聴者（読者）、価値観、なぜ。5つのキー・クエスチョンを象徴する日本語、それぞれの音読みの頭文字をつなげると、「<a href="https://jima.media/cms/wp-content/uploads/2020/01/sa-gi-si-ka-na-check.pdf" target="_blank" rel="noopener">さぎしかな</a>」となる。</p>
<p>これら5つの側面でメッセージを見つめ、調べ、自分なりに分析することが、クリティカルシンキングでメディアリテラシーを身につける具体的な手順である。</p>
<p>SNSなどのインターネットメディアも含め、あるいはマスメディアだけではなく個人のアカウントも含め、あらゆるメッセージを無批判に受け入れず、手放しでシェアせず、考える。さすれば、なにがフェイクニュースなのか混乱せず、ニセ・誤情報に惑わされるリスクも軽減するだろう。</p>
<p>今回は、メディアリテラシー教育における伝統的で基礎的な手法を押さえた。後編では、デジタル時代に対応した新手の手法なども含め、より実践的な活用法を深掘りする。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">後編</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="K48KtmKyAR"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　デジタル時代に即した新手法「SIFT」</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　&lt;span&gt;デジタル時代に即した新手法「SIFT」&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/embed/#?secret=p4pQluGZDh#?secret=K48KtmKyAR" data-secret="K48KtmKyAR" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
					<wfw:commentRss>https://think-miyakonojo.jp/article/2189/feed/</wfw:commentRss>
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			</item>
		<item>
		<title>「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/2115/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=02-%25e3%2580%258c%25e3%2582%25af%25e3%2583%25aa%25e3%2583%2586%25e3%2582%25a3%25e3%2582%25ab%25e3%2583%25ab%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25ad%25e3%2583%25b3%25e3%2582%25b0%25e3%2580%258d%25e3%2581%25ae%25e6%259c%25ac%25e8%25b3%25aa-%25e8%25aa%25a4%25e6%2583%2585%25e5%25a0%25b1%25e3%2581%25ab%25e6%2583%2591</link>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 29 Nov 2022 13:55:50 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://think-miyakonojo.jp/?p=2115</guid>

					<description><![CDATA[<p>テーマ「メディアリテラシー」の2回目は、その中核を成す概念であり、メディアリテラシーを身につける初歩でもある「クリティカルシンキング（批判的思考）」について、本質や対訳のあり方も含め、深掘りしていきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>「TickTok」の約20％が誤解を招く</h2>

<div id="attachment_2127" style="width: 380px" class="wp-caption alignright"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2127" class="wp-image-2127" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-300x300.jpg" alt="" width="370" height="370" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-300x300.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-150x150.jpg 150w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok-500x500.jpg 500w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok.jpg 740w" sizes="auto, (max-width: 370px) 100vw, 370px" /><p id="caption-attachment-2127" class="wp-caption-text">TikTokの信頼性に関する米NewsGuardのレポート</p></div>

<p>「新型コロナウイルス感染症」「ウクライナ侵攻」などを検索すると、上位に出てくる動画の19.5％に、誤情報または誤解を招く主張が含まれている――。</p>
<p>今年9月、信頼性を評価する米メディア監視組織「NewsGuard（ニュースガード）」は、「TikTok」に関する衝撃的なレポートを公開した。</p>
<p>TikTokは全世界の若者を虜にしているショート動画アプリ。米国の非営利調査機関が13～17歳の若者を対象とした<a href="https://www.pewresearch.org/internet/2022/08/10/teens-social-media-and-technology-2022/" target="_blank" rel="noopener">インターネット利用調査</a>をしたところ、TikTokを利用したことがあると回答したのは67％だった。1位の「YouTube（95％）」に次いで2番目に多く、3位の「Instagram（62％）」を超えている。日本でも、総務省の最新の<a href="https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000111.html" target="_blank" rel="noopener">調査</a>によると10歳代の62.4%が利用している人気アプリだ。</p>
<p>ニュースガードによる調査は、検索機能で上位に表示する動画の真偽を確かめたもの。話題性の高いキーワードを選び、それぞれ上位20位までの動画、計540本の内容をファクトチェックしていったところ、5本に1本に相当する105本に疑義があった。こうしたコンテンツは「重大な脅威である」とニュースガードは指摘。日本語のコンテンツも危うい。</p>

<div id="attachment_2132" style="width: 260px" class="wp-caption alignleft"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-2132" class="wp-image-2132" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok2-197x300.jpg" alt="" width="250" height="380" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok2-197x300.jpg 197w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_tiktok2.jpg 500w" sizes="auto, (max-width: 250px) 100vw, 250px" /><p id="caption-attachment-2132" class="wp-caption-text">新型コロナワクチンに関する「TikTok」の動画</p></div>

<p>「新型コロナワクチン」とTikTokで検索すると日本語コンテンツの上位に「新型コロナワクチン打ちますか？」と題した動画が出てきた。2022年11月末の検索だ。</p>
<p>「昨年末、全国の医師、約7000人を対象に実施されたアンケートで、ワクチンを摂取したいと回答したのは何％でしょう？」「じつは、たったの35％。また、30％の医師は受けたくないと回答。その理由の圧倒的1位はワクチンの安全性がまだ確立していないから」……。</p>
<p>薬剤師がテンポ良く、こう畳み掛ける。「いいね！」の数は2638件。しかし、その薬剤師が根拠としている調査を確認すると、「早期にワクチンの接種を受けたい」と回答した医師が35％で、「分からない」が35％、「早期に接種を受けたくない」が30％だったことがわかる。TikTokの動画では「早期に」が抜けていた。</p>
<p>しかも、アンケート実施は2020年11〜12月とまだワクチン接種が始まる前だが、動画中の「昨年末」を「2021年末」と勘違いしてしまう視聴者もいるかもしれない。ニュースガードがこの動画を検証したとしたら、「誤解を招く」と判断する可能性は高い。</p>
<h2>警鐘を鳴らす総務省</h2>
<p>なぜ今、メディアリテラシーが必要なのか。前回は前後編にわたって、わかりやすく3つの事例から説明した。では、どうすればいいのか。そのカギを紐解く前に、補足としてマクロのデータを共有したい。TikTokの話はその一例だ。</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="qvuz8yq0kn"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　&lt;span&gt;AIフェイク画像と謎の地下室の示唆&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/12/embed/#?secret=VnoyXcmdcQ#?secret=qvuz8yq0kn" data-secret="qvuz8yq0kn" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>
<p>「メディアへの信頼度」について、別の角度から見ていく。</p>
<p>日本人は世界に比べてメディアを信じやすい、というデータがある。世界数十カ国の大学や調査機関が各国国民の意識調査を定期的に実施している「<a href="https://www.worldvaluessurvey.org/wvs.jsp" target="_blank" rel="noopener">世界価値観調査</a>」。その最新の統計データ（2017〜2020年）によると、日本で新聞・雑誌を「非常に信頼」「やや信頼」している国民の割合は「69.3％」で、ベトナム、フィリピン、バングラデシュに続く4位。先進国のなかでは突出して高く、OECD加盟国では2位のポルトガル（50.4％）、3位の韓国（49.6％）との差が大きく開いている。</p>
<p>新たなメディアの不安。信じやすい国民性。これらがどれほど影響を与えたか不明だが、国民のメディアリテラシーについて、総務省も危機感を抱いていることは間違いない。</p>
<p>今年6月、総務省はメディアリテラシーに関する新たな報告書や教材を公表した。「<a href="https://www.soumu.go.jp/main_content/000820476.pdf" target="_blank" rel="noopener">メディア情報リテラシー向上施策の現状と課題等に関する調査結果報告</a>」では、諸外国における政策や取り組み、日本おける課題や解決策などが140ページ以上にわたりまとめられている。</p>
<p>このなかで最も重視されているのが「クリティカルシンキング（批判的思考）」だ。これが、今回の記事の「本題」である。</p>
<h2>中核となる「批判的思考」という言葉</h2>
<p>総務省の報告書はまず、言葉の定義から始まる。総務省は長らく「メディアリテラシー」という言葉を使ってきたが、この報告書から「メディア情報リテラシー」という言葉を使い始めた。これはもともと「国連教育科学文化機関（ユネスコ）」が使用する、より広義の言葉であり、新たなグローバルスタンダードに則ろうとする総務省の意思が垣間見える。</p>
<p>総務省の報告書から引用すると、ユネスコによる定義は以下のとおりだ。</p>
<div class="chart">
<div class="chart_title">メディアリテラシーと情報リテラシー</div>
<div class="s_table"><table class="tb_media01">
<tbody>
<tr>
<th class="media-li" rowspan="2">メディア<br />
リテラシー</th>
<td class="media-li">あらゆるコミュニケーション手段を用いて、アクセス、分析、評価、創造、行動する能力<small>（出典：National Association for Media Literacy Education）</small></td>
</tr>
<tr>
<td>
<ul>
	<li>民主主義社会におけるメディアの役割と機能を理解する</li>
	<li>メディアがその機能を十分に発揮し得る条件を理解する</li>
	<li>メディア機能の観点からメディアコンテンツを批判的に評価する</li>
	<li>自己表現、異文化間対話、民主主義的参加のためにメディアに取り込む</li>
	<li>ユーザーコンテンツを創造するのに必要なスキル(ICTを含む)を身に着けて用いる<small>（以上出典：UNESCO）</small></li>
</ul>
</td>
</tr>
<tr>
<th class="info-li" rowspan="2">情報<br />
リテラシー</th>
<td class="info-li">情報の必要性を認識し、文化的・社会的文脈の中で情報を見つけ、評価し、応用し、創造する能力<small>（以上出典：UNESCO）</small></td>
</tr>
<tr>
<td>
<ul>
	<li>情報の必要性を明確化・区分化する</li>
	<li>情報の場所を特定し、アクセスする</li>
	<li>情報を批判的に評価する</li>
	<li>情報を組織する</li>
	<li>情報を倫理的に利用する</li>
	<li>情報を交流する</li>
	<li>情報の加工の為にICTを利用する<small>（以上出典：UNESCO）</small></li>
</ul>
</td>
</tr>
</tbody>
</table></div>
<div class="wp-caption-text"><span>出所：総務省。簡易翻訳はみずほリサーチ&amp;テクノロジーズによる</span></div>
</div>
<p>シンプルに言えば、メディアリテラシーとは「メディアからの情報を読み解く能力」、情報リテラシーとは「情報を扱う（収集・分析・評価・発信）能力」と言い換えることができ、これらを包含する能力がメディア情報リテラシーということになる。</p>
<p>ただし、かつては新聞やテレビなど「マスメディア」からの情報を読み解く能力だったメディアリテラシーの意味合いや定義は、インターネットやSNSの普及とともに拡大した。同時に、情報リテラシーも特別なものではなくなった今、両者の境界は曖昧になりつつある。</p>
<p>また、メディアリテラシーと情報リテラシーの類似性や区分については議論も多いため、本稿では深入りはしない。メディアリテラシーという言葉を広義に捉え、ユネスコの言うメディア情報リテラシーと同義として使っていく。</p>
<p>話が逸れたが、報告書冒頭の定義を見ると、メディアリテラシーも情報リテラシーも、その説明に「批判的に評価する」という文言がある。続く報告書にも、欧米各国の取り組みを紹介するなかで、「批判的に」「批判的思考」というキーワードが多数、出てくる。</p>
<p>「情報に批判的にアプローチ」「自信を持って、批判的に、責任を持ってデジタル技術を利用・活用する」「デジタルコンテンツの出所の信憑性と信頼性を批判的に評価する」「物事を批判的に理解する能力」「情報を批判的に検討し、評価するよう子供を支援」「批判的思考能力を深め、防御を強化する」……。</p>
<p>そして有識者のコメントとして、こうも書かれている。</p>
<p>「一般的には悪意を持っていないが非常に重大なデマが存在し、それらに対しては批判的思考（クリティカルシンキング）が大事だという点で、 EU やユネスコでは一致している」</p>
<p>学問として欧米で発達し、育まれてきたメディアリテラシーにおいて、「批判的に」あるいは「批判的思考」というキーワードは礎でもあり、中核とも言える概念なのだ。</p>
<p>実際に、メディアリテラシー研究の権威「全米メディアリテラシー教育学会（NAMLE）」も、メディアリテラシーを以下のように<a href="https://namle.net/resources/media-literacy-defined/" target="_blank" rel="noopener">定義</a>している。</p>
<blockquote>
<p>メディアリテラシーとは、あらゆるコミュニケーション手段を駆使して、アクセス・分析・評価・創造し、行動する能力。メディアリテラシーは従来のリテラシー（読み書きの能力）に基づき、新しい形式の読み書き能力を提供する。メディアリテラシーは人々に、<strong>クリティカル（批判的）</strong>な思考者、創造者、コミュニケーション巧者、積極的な市民になれる力を与える。</p>
</blockquote>
<h2>「クリティカルシンキング」の本質</h2>
<p>では、批判的に評価・分析する、批判的思考をする、というのはどういうことなのか。言葉の本質を考えていく。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="size-medium wp-image-2121 aligncenter" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756.jpg" alt="" width="740" height="389" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756.jpg 1440w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756-300x158.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756-1024x538.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy2_hero_1440x756-768x403.jpg 768w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /></p>
<!-- 







<div class="wp-caption-text annot">画像：「jirsak」©123RF.COM</div>







　 -->
<p>批判的思考に関する著書も多い京都大学大学院教育学研究科長・教育学部長の楠見孝教授は、日本心理学会の機関誌『心理学ワールド』への<a href="https://www.psych.or.jp/wp-content/uploads/2017/10/61-5-8.pdf" target="_blank" rel="noopener">寄稿</a>で、こう指摘している。</p>
<blockquote>
<p>批判的思考は「相手を非難する思考」と誤解されることがある。そのため、相手を攻撃する否定的なイメージがもたれている。しかし、批判的思考において大切なことは、第1に、相手の発言に耳を傾け、証拠や論理、感情を的確に解釈すること、第2に、自分の考えに誤りや偏りがないかを振り返ることである。したがって、相手の発言に耳を傾けずに挙げ足を取ることは批判的な思考と正反対のことがらである。</p>
</blockquote>
<p>英語の「Critical」には確かに「批判的な」という意味があるが、クリティカルシンキングにおいては、「批評の」「慎重な判断を下す」というニュアンスに近い。字面から単に「批判する思考」と捉えるのは早計だ。</p>
<p>他方、デジタル大辞泉は、こうシンプルに説明している。</p>
<blockquote>
<p>物事や情報を無批判に受け入れるのではなく、多様な角度から検討し、論理的・客観的に理解すること。</p>
</blockquote>
<p>要するに「鵜呑みにせず、立ち止まって、多面的に考える」ということなのだ。補足すれば「無批判に受け入れず、多面的・論理的・客観的に批評する思考」という理解が正しい。</p>
<p>ではその理解のもと、さっそく実践してみよう。</p>
<p>じつはここまで、批判的思考という対訳を“あえて”使ってきた。しかし上記の説明を受け、なんとなく「批判的」という表現に違和感を覚える方もいらっしゃるだろう。この訳が正しいかどうかという議論があることは、インターネットを調べてみればすぐにわかる。</p>
<p>「アカデミアとジャーナリズムの専門家が執筆 理論と実践をカバーするメディアリテラシー入門決定版！」。という謳い文句を掲げる書籍『<a href="https://bookpub.jiji.com/book/b597275.html" target="_blank" rel="noopener">メディアリテラシー 吟味思考（クリティカルシンキング）を育む</a>』が2021年12月、時事通信社から発刊された。</p>
<p>「メディアリテラシー」「クリティカルシンキング」で検索すると、この書籍のプロモーション記事が多数、出てくる。そのひとつ、朝日新聞系列のウェブメディア「GLOBE＋」の<a href="https://globe.asahi.com/article/14544227" target="_blank" rel="noopener">記事</a>では、書籍の共同編著であるスマートニュースメディア研究所の山脇岳志氏が、興味深いことを綴っている。少々長めに引用する。</p>
<blockquote>
<p>複雑な世の中を生きていく上で必要な力の一つは「クリティカルシンキング」だ、という見方がある。この英語は、これまで「批判的思考」という言葉で訳されてきた。しかしこの訳語は妥当だといえるだろうか。（中略）</p>
<p>そもそも日本語として定着している訳語が、おかしいのではないか、と思うこともある。たとえば、アメリカ大統領が年に一度、連邦議会両院の議員に向けて行うState of Union Addressは、世界的にも大きな注目を集めるイベントだ。</p>
<p>これは「一般教書演説」と日本語に訳されているが、State of Unionにおける「State」は「状態」という意味で、直訳すれば「アメリカ合衆国の現状についての演説（address)」ということになる。「一般教書」という語感とはかなり違う。</p>
<p>さらにいえば、アメリカ合衆国（United States of America）における「State」のほうは「州」の意味なので、「合衆国」ではなく、「アメリカ合州国」とすべきところである。</p>
<p>しかし、筆者が「合州国」と記事に書いたとしても、確実にデスクや校閲担当の指摘を受け、修正された上で世の中に出る。もはや定着してしまった訳語は、なかなか変えられないのである。</p>
<p>メディアリテラシーの基本ともいえるクリティカルシンキング(critical thinking)も、訳され方がおかしくて、日本で誤解を受けている例なのではないだろうか。</p>
</blockquote>
<p>続きは<a href="https://globe.asahi.com/article/14544227" target="_blank" rel="noopener">引用元の記事</a>をご覧いただくとして、まさに、この視点こそがクリティカルシンキングそのものであり、わかりやすい実例と言える。</p>
<h2>みんなが、ではなく自分で考える</h2>
<p><img decoding="async" class="aligncenter size-medium wp-image-2177" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think.png" alt="" width="500" height="auto" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think.png 1000w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think-300x210.png 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/11/medialiteracy02_think-768x538.png 768w" sizes="(max-width: 1000px) 100vw, 1000px" /></p>
<p>つまり、くだんの書籍は、「批判的思考」という対訳に対してもクリティカルシンキングを実践し、「吟味思考」という対訳のほうがより実態を表現していると結論付け、そのようなサブタイトルを冠して発刊した。</p>
<p>ならば、もっと“吟味”してみよう。先に紹介した書籍の執筆陣の一人でもあるメディアリテラシー研究者、弘前大学教育学部の森本洋介准教授は、べつの著書『<a href="https://www.toshindo-pub.com/book/%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%BC%E6%95%99%E8%82%B2%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%80%8C%E6%89%B9%E5%88%A4%E7%9A%84%E3%80%8D%E3%81%AA/" target="_blank" rel="noopener">メディアリテラシー教育における「批判的」な思考力の育成</a>』（東信堂）で、こう言及している。</p>
<blockquote>
<p>メディア・リテラシー教育における「批判」とは、学習者が、活字および電子メディアなどの具体的なメディア・テクストやテーマを対象として、そのテクストやテーマについて学習者自身の価値判断や評価を含めて多面的な視点から判断、評価するということであろう。</p>
</blockquote>
<p>ということは、「多面的思考」という対訳でもしっくりときそうだ。ただし、吟味思考、多面的思考、いずれの対訳も定着はしていない。いや、こうした「日本語を無理に当てはめよう」という発想自体、良くないのかもしれない。</p>
<p>考えてみれば、「マスメディア」を「大衆媒体」とは訳さないわけで、いまひとつ定着していない語句を無理に日本語にする必要もない。というわけで、本稿ではクリティカルシンキングを訳さず、これ以降、そのまま表現することにする。</p>
<p>ちなみに、クリティカルシンキングという言葉は、ビジネスの世界でもよく使われる。例えばグロービス経営大学院はクリティカルシンキングを、「これまでの経験や直感に頼らずに、客観的な視点で論理的に考え、その内容を相手に納得感のあるかたちで伝える力」と定義しており、必須のビジネススキルとして講義等で教えている。</p>
<p>同じ言葉でも文脈によって、使う立場によって、定義が異なる。これもメディアリテラシーを身につけるためには、押さえておきたいポイントだ。</p>
<p>マスメディアも総務省もみんながそう言っているから、辞書にそう書いてあるから、「批判的思考」という言葉を使おう――。</p>
<p>そう無批判に受け入れるのではなく、立ち止まり、多面的に情報を調べ、分析し、自分なりの考えを持つことが、クリティカルシンキングの本質と言える。「鵜呑みにせず考える」ことが、メディアリテラシーを身につける初歩なのだ。</p>
<p>このクリティカルシンキングは、欧米では重要な能力として認知されており、教育現場にも浸透している。だが日本の教育現場では、対訳の印象が悪いのか（対立を生むと誤解されているのか）、なかなか浸透していない。</p>
<p>学校の学習環境と教員の勤務環境を調べる「<a href="https://www.oecd.org/education/talis/" target="_blank" rel="noopener">TALIS</a>（Teaching and Learning International Survey、国際教員指導環境調査）」と呼ばれるOECDの国際調査がある。その2018年の報告書で、「児童生徒のクリティカルシンキングを促す」と回答した日本の小学校教員の割合は「22.8％」。中学校教員でも「24.5％」だった。</p>
<p>対して世界の平均は「82.2％」（調査対象の48カ国平均、中学校教員）。4年前の調査と若干古いデータだが、この4年間で著しくクリティカルシンキングが浸透したファクトもない。クリティカルシンキングをベースとしたメディアリテラシー教育が急務と言える。</p>
<p>では、どうクリティカルシンキングを実践していけばいいのか。<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">次回</a>、より具体的な実践編をお送りする。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="BvrhiNSbuB"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　5つの「キー・クエスチョン」で考える</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　&lt;span&gt;5つの「キー・クエスチョン」で考える&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/embed/#?secret=meRw10FxAZ#?secret=BvrhiNSbuB" data-secret="BvrhiNSbuB" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　インターネットや技術革新の功罪</title>
		<link>https://think-miyakonojo.jp/article/1399/?utm_source=rss&#038;utm_medium=rss&#038;utm_campaign=%25e3%2581%25aa%25e3%2581%259c%25e4%25bb%258a%25e3%2580%2581%25e3%2583%25a1%25e3%2583%2587%25e3%2582%25a3%25e3%2582%25a2%25e3%2583%25aa%25e3%2583%2586%25e3%2583%25a9%25e3%2582%25b7%25e3%2583%25bc%25e3%2581%258c%25e5%25bf%2585%25e8%25a6%2581%25e3%2581%25aa%25e3%2581%25ae%25e3%2581%258b%25e3%2580%2580ai%25e3%2583%2595%25e3%2582%25a7</link>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 23 Oct 2022 15:00:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[フェイク画像]]></category>
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		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[誤報]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>「<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク・謎の地下室・イベルメクチン騒動の示唆</a>」からの続きです。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>
<h2>「イベルメクチン過剰摂取で病院逼迫」の連鎖</h2>
<p>最近、新型コロナウイルスにまつわる誤情報が米国を中心に思わぬかたちで連鎖した。</p>
<p>「イベルメクチン（抗寄生虫薬）が新型コロナに効く」という噂がSNSなどで広まり、米国では薬局などで簡単に入手できることから、一時、争奪戦となった。枯渇すると、牛などの家畜向けに販売されている動物用製剤まで求める感染者が急増した。昨夏のことだ。</p>
<p>ただし、この噂については米食品医薬品局（FDA）が昨年8月、「イベルメクチンが新型コロナに有効であるデータはない」「家畜用のイベルメクチンでセルフメディケーションを行った後、入院を含む治療を必要とした患者の複数の報告を受けている」「FDAは新型コロナの治療薬としてイベルメクチンを承認しておらず服用は危険」などと警鐘を鳴らしている。</p>

<div id="attachment_1330" style="width: 750px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-1330" class="wp-image-1330" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-300x291.jpg" alt="" width="740" height="717" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-300x291.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-1024x992.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA-768x744.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_FDA.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 740px) 100vw, 740px" /><p id="caption-attachment-1330" class="wp-caption-text">イベルメクチンの服用について警鐘を鳴らす米FDAのウェブサイト</p></div>

<p>この時点でも問題だが、ここからさらなる混乱が生じた。きっかけは、米3大ネットワークであるNBC系列のオクラホマ州のローカルテレビ局が、昨年9月に流したニュースだ。</p>
<p>「オクラホマ州の地方の病院や救急車を満杯にするイベルメクチンの過剰摂取患者」という記事が、テレビニュースの動画とともに同局のウェブサイトで配信されると、瞬時にものすごい拡散力を持って全米、欧州などに伝わった。そこに、マスメディアも加担した。</p>
<p>ニュース専門局MSNBCの夜の人気ニュース番組「レイチェル・マドー・ショー」のキャスターであり、Twitterで1000万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーでもある、レイチェル・マドー氏が、オクラホマ州のローカルテレビ局発のニュースを引用してツイート。即座にリツイートと「いいね」は数千件に及び、爆発的な拡散につながった。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p dir="ltr" lang="en">&#8220;Patients overdosing on ivermectin backing up rural Oklahoma hospitals, ambulances&#8221;</p>
<p>&#8220;&#8216;The scariest one I’ve heard of and seen is people coming in with vision loss,&#8217; he said.&#8221;<a href="https://t.co/P909GtxBQZ">https://t.co/P909GtxBQZ</a></p>
<p>— Rachel Maddow MSNBC (@maddow) <a href="https://twitter.com/maddow/status/1433521336282976256?ref_src=twsrc%5Etfw">September 2, 2021</a></p>
</blockquote>
<p><script src="https://platform.twitter.com/widgets.js" async="" charset="utf-8"></script></p>
<p>これを機に、米国のニューズウィークやインサイダー、英国のガーディアンなど、影響力のあるメディアが次々と後追い記事を配信。さらに、欧州を中心とする各国メディアが伝言ゲームのようにオクラホマ州での出来事を報じていった。</p>
<p>しかし当のオクラホマ州ではいくつかの病院が、「イベルメクチン過剰摂取の患者で溢れている事実はない」とする声明を出し、最初のニュースで“ソース”となっていた医師自身も、別のテレビ局に「オクラホマの病院がイベルメクチン過剰摂取の患者で満杯とは話していない」と証言すると、一気に局面が変わった。</p>
<p>「ただでさえ、新型コロナの患者で逼迫している病院に、イベルメクチン過剰摂取の患者が負担となっている」という医師の証言を、オクラホマ州のローカル局は曲解し、報じてしまった。イベルメクチン過剰摂取の患者が存在することはするが、大量に病院に押し寄せ、逼迫を引き起こしているわけではない、ということが明らかになっていった。</p>
<p>これを「フェイクニュース」と呼ぶかどうかは議論が分かれるところだが、結果として誤報を配信した各社は、それぞれ記事を修正したり、削除したりする対応に追われた。</p>
<h2>計り知れないインターネットの効用</h2>
<p>「静岡豪雨のフェイク画像」「熊本人吉のミクヴェ説」「イベルメクチン過剰摂取」。これらの事例をもって、「だからマスメディアは、インターネットは信用ならない」などと論ずる気はない。</p>
<p>マスメディアは、インターネットやSNSが普及してもなお、あらゆる情報の発信源となり、ときに世間や政局を動かすような重大な事実を報じる役割を担っている。</p>
<p>インターネットやSNSの普及による弊害も確かにある。しかし、人々はかつては考えられないスピードで膨大な情報を得ることができるようになった。</p>
<p>ネットにおけるフェイクニュースは、拡散され話題になるほど、逆に「ファクトチェック」をしようという自浄作用も働き、ほぼ数日でフェイクだと見抜かれる。その意味で、誤情報とわかるスピードも飛躍的に高まっている。ネットやSNS普及の恩恵は計り知れない。</p>
<p>ただし、インターネットやSNSで流れる情報の中には、意図的なフェイクニュースや誤報に加えて、「偽情報とは言い切れないが、誤解を招くような情報」も多い。それは、権威や歴史のあるマスメディアからの発信だとしても、同じことが言える。</p>
<p>そして、そういった情報がいつ、自分に、あるいは自分の周囲にシャワーのように降り注いでくるか、わからない。</p>
<p>本当なのかどうなのか。大量の情報に、より簡単に、身近に、即座に触れられるようになったからこそ、真偽を見分けることがより困難な時代になっていると言える。見抜くのが困難な理由は、AI技術の進歩だけではない。</p>
<p>自分に降りかかる被害やリスクの観点から考えてみよう。見抜くのが困難な環境で、仮に騙されたからといって、それだけでは大した被害やリスクはない、と考える人もいるだろう。</p>
<p>しかし、インターネットやSNSといったメディアを通じて誰でも発信者になれる今、誤情報や偽情報、誤解を招くような情報をもとに、気軽に発信した結果、誰かを怒らせたり、傷つけたりしてしまうこともあり得る。軽い気持ちで行ったリツイートで自身の信用を失う、というリスクも孕んでいる。</p>
<p>だからこそ今、「メディアリテラシー」を身につけることが現代人の必須教養として求められているのである。</p>
<h2>「メディアリテラシー」とは</h2>
<p>メディアリテラシーとはなにか。リテラシーとは「読み書きの能力」。メディアとは、古くはマスメディアのことを指していた時代もあるが、現代においてはインターネットやSNSも含めてメディアと捉えることが多い。</p>
<p>受け手である自分も発信者になり得る時代におけるメディアリテラシーとは、一言で表すと「インターネットを含めたメディアを主体的に読み解き、活用する能力」のことを意味する。</p>
<p>さまざまな定義が存在するが、概ね、読み解く、活用する、コミュニケーションする、の3点を構成要素とする説明が多い。例えば、総務省は「<a href="https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/hoso/kyouzai.html" target="_blank" rel="noopener">次の3つを構成要素とする、複合的な能力のこと</a>」とし、</p>
<ul>
	<li>メディアを主体的に読み解く能力</li>
	<li>メディアにアクセスし、活用する能力</li>
	<li>メディアを通じコミュニケーションする能力。特に、情報の読み手との相互作用的（インタラクティブ） コミュニケーション能力</li>
</ul>
<p>を挙げている。同様の定義を、NHKも教育コンテンツを配信する「<a href="https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005311049_00000" rel="noopener" target="_blank">NHK for School</a>」で紹介している。</p>
<div class="cardlink">
    <a href="https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005311049_00000">
      <div class="cardlink_thumbnail">
        <img decoding="async" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/ph_taki01.jpg">
      </div>
    </a>
    <div class="cardlink_content">
      <div class="cardlink_title">
        <a href="https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005311049_00000" target="_blank"></a>
      </div>
      <div class="cardlink_excerpt"><span></span></div>
    </div>
    <div class="cardlink_footer"></div>
  </div>

<p>つまり、うまくメディアの情報を読み解き、うまく活用し、うまくコミュニケーションするための能力、というわけだ。ただし、それ以上の細かい定義はさまざまであり、時代や立場によっても、メディアリテラシーの捉え方や重視する点は異なることに留意したい。</p>
<p>では、どうすれば“うまく”振る舞うことができるのか。キーワードは「クリティカルシンキング」。日本語での定訳は「批判的思考」だ。<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">次回</a>以降、この批判的思考を軸に、どうすればいいのか、具体的に考えていきたい。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">次回</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="ArigObvIWk"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/">「クリティカルシンキング」の本質　誤情報に惑わされないための初歩</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;「クリティカルシンキング」の本質　&lt;span&gt;誤情報に惑わされないための初歩&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/embed/#?secret=FwoQuaPEEM#?secret=ArigObvIWk" data-secret="ArigObvIWk" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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			</item>
		<item>
		<title>メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</title>
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		<dc:creator><![CDATA[井上 理（いのうえ・おさむ）]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 23 Oct 2022 15:00:03 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[メディアリテラシー]]></category>
		<category><![CDATA[AI]]></category>
		<category><![CDATA[SNS]]></category>
		<category><![CDATA[クリティカルシンキング]]></category>
		<category><![CDATA[ファクトチェック]]></category>
		<category><![CDATA[フェイクニュース]]></category>
		<category><![CDATA[フェイク画像]]></category>
		<category><![CDATA[マスメディア]]></category>
		<category><![CDATA[偽情報]]></category>
		<category><![CDATA[批判的思考]]></category>
		<category><![CDATA[新型コロナウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[誤報]]></category>
		<category><![CDATA[誤情報]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>Think都城では、地域を深堀りするテーマのほかに、「メディアリテラシー」も一つのテーマとして取り上げます。初回は、メディアリテラシーの詳しい内容に入る前の導入編。3つの事例を通して、メディアリテラシーが必要とされている理由を理解していきます。</p>
The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<div class="su-spoiler su-spoiler-style-“fancy” su-spoiler-icon-plus su-spoiler-closed" data-scroll-offset="0" data-anchor-in-url="no"><div class="su-spoiler-title" tabindex="0" role="button"><span class="su-spoiler-icon"></span>テーマ［ メディアリテラシー ］の記事一覧</div><div class="su-spoiler-content su-u-clearfix su-u-trim"><ul class="lcp_catlist" id="lcp_instance_0"><li class="current"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/" target="_blank">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　<span>インターネットや技術革新の功罪</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2115/" target="_blank">「クリティカルシンキング」の本質　<span>誤情報に惑わされないための初歩</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2189/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［前編］　<span>5つの「キー・クエスチョン」で考える</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/2262/" target="_blank">実践！ ニセ・誤情報に克つ［後編］　<span>デジタル時代に即した新手法「SIFT」</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/5233/" target="_blank">学校に浸透するメディアリテラシー教育　<span>NHKの奮闘、先行する欧米</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/6613/" target="_blank">デマを“現実”にするSNS時代　<span>昭和と令和の「取り付け騒ぎ」に学ぶ</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/8245/" target="_blank">複雑化する「ステマ」広告 <span>ステマ規制開始でも安心できない消費者</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/9193/" target="_blank">能登半島地震に見るSNSの弊害 <span>そこにある情報がすべてではない</span></a></li><li><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/10615/" target="_blank">「ディープフェイク」の脅威と備え <span>生成AI全盛時代の新たなリスク</span></a></li></ul></div></div>

<h2>静岡の豪雨被害に乗じた「AIフェイク画像」</h2>
<p>「ドローンで撮影された静岡県の水害。マジで悲惨すぎる&#8230;」。</p>
<p><span style="font-size: 18px;"><img loading="lazy" decoding="async" class="wp-image-1329 size-medium alignright" src="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-300x289.jpg" alt="" width="300" height="289" srcset="https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-300x289.jpg 300w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-1024x985.jpg 1024w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI-768x739.jpg 768w, https://think-miyakonojo.jp/images/2022/09/Literacy_1_fakeAI.jpg 1480w" sizes="auto, (max-width: 300px) 100vw, 300px" /></span></p>
<p>2022年9月、台風15号の影響で静岡県に記録的な豪雨災害が発生。その事実を悪用するかのような「フェイク画像」が出回り、騒動となったことは記憶に新しい。</p>
<p>このフェイク画像は、またたく間に3000件以上もリツイートされ、5000件以上の「いいね」がつき、驚きや同情とともにインターネット上を駆け巡った。</p>
<p>一方で、ネット上では「画像をよく見るとおかしい」「フェイク画像では？」との指摘も広がり、同日午後4時頃、同一アカウントは画像生成AI（人工知能）「Stable Diffusion」で作成したフェイク画像であることを認め、謝罪と経緯説明を投稿した。</p>
<p>曰く、これまでもAIによるフェイク画像は何度も投稿してきた。こんなに騒動になるとは思っていなかった。被害を受けている静岡の方々に申し訳ないことをしたと反省している。そう綴った後に、こうも付け加えた。</p>
<p>「ろくに確かめもせず、パッと見て信じ込んじゃってね。お前らの常識とネットリテラシーの無さが露呈しましたね！ｗｗｗ」「元の投稿は消しません。このようなフェイクがあることや、この投稿が偽情報であることを明示するためです」</p>
<p>悪意をもって意図的に人を騙そうとする誤情報やデマ、いわゆるフェイクニュースがインターネットやSNSにはびこっていることは、もはや周知の事実だろう。だが、タイミング次第では、あたかも本当の情報のように拡散してしまうことがある。静岡豪雨のAIフェイク画像は、その典型例と言える。</p>
<p>AI技術は日々進歩しており、誰でも簡単に利用できるようになってきた昨今、このように画像や映像が絡んだフェイクニュースは、ますます見抜くのが困難になってきている。</p>
<h2>熊本県人吉市「ナゾの地下室」で論争</h2>
<p>もうひとつの事例を紹介したい。</p>
<p>今年6月、ある大手全国紙が九州版で「江戸期『ナゾの地下室』はユダヤ教の沐浴施設？」と題し、熊本県人吉市の人吉城跡敷地内にある「謎の地下室」についての記事を掲載した。ユダヤ教研究の権威とされる日本人学者が同市の松岡隼人市長に「ユダヤ教の身を清める沐浴施設（ミクヴェ）と類似しているとの仮説を伝えていた」という記事だ。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p dir="ltr" lang="ja">地元の郷土史家が “ユダヤ教の沐浴施設ミクヴェ” と主張しているらしい熊本県人吉市にある「謎の地下室」。そういえば私も見たことあったわ。この遺構の上に人吉城歴史館（豪雨災害後、休館中）が建てられていて、のぞき見できた。 <a href="https://t.co/8xkCbcvus5">pic.twitter.com/8xkCbcvus5</a></p>
<p>— タケ (@take_all_a) <a href="https://twitter.com/take_all_a/status/1575361548650180609?ref_src=twsrc%5Etfw">September 29, 2022</a></p>
</blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>同新聞は9月にも続報記事を掲載した。「郷土史家らがこれまで得てきた情報によると、『大きさや構造から人吉城跡の地下遺構はミクヴェといっていい』という」と報じ、「謎の遺構が有名になれば、研究者や観光客が増えて地域が盛り上がる」といった郷土史家の期待が込められたコメントも添えられた。</p>
<p>このロマンあふれる記事がインターネットで話題となった。「隠れキリシタンならぬ隠れユダヤ教徒が極東の地でこっそり沐浴していたということか。いろいろと感慨深い」――。</p>
<p>そう、驚きをもってコメントするユーザーがいる一方、「いろんな可能性がある所で一つの可能性だけを前に推し進めたら良くないんじゃないかな」「観光地化するにはそれくらいぶっ飛んだこと言わないといけないんやろなぁ」といった冷静な意見も噴出した。</p>
<h2>シンポジウムに参加した准教授の懸念</h2>
<p>この記事は、先に紹介したフェイクニュースとは明らかに異なる。虚偽の事実を流しているわけでもなければ、悪意もない。ユダヤ教徒のミクヴェであるという「可能性」についての示唆にとどめており、断定もしていない。</p>
<p>6月の記事では、「実証出来る証拠がないため、現時点では想像の域を出ないという、研究者としての冷静な見解も述べられた」「想像力をかき立てられるが、言い換えれば結論づけることがむずかしいものになっている」といった松岡市長の議会答弁も紹介している。</p>
<p>ただし、記事のタイトルや流れが、「観光地化したい郷土史家側の思いや意見」に寄って作られていることは事実。記事の作り方に異を唱える読者が多数存在した一方で、そうした読者のように自ら調べたり、立ち止まって考えることをせず、素直に「江戸時代に隠れユダヤ教徒がいたんだ」と思い込んでしまった読者も多数、いたはずだ。</p>
<p>では、真偽はどうなのか。どの程度の確度があるのだろうか。</p>
<p>9月の続報記事では、郷土史家や学者を招き、遺構の謎に迫るシンポジウムが開かれる旨も紹介していたが、そのシンポジウムに参加した東京大学の准教授は自身のブログで、シンポジウムの所感をこう述べていた。</p>
<p>「結果としてはかなりモヤモヤが残る感じ」「会場でアウェー感満喫。私に期待された役割は、現実的な実証ではなく、『これはまさしくミクヴェでしょう』『そしてアルメイダが伝えたのです。きっと』と言って差し上げることだったみたいです」</p>
<p>「ともかく、私自身は『真正ユダヤ教徒のためのミクヴェの可能性は低い』という結論です」「新聞社が２社ほど来てましたが、『長崎で日本人はユダヤ教徒に出会っていた』だけが切り取られないことを切に所望します。一応ここに書いておくのは、そうなる可能性がままあるためです」（原文から抜粋）……。</p>
<h2>“切り取る”マスメディアの性</h2>
<p>この准教授のコメントは、非常に示唆に富んでいる。なぜなら、マスメディアの仕事の多くは、“切り取る”ことだからである。</p>
<p>筆者は、記者として雑誌社、新聞社の仕事に20年携わったことがある。その経験からして、准教授のコメントは耳が痛い。</p>
<p>マスメディアの報道に携わる誰もが、「公正・公平」に記事や番組を作ることを求められ、遵守していることになっている。だが、メディア企業であっても一般企業と同様にアクセス数や視聴率といった「結果」を求められる。記事や番組が「より多くの読者や視聴者に届いてほしい」「話題になってほしい」と思うのは当然だ。</p>
<p>加えて、コンテンツを作るうえで、すべての意見や説を取り上げたり、両論併記を永遠に続けるわけにはいかない。それでは魅力的とは程遠い結果になる。そもそも言論機関における言論者として、あるいは表現者として、意見を持つことは大切なことであり、客観的な証拠や論証をもとに自説を展開することも多い。</p>
<p>しかし、そのためには数多ある情報のなかから「取捨選択」を行わなければならない。</p>
<p>魅力的なコンテンツにするために、あるいは、自説を展開するために“切り取り”がなされる。論を二分する話題があった場合、どちらか一方の論に寄る（あるいは依る）こともあり得るわけだ。</p>
<p>ということを踏まえたうえで、我々はメディアの情報に触れるべきである。</p>
<p>こうした、マスメディアの仕事の背景は、学校では教わらない。社会人になっても、記者の仕事の背景に思いを馳せる人は少ないだろう。ちなみに、本稿で取り上げている事例についても、取捨選択の結果であることを記しておく。</p>
<p>くだんの記事の話に戻ると、数々の文献やファクトを調査した結果、筆者は「ナゾの地下室はなんだかわからない」が正解だと考えている。</p>
<p>「ミクヴェである可能性」は排除できないが、高くもない。城跡の地下に井戸があるのは珍しいことではなく、構造物としてミクヴェに似た単なる井戸のあと、という帰結もまた、否定できない。現時点ではなんだかわからない、のである。</p>
<p>ただ、それでは面白くないうえ、取材対象の地域活性に貢献したいというバイアスも制作過程で働いたのだろう。結果として「ミクヴェ説」に寄ったコンテンツが流れ、そこに異を唱える人たちが反応することとなった。</p>
<p>他方で、確認不足などのミスが重なり、マスメディアが意図しない「誤報」を流してしまうこともある。マスメディア同士が誤報のバトンを、次々と渡してしまうこともある。</p>
<p>海の向こうも例外ではない。</p>
<p style="text-align: right;">（<a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">後編</a>に続く）</p>
<p><blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="yhDmUm45CZ"><a href="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/">メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　インターネットや技術革新の功罪</a></blockquote><iframe loading="lazy" class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted"  title="&#8220;メディアリテラシーが必要なワケ［後編］　&lt;span&gt;インターネットや技術革新の功罪&lt;/span&gt;&#8221; &#8212; Think都城" src="https://think-miyakonojo.jp/article/1399/embed/#?secret=sb6b7I89F4#?secret=yhDmUm45CZ" data-secret="yhDmUm45CZ" width="500" height="282" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe></p>The post <a href="https://think-miyakonojo.jp/article/12/">メディアリテラシーが必要なワケ［前編］　<span>AIフェイク画像と謎の地下室の示唆</span></a> first appeared on <a href="https://think-miyakonojo.jp">Think都城</a>.]]></content:encoded>
					
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